ブリをつける(岡山弁)=学習に勢いを持たせる

岡山の正月料理、とくにお雑煮にはブリが入るようです。白味噌のお雑煮で育った兵庫県民には斬新だったわけですが、今日の話題は魚のブリではなく『ブリがつく(勢いがつく)』という言葉と指導法についてです。

よく勉強法で「やりかけの問題集を開きっぱなしにして机を離れる」というテクニックが紹介されてます。
これは、すぐに再開できること、記憶が呼び覚まされやすいこと、キリのいいところまで進めないと落ち着かない感情(ブリがついてしまう)、なんかをうまく利用した作戦で、かなり使えると思ってます。

これは応用範囲が広いです。
例えば、

①単語テストをして2分後に再テストをする
・答え合わせした直後で短期記憶が維持されている
・満点取れずに悔しい思いが残っている
・せっかく覚える時間を費やしたんだから、覚えきらないともったいない
まさにブリがつくのを利用した授業のコーディネートです。

②授業で習ったことを直後の学校生活で使用させる
・英語教師やALTに廊下で話しかけさせることも教科の評価(といっても自主性評価くらい)に入れてしまって、モチベもあげる
・せっかく勉強したなら使いたい(でも普段そういうチャンスがない)という状況をこちらから打破してあげる
これって実は、道徳でもよくやってたことなんです。
「その授業で綺麗事を言い合って終わる従来の道徳を打破するためには道徳的実践力が必要」と言われながらも、それを実現できてる授業は多くないと思います。でも「この授業が終わったあとの休み時間からが道徳の実践のスタートだよ」「次の授業までに何を実践できたか報告できるようにしてよ」と言って授業を終わるだけでも大きく変わってきます。

③学習モデルが合格する様子を見せてあげる
英語活動(とくに誰かが教師やALTと試しにデモする場合)って、ハードル(生徒の情意フィルター)が高いですよね。
でも「最初に受けに来た人の方が,採点甘くなるって知ってる?」「がんばってるし、最初だからヒントも多めに出したくなるし」「後のほうが『もうわかってるでしょ?』って厳しくなるよ」って言って、やる気のある人、早く楽になりたい人の後押しをします。
で、「はい、合格!」「楽ショーでしょ?」ってすると、「だったら自分も!」「自分も!」ってなって、ダチョウ倶楽部みたいにみんなが手を上げて集まってきますよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?