サラットナさん 最終章

「貝塚さん、今度、会社の面接試験なんです。全然、受かる気がしなくて。」

そう言う巫女の三好さんに、日頃から巫女さんたちを尊敬していること。巫女の仕事は、世の中にある様々な仕事の要素が入っているから、どんなお仕事にも自信を持って取り組めると思っていること。そもそも巫女というお仕事は珍しいから、面接官もあなたの話をちゃんと聞いてくれるんじゃないかしら等々を伝えた。

無事に就職が決まった時、「貝塚さんみたいな言葉をくれた方初めてです。ありがとうございました。いつか友だちと会社をつくることが夢なんです。がんばります。」と三好さん。

心底嬉しかった。何もできない私と思っていたけれど、サラットナさんと出会ってから少しずつ変わってきたのかもしれない。

健康に関する本も増えてきた。日々、旦那を相手に練習と研究あるのみ。

そして春、万勝神社の桜がいっせいに咲いた。

かすみか雲かっていう歌があったわね。
まさにそんな感じ。桜吹雪も楽しみだわ。
パシャリ、パシャリとカメラ撮影が止まらない。

その後、この綺麗な花びらに苦労するなんて夢にも思わずに浮かれていた私だった。
実は桜の花びらは。集まると、とても重い。

あっ、久しぶりに参道に太陽の光が渡ってSUN道になっている。綺麗だわ。

桜の花々と社殿が入るようにパシャリ。
神社の建物は桜に映えるわ。とニコリ。

帰宅して、撮った写真をみる。桜の花々の隙間から光輝く社殿の扉が写っている。太陽の光が、まっすぐ社殿の扉にも届いていたのね。

ん?少し光に違和感を感じた。画像を大きくしてみる。

社殿の扉の光は、まるで平安時代のお着物をきた男女のような形になっていた。仲良くよりそっているように見える。

サラットナさん、いえ、兎名乃沙羅さんと旦那様。きっとこの光はそうだわ。

今あの二人は、万勝神社にいらっしゃるのか、別の世界なのかは分からないけれど、その不思議な光は、私にエールを送っているような気がした。

追伸:貝塚が煮詰まった時など、サラットナさんが時折、夢にあらわれる。この間は連日の土砂降りに凹んでいた。神社清掃にお天気は関係ない。
『貝塚さーん、神主さん達が山修行に出かけて滝に打たれるでしょぉ。土砂降りの日は滝修行をさせてもらっているのよ。感謝しなさい。』

もしかすると、夢はあらゆる時をつなぐタイムマシンなのかもしれない。   完

*この物語を最後まで読んでくださった皆さま、本当に本当に本当に有難うございます。
心から感謝いたします💕 ポレポレ気分

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