「熱海殺人事件」を初めて観劇したレポ&感想【追記】

こんにちは。雛田みかんと申します。またの名をぽろんです。

先日「熱海殺人事件 バトルロイヤル50's」の観劇レポを書いたところ、想像以上に多くの方々、演出の岡村さんや協力・ナレーションの久保田さんの目にまで留まってびっくり仰天です。恐縮の極みです。

前編⇩

後編⇩


さて、千秋楽から一週間以上経ち、前後編合わせて2万字近く書いたにも関わらず…

すみません、書き漏らしたこと色々ありました。

お前あんだけ長々と書いたならちゃんとまとめろや!!と我ながら思うのですが、後になって思い出した「あのシーンやあのネタ好きだった!」というシーンレポや、「これってこうなのかな?」と思った私の主観全開の解釈に基づく考察(例によって大山金太郎の限界オタク語り)をさせていただきます。

オタクのいい加減な記憶と妄言に塗れたクソ長レポを読んでくださった上でおかわりしてもいいよという、熱海の海より広い心をお待ちの方はお付き合いいただければ幸いです。

前後編より短いので本当におまけ程度に思ってください。

それでは行きます。




好きだったところ


好きだったシーンレポを箇条書きにしていきます。
(思い出したらまた追記するかも)
例によって記憶を頼りにしていて正確ではないことご了承ください。

・熊田に掴み掛かられた時に胸を触られたと言う水野(佐々木さん)
熊田「大きめに言って…B!」
水野(佐々木)「Cです!」
話を変えようとする熊田。
熊田「いいですか?」
水野「Cです!!」
←「いい」と「E(カップ)」を聞き違えてるのだと2回目で気づいて笑った。大きく盛られる分にもだめなのか。

・満貫あるだろうこの野郎!
第一発見者の名前が山田太郎と来て、つまらなすぎるから自分好みの設定にしてしまおうという木村。
繰り出される差別用語のオンパレード。(ここではとても書けない)
木村「◯◯で◯◯で◯◯!(※オール差別用語)満貫あるだろうこの野郎!!」
差別をよしとするわけでは全くないし、初見だとそんなこと言って大丈夫か??とヒヤヒヤしたんですが、見栄の切り方が気持ちよくて癖になってしまったシーン()

・水野「青い海!白い砂!白昼の欲情!」
←佐々木さんハマりすぎている。大好き。
…シャッフル公演ではまさかの多和田氏が水野朋子を演じた(冒頭のみ)そうですが、それってつまりこの台詞もやったということだよな…と思い当たり
ごめん、実際に見たら笑わない自信がない。
その前の「イヤーン♡」もやったってことだよな。うん、絶対笑う。
でも多和田水野、見た目はドストライクに好みの美女(でかい)ですし、単なる出オチ女装ではなく「水野朋子」としてめちゃめちゃ良かったという感想も散見するので、どうか拝ませてください。後生だから。まじで写真見た時かわいすぎて奇声出た。

・捏造カフェバーのくだり(ざっくり)
木村「汗と油にまみれたお前の顔を見て、蝶ネクタイのバーテンが「ビールでいいの?」」
水野「ひどい。」
木村「あなたはささやかに見栄を張る。」
大山「山崎ボトルで。」(イケボ)
木村「軽くいなしてやったのさ。たじろぐバーテン。隣のお嬢さんは?そこにすかさず!」
大山「スクリュードライバー!」(ええ声)
サングラス外してゼニガメになってもイケモードに切り替えていて役者だな〜と思ったところ。
台詞うろ覚えなんですがテンポ感が好き。

・俺は工員にブランデーは飲ません!
木村「ブランデーは…ブランデーは…俺の酒だぁ!」見栄を切る。
水野・大山「どんだk…」
熊田のツッコミが被って不発。
あの微妙〜な空気感と会場に起こる笑い、好き。
(ツッコミは何言ってたか聞き取れませんでしたすみません)

・水野と婚約者がどこまで行ったのか気にする木村
木村「なぁ、二人はもう何かあったのかな…」
大山「そりゃ何かあったでしょ婚約してるんだから」
木村「お前ちょっと聞いてきてくれよ…」
大山「聞くって何を」
木村「Cまで行ったのかって」←中高生の恋バナか。
大山「嫌ですよ!!(押し出される)…水野♪(花沢類風)どこまで行ったんだ♪」
この花沢類風の「水野♪」(イケボ)めちゃすこ。

・ブス殺し〜のくだり
お前どうしてこんなブス殺せたんだ?ブスだから殺してもいいのか?ブスだから殺したのか?(ニュアンス)的な詰め方をされた大山。
大山「ブスだから殺したわけじゃねえよ!殺した女がたまたま…(ジェスチャー)だっただけだよ!」
ここのジェスチャーすこ。台本では思いっきりブスって言ってたりする。
アイちゃんをブスとは認めてるけど、言い切らないのは愛だなと思うよ…


大山金太郎について(おかわり)


私が散々情緒乱されている大山金太郎くんについての追記です。相変わらずオタク語りです。

・連れ込み宿から〜のくだり
木村と水野の馴れ初めおよびクソミュージカルの後。

大山「(やったかどうかという事実に関わらず)花嫁が男と連れ込み宿から出てきた話を聞かされた花婿はどんな気持ちでいればいいんだ!!」
(相当うろ覚えでニュアンスのみの台詞です。すみません)

木村「お前にどうして分かるんだ?花嫁が男と連れ込み宿から出てきた花婿の気持ちがどうしてお前に分かるんだよ?」
(相当うろ覚えです。同上)

大山「それは…」

しどろもどろになり、しらばっくれる大山。

というくだりです。
…ここ、アイ子のしていたこと(売春)の核心に迫り始めるくだりなんですが。

ここからは私の憶測になります。

大山は、実際に体験したのだろう。
アイ子が客と連れ込み宿から出てくる姿を目撃したのだろう。
それでアイ子が東京で何をしていたか知ったのではないだろうか。

…なんなら、東京での生活に疲れきった中5年ぶりに目にした初恋の幼馴染の姿髪の色も爪の色も変わった商売女のような格好で男と連れ込み宿から出てくる姿だった可能性がある。

………地獄か〜〜〜〜〜!?!?!?!?!?

この時の大山金太郎の心情を述べよ。(200字以内)
こんな記述問題があったら絶対に200字じゃ収まらない自信がある。

………どんな気持ちだったんだろうね、ほんと。
どんな気持ちで勤務上がりを夜通し外で待ってたんだろうね。

演じ手や受け手の解釈によると思うのですが、
私は多和田氏の大山に関しては、少なからず
「おいがアイちゃんを救ってやらんと」
の気持ちがあったのではないかと思っています。
(※あくまで私の主観です)

分からん、ロンゲストスプリングの大山はアイ子を1000円で買おうとするような男(まあそこもすれ違いなんだけども)なのでワンチャンあるかもの気持ちはどこかにあったかもしれん。

でも多和田氏の大山に関しては、そういう下心無さそうだよなと…
なんというか、うん、パチンコするし煙草も吸うんだけど(酒に関しては下戸なのか屋台で焼酎煽ってるのか諸説あり)、女慣れしてなさそうというか。(下世話な話ですみません)

何よりまず「絶望」が勝ったんじゃないだろうか。

(本当に望みが絶たれていたらアイ子を待ち伏せる行動に移せないかもしれないので絶望という形容は相応しくないかもしれないが、それに類似する何かだったと思う)

そりゃあ「お前アイ子とやったっぺか?」と熊田に詰められて「違う!!」と悲痛な顔で否定するしブチギレるわなと。

それから居ても立っても居られず、どうしたら良いか分からず頭がぐちゃぐちゃなまま待ち伏せて、お茶に誘ったはいいものの、何を話せばいいか分からない…

…だったんじゃないだろうか?(勝手な憶測です)

海が見たいと泣いたアイ子は、心の中で金太郎に助けを求めていたりしたんだろうか。

油に塗れた作業服着た金太郎に。
昔と変わらない幼馴染に。

或いは死にたいと思っていたんだろうか。

熱海で「金ちゃん、あたしね」と続けようとした言葉の先は、なんだったんだろうか。
自分の仕事のことを打ち明けようとしたのだろうか。それとも別の何かだったのだろうか。

金太郎、お前どうして小石を拾ってしまったんだ。
気まずくなったのか。場を繋ぐためだったのか。
プロポーズしたからもう大丈夫!さあ童心に帰って石投げよう!だったのか。照れ隠しだったのか。
(ここ、ロンゲストスプリングの台本だと何かとサンプラザ中野先生ネタを擦っている。色々とお前そういうとこやぞ…となる)
お前があそこですべきなのは、アイちゃんを抱き締めて話を聞いてやることだったんじゃないのか。

………あ〜〜〜〜〜どうなんだ〜〜〜〜〜!!!!

熱海って本当に考察し甲斐がありますね。(強引なまとめ)

・「油にまみれち〜」の台詞

すみません、まとめと書きましたがまだ続きます。
後編で引用した台詞で、中略したものの全文がこちら。長いので台詞知ってる方は読み飛ばしてください。
引用元は変わらずこちらから↓


「油にまみれち自動車修理ばしよっちゃったね、刑事さん。車なんて欲しいと思ったこつはなかとです。お袋を乗せちゃりたいと思うこつも嘘ですばい。おいが本当に車ほしいのは、ピカピカん車で村中ばゆっくり、鼻たらしちょるがきどんがついて来られるくらいのスピードで、うちん前に横づけしちゃりたいと思うこつだけですばい。食うしか能なか、食うしか能なかっちゅうて、追い出した親父の横っつら札束でひっぱたいちゃりたいと思うためにだけ、金のほしかとです。
アイちゃんとおると、そぎゃん見栄ば張らんでよかような気のしたとです。アイちゃんだけそこんとこ、分かってくれとると思うちょったとです。たかが通りまで、たかがバスが見えんごつなるまで、涙ためてつっ立っとるおいが、そぎゃん面倒なもんですかね、刑事さん。
答えてもらわんことには、明日からまた油にまみれて働き、夜になったらパチンコやって屋台で焼酎あおる毎日送れんですよ、刑事さん。答えてもらわんことには、国のお袋に、もうすぐ一軒工場持ってみんな楽さしちゃる、ほら吹いて手紙ば書けんですよ、刑事さん。刑事さん!」

…うん、改めて打ち出すとすっごい長台詞。役者の力量試されるだろうな。
(飛ばさずに読んでくださった方、ありがとうございます)

自供のクライマックスもクライマックスの台詞なんですが、ここから読み取れることが

「車を持ったとてそれを乗り回したいのは故郷、つまり五島に帰りたかった

「自分を追い出した父親を見返してやりたかった、そのために東京で必死に戦っていた

「必死に働いても金はなく娯楽は限られている、現実の生活に虚しさを感じていた

「アイ子の前でならありのままの自分でいられると思っていた
(精一杯のオシャレや気を利かせたつもりの会話など、彼なりに格好つけたい所はある。しかし見た目こそ変わってしまったがアイちゃんの前でなら、五島で過ごした日々のようにありのままの姿でいられると思ったんじゃないだろうか。熊田にとってのユキエのように)

実際にはもっと色々読み取れることがあるだろうし、色々な解釈があると思う。あくまで私の解釈ですが、こういうことかなと思いました。

…彼がやりきれない現実の中で戦っていたんだな、と思うととてもしんどくなった。
「ほら吹いて手紙ば書けんですよ」が台詞を打ち出していて改めて心に刺さったフレーズだった。金太郎の母親は事件のことを聞いてどう思っただろう。しんど。

そんな泥臭さを感じさせながらも、嫌な生々しい人間味というよりも(それを前面に出した大山を演じる方もいらっしゃると思うし、他の方が演じた大山も観てみたい)
染まれなかった純粋さや、幼さから来る痛ましさ(同じこと何度も書いてすみません)
そしてかわいそう!かわいい!と思わせるチャーミングさが多和田氏の大山の特徴ではないかなと思った。
(※主観です!!!)

母性本能というか庇護欲というか、そんなものを掻き立てる大山金太郎くん19歳。
もはや大山金太郎の母になるしかねえ…産むか…の気持ち。(?????)
なんだろうね。美味しいものたんと食べさせてあげたいよね。それでニッコニコの満面の笑み浮かべてほしいよね。初恋の大好きな女の子を嫁さんに貰って祝言で紋付袴姿で幸せいっぱいに笑ってほしいよね。

まぁ死刑台に昇るので叶わないんですけどね!!!
初恋の女の子殺しちゃいましたからね!!!

…すみませんオタクが暴走しました。
執行日、いつだったんだろうね。

他にも色々書きたいこと、疑問はあるんですけどね。

どうして現場に山田の腰紐が落ちていて犯行に使われたのかとか。
(浴衣の腰紐を解くようなことをした…?いやさすがにまさか…)(ロンゲストスプリングの台本だと「山田先輩にもらった」と書いてるけど、どういうやりとりがあったのか。単に酔っ払ってて解けたという見方もできるが、なんの意味もないということはなさそう)

大山くんは犯行後にパチンコ屋で捕まったけど、恥ずかしいウェスタンルックから作業服に着替えてたのか?とか。
(殺人後のパチンコ、どんな気持ちで打ってたんだ。虚無パチ?)

書き出すとキリがないので、このあたりで締めようと思います。


というわけで熱海おかわり感想、蛇足も蛇足でしたがここまでお付き合いいただきありがとうございました。
半分以上オタクの妄言ですすみません。(前回もそうだっただろ)

これで本当の本当に最後にしようと思います。
もし追記したいことがあれば、この記事をこそっと編集して書き足していると思います。きっと。

改めてありがとうございました。

それでは!!


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