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『勇者たちの中学受験』を読みました

話題のあの本、ようやく読みました。

早稲アカの指導姿勢や教育虐待、受験離婚のことなどいろいろ論争を引き起こしているようですが、中学受験真っ只中の小6生の親の感想としては、「思ったほどエグくない」。私がこれまでにたくさん中学受験ブログを漁ってリアル体験談を読んできたこともあるし、中学受験沼にどっぷり浸かった今の状況に慣れてしまい、感覚が麻痺してしまっているのかもしれません。


早稲アカであれ、どこの塾であれ、ヤバい講師の一人や二人はいると思うのです。 学校の先生にも、絶対に担任になってほしくない先生はいる。だから、主語を大きくして「早稲アカの先生は~」というよりは、「講師による」――これに尽きるなと思います。

長女は3年間早稲アカに通っていますが、小5に進級するタイミングで、校舎長の先生が変わりました。前の校長先生は、ベテランなんだろうなと感じさせる落ち着きと、早稲アカっぽい熱さを兼ね備えたよい先生でした。娘によると、授業も分かりやすかったようです。でも、通っていた校舎の合格実績が芳しくなかったことも関係したのか、区外の小さな校舎に異動してしまった。

代わりに赴任してこられたのが現在の校長先生で、結論から言うと、この先生が長女のハートをがっちりつかみ、確固たる信頼関係を築いてくれました。NN御三家を担当されていることもあり、授業は面白く、わかりやすい。きっちりと反復学習させるしくみを整えて、クラス全体の学力を引っ張り上げてくれました。また、クラスの雰囲気を和やかにして、塾の中に長女の居場所を作ってくれた。小学校でお友達とうまくいかないことが増えた5、6年次に、塾に自分の居場所を見つけられたのは、本当に救いでした。

さて、本書で示された3つのエピソード、どれも身につまされる思いでした。

私は、合否うんぬんより、受験生活が長女にとって負の経験として、心に重く残ってしまわないか、ということをすごく心配しています。
「勉強は苦しかったけれど、志望校に受かって報われた!」となれば、結果オーライ、成功体験でしょう。一方、志望校に受からなかったとしても、失敗体験から何かを学び取り、どこかで活きるならば、長い人生それもヨシだと思います。
でも、報われなさから自暴自棄になってしまったり、「自分は頑張れない人間だ」というおかしな誤解をしてしまったら、どうしよう。結果そのものより、そうした不安の方が強いです。

一方で、もし思い描いていた通りの結果にならなかったとしても、長女にとって、塾通いの3年間は決して苦い思い出だけではないだろうと思う気持ちもあります。それは、先述の校長先生の存在がとても大きいのです。

我が家はまだ中学受験ロードを完走しきっていないので、総まとめをするには時期早々ですが、早稲アカで、今の校長先生に出合えたのは、本当にラッキーでした。一度もさぼることなく、毎日楽しそうに塾へ通う。それが、11歳の子にとって、どれだけ奇跡的なことなのか。

もし「中学受験は親が9割」の心持でいたら、今頃我が家は中学受験はあきらめていたんじゃないかな。親4割、塾6割くらいの依存度で伴走したから、ゴールが見えそうなところまで走って来れた、というのが私のリアルな実感です。

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