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介護業界で働く人に「氷河期世代」採用のホンネを聞いてみた!

こんにちは! 前向きな氷河期世代代表のやますけです!
氷河期世代どうしで話していて、こんな流れになったことありませんか?

「年齢的に正社員の仕事がなくてさぁ……」
「仕事の内容に関係なく、年齢で足切りされちゃうんだよね……」

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実際に「採用する側」はどう思っているんでしょう。
たとえその人に適性やスキルがあったとしても、本当に「年齢」だけで足切りしているんでしょうか?

さらに応募側が「年齢」だけで躊躇しているパターンもあるのだとしたら、それってお互い、なんだかソンしてない?

もし各業界や企業に氷河期世代の採用についてのホンネを聞くことができれば、「年齢」以上に、必要な適性やスキルがあるんだって、お互いに理解し合えるんじゃないかな?

そう思って、まずは僕の知り合いで、デイサービス(福祉・介護業界)の責任者をされているYさんに、思い切ってお話を聞いてみました!

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やますけ:
以前、こちらのデイサービスでも人手不足だとおっしゃっておられましたね。

Yさん:
介護業界は、めーっちゃ人材不足です。
うちの事業所でも常に人手不足を感じます。

やますけ:
人を雇うことは、やはり大変ですか?

Yさん:
パートの方は色々な事情があると思います。
けれど正直に言ってしまえば、「適性」が合っていないのに応募してしまう人が多い印象です。

介護業界でパートで働くメリットは、

・時間に融通が効いて、有給消化もできる。
・パートとしては時給がそれなりに良い。
・国家試験(介護福祉士)に必要な実務経験の基準も満たせる

ということです。

けれどその一方で、しんどいことや汚いこともたくさんあります。
当然、お下のお世話をしないといけません。

認知症の方からは一日に何度も同じ話しを聞くことになりますし、家族のお迎えが来られる前に帰ろうとされる方もいらっしゃいます。

ものを失くすと、ここで盗られたとおっしゃる方もおられますし、パニックになると暴力を振るってしまう方や、女性の体を触ろうとされる方もいらっしゃいます。

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だから、パートの方の中には「適性」が合わずに、苦手な利用者のお世話を避けようとする方や、すぐに辞めてしまう方もいます。

正社員の方はみんなデメリットに対して「覚悟」を持ってくれています。けれど必要な人数を正社員で雇うとなると、人件費の面で厳しいです。

やますけ:
「覚悟」ですか……。

Yさん:
介護業界は若いだけではダメです。
本当に「介護の仕事」をやっていく、という思いが必要です。

給料は一般企業よりはるかに低いでしょう。
役職に関しても、うちの事務所は20名で運営していますが、所長と管理者がいるだけです。

経験を積んでも、長く勤めても役職に就けるわけではありません。
たとえ役職に就いていても、お下のお世話はします。

やますけ:
それは確かに、「覚悟」が必要ですね……。

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Yさん:
キャリア思考の若い方と介護業界の現場では、お互いのニーズがそもそも合ってないんですよね。

やますけ:
ちなみに「若い」って、40歳前後(氷河期世代)も入ってますか?

Yさん:
介護業界で40歳前後は若手ですよ!

60歳を過ぎていても、キラキラしてる人は、雇いたいですね。
一緒にいて楽しい人と働きたいです。

やますけ:
キラキラしてる人ですか……。何となくわかる気もするものの、具体的にはどんな人ですか?

Yさん:
前のめりで「覚悟」がある人。
失敗してもいいんです。自分からどんどんチャレンジできる人。

あとは、利用者の方を誉めるのがうまかったり、いい声かけができる人。

基本的に、利用者の方は生活のいろんなことが「できない」ことが当たり前です。

だから、できないことを注意したり、ましてや怒ってもしょうがない。
そんな時に、あたたかくフォローできる人は介護業界ではとても大事な人材です。

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そういう方は、利用者だけでなく、スタッフにも気配りをしてくれてます。

いくら経験豊富でテキパキと完璧に仕事ができても、利用者やスタッフに冷たい人より、

経験が浅くてミスが多くても、利用者やスタッフに思いやりを持っている人をフォローしたいのが、人情ですね。

やますけ:
なるほど~。これまでのキャリアももちろん無関係ではないと思いますが、それ以上に、その人の「性質」の方がとても重要そうな印象を受けました。

Yさん:
反対にこちらが、「こないだと指示が違うじゃないですか」「だいたいこれくらいって、どれくらいですか」「マニュアルはないんですか」と言われてしまうこともあります。

もちろん、こちらにも改善すべき点はあります。けれど、日々さまざまな特性の利用者の方と接するので、「いつもこの通りにやっていれば良い」とはいかないことだらけです。

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マニュアルにない対応をする事が苦手な方、計画通りに進まない事にストレスを感じる方には、しんどい仕事だと思います。

やますけ:
氷河期世代には子育てしている方も多いですが、介護業界ではどのように働いていますか?

Yさん:
うちの事務所にいるパートの方は、育児で忙しそうです。
「子どもの送迎があるので最後まで残れません」とか、「授業参観なので一旦抜けます」とか。

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そういったお子さんに合わせた時間の融通が効きやすい職場なのは確かです。

正社員の方で、小さいお子さんを持つ方は現在いません。お子さんが大きくなられてから、お仕事を再開されています。

やますけ:
最後に介護業界について、Yさんがどう思っているか教えてください。

Yさん:
介護に興味を持ってもらえると嬉しいし、世の中に絶対に必要な仕事だと思います。

介護は人と人が関わる職業です。
たとえ認知症の方であっても、その方の過去の思い出をお聞きしてると「すごいな~」と感じることも多々あります。

それに、いつか自分の親や自分自身が同じような境遇になった時に、多少は戸惑わなくなっているんじゃないかな、という気はしますね。

最近はなんでもAIになり替わっていく時代といわれてはいますが、個人的にはやはり最期は人との関わりのなかで、天に召されたいなぁ(笑)

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でも、そういった「仕事のやりがい」は、多くの方には理解してもらえてない気もしています。

わたし自身も、「やりがい」を前もって理解して、介護業界に飛び込んだわけではありません。

いろんなご縁やタイミングが重なって、結果的に「やりがい」を感じられた部分もあります。

業界全体として、もっと情報を発信する必要があると思います。

やますけ:
とても参考になるお話をありがとうございました!

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Yさんには快くインタビューにお答えいただき、感謝しかございません。

インタビューしてみると、介護業界では「年齢」や「スキル」の重要性ってそんなに高くなさそうなんですよね!

もちろん誰でもOKではないけれど、それって「適性」の話であって「年齢」の話ではないんです。

こういったナマの情報があると、少なくとも応募者側が「年齢」を理由に足踏みしてしまう機会は減るように感じました。

そして僕は、さっそくこのインタビュー内容をコミュ内で共有してみました。

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Tさん:
パートタイムでの働き方を選びがちな「子育て世代」は、家庭内でもイレギュラーな毎日なので、「適性」があっても、ちょっとしんどそうですね……。心休まる時間が大事かも。

Rさん(介護職経験者):
ホントそうなんですよ。ストレスの種類もリスクもだだかぶりです。ただ、その経験があったからこそ、なんとか育児できました。

介護職って一括りにされてしまうけど、それぞれの仕事の内容や視点に差があると思います。

わたし自身、実習行ってみたら、施設や利用者によって求められるものが大分違うことを知って、とても驚きました。

わたしの場合、デイサービスでの働き方は自分には不向きだと思ったし、介護病棟の働き方は自分には合っていると感じました。

他にも特養老人ホーム、有料老人ホーム、訪問介護など、介護職にも色々あります。

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人によって合う合わないがかなりあるし、求める技術や人物像が違うように思います。

多分、若い人と介護業界のニーズが合わないのではなくて、人が圧倒的に不足している上に、適性等が絡まって難しくなっていそう。

とにかく人手不足が解消されない事には、短時間勤務の人が働き易くなるのは難しいかなあと感じます。

これはこの業種だけではなくて、日本の仕事スタイルの影響とかが大きいように感じるなあ。

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あらためて、Yさん、Tさん、Rさん、ありがとうございました!!

インタビューさせていただくまでは、みんなでWeb記事を見つけて、あーでもないこーでもないと机上の空論ならぬネット上の空論を重ねていました。

「この際、思い切って聞いてみちゃえ」と気軽に始めてみたこの企画。
当事者のナマの声をいただくと、こんなにも現実の見晴らしを良くしてくれるものなんだと改めて痛感しました。

突然の申し出に快く応じてくださったYさんに、本当に感謝します。
これからも、さまざまな現場の声をどんどん集めたいです!

というわけで次回は某大手スーパーを経営する物産会社の部長にインタビューします!!

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氷河期世代の採用や、年齢にこだわらずチャレンジしてくれる人材を求めている業界・企業のかたがいらっしゃいましたら……

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ライター:やますけ トップ画:あきち 編集::樽瀬川

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