【財務分析Vol.8】 ユニ・チャームの「行動×選択×集中」

すらまっぱぎ!うっちーです(@Life_is_UpToYou)
インドネシアからお送りいたします。

財務諸表をみればその会社がわかる。

未来分析実践活用編
Vol.8『ユニ・チャーム』

理念:「市場と顧客に対し、常に第一級の商品とサービスを創造し、日本及び海外市場に広く提供することによって、人類の豊かな生活の実現に寄与する」
ビジネスカテゴリー:化学


▶未来を作り出すのは自分たちの本来の力

昨今のものすごく早く流れる時代の中、何かしなければならないと躍起になって、とにかく何でもかんでも手を出してしまいたくなってしまう。企業においてもいけそうな隙間を見つけては手を出し、武器を多く持とうとすることもあるだろう。

無論、投資会社であれば将来性を見越した会社へドンドンと出資をおこない、飛躍や再生につなげることで社会へ貢献、およびお金を稼ぐこともよいだろう。。。(近い将来、コンサル込みの投資家になりたい。)

事業会社はそうではない。不採算なものは切ってでも、集中するべきです。自分たちの本当の力に。これは会社も人も全く同じで、自分の持っている本源的な武器と、社会に求められているものはなんだろう?と考えてみる必要があります。

これが見えずに闇雲に進む会社は、知らず知らずに強みを棄てていたり、磨きをかけられず、迷子になって未来へ光を作り出すことが絶対にできません。

会社(自分)のコアな武器 × 社会の需要

これをコア・コンピタンスとかUSP(Unique Sellinh Proposition)とか言います。就活する前に自己分析をおこなう感覚に近いです。それを知っているものだけが未来を作れます。

”あなたが培ってきた、あなたの強い武器はなんですか?”

答えは人生のふるさとにあるかもしれません。


▶選択と集中

このコアコンピタンスを見極め、成功させた企業として例をあげられるが『ユニ・チャーム』です。

手を広げた「多角化経営」の整理に「約10年を要した」というが、同時に「この失敗があったからこそ、今の選択と集中があるとも言えます」と代表の高原さんは言っており、行動をおこし、そしてそこから学ぶという成功者の方程式を体現しているように思えます。

90年代半ばから経営資源を不織布を使った紙おむつや生理用品に集中させたユニ・チャームは、同市場のグローバルシェアで8パーセント、世界第3位の企業へと成長を果たしております。

不織布吸収体の加工・成型技術 × 清潔・衛生・新鮮な快適環境の提供

少子高齢化の時代や結婚率が下がっていて、ペット需要の高まりなど、時代を汲んでいる。


▶ユニ・チャームの財務分析

収益性 ★★★★
安全性 ★★★★★
活動性 ★★
生産性 ★★★★
成長性 ★★★

原価率約60%と前回の富士フイルムと似ている業種と比較しても良い水準を保てている。その中で、グッドデザイン賞をとったりとユニークさを引き出す研究開発活動(売上費1.1%)の効率性が伺える(研究開発費は平均的に2%~3%の間くらい)

安全性については見ての通りですね。活動性は棚卸回転日数が53日と約二ヵ月分の在庫を抱えており、資産効率について改善できる点があるのかもしれない。しかし運転資本については支払サイトが長いことから、良い水準にて営業活動ができている。

人口動態や他社製品の入り込む余地が残されている分、成長性についてはどこまで先に先に動いて、技術力とおもしろい戦略を練ることができるか。保育園に対するサブスクモデルはとても興味深く、そういった新たな価値サイクルも創出していくことが肝要となりそうです。


~まとめ~

自分の在り方を見つけたものは強い。

その進むべき道幅をどのように切り開いていくか。日本の技術力がまだまだ火を噴ける領域であろうが、そこに落ち着かず、売り方など多角から多彩が求められる時代が来ているように思える。


過去の資料である財務諸表から結果を読み取り、その原因を考え、要因分析し将来の施策を考えると、その企業の動向をつかめるようになります。

一緒に財務の観点から物事を把握できるよう頑張りましょう!

財務分析項目について下記サイトがすごく便利です!是非活用してみてください。

財務諸表ハック|各種企業財務チャート、複数社比較も簡単にできるXBRL財務分析ツール
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