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【ポルトガル移住3】家探し

前回記事にも書いたのですが、エアビーで暮らしながらの家探しはなかなかの至難の業でした。

前回記事はこちら


家に並々ならぬこだわりを持つ夫のこだわりと、非富裕層移住者という立場の悪さから、果たして我々が望むような家に住めるのだろうか?という疑問がずっと付き纏いつつも、始めた家探しについて今日は書いていこうと思います。

子供が体調崩したりとバタバタしていたのですごく時間が空いてしまいました…家族の健康が生活の基礎だなと改めて実感しました。(その話もいつか書きたいなと思っています)気づいたらもう7月。

上の写真は本文には全く関係ないけれど、リスボンで見かけた銅像。こういうものが何故か街中に沢山あります。それぞれに面白い表情やポーズです。

物件の探し方

日本でもたくさん引っ越しをしていた我が家。家探しは何年かに一度訪れるイベントで、そんなに一大事とうい感じでもありませんでした。でも、今回は初の外国。まずは物件探しの文化を知る必要がありました。

日本からポルトガル国内の物件を探そうと試みた時に最初に辿り着いたのは「century21」でした。ケインコスギでお馴染みの(いや、馴染みないか…)

実際、こちらでも結構Century21の看板や広告を見かけます。

無論、ケインではない

でもまぁ、参考までという感じで、リッチに家を探す人にはフィットするのかもしれないけれど、ちょっと違う感じがするなぁと思っていたところ、夫が「このサイトで調べるとよいよ」と示して来たのが「idealista」でした。


idealista

こちらで物件探すならば、idealistaは必須だと思います。sumoとかhomes的なサイトです。アプリもあり、結構良くできているなぁと思います。

調べてみたら、スペインとイタリアもカバーしているようです。(そっちが本家かなと。スペインかな…)

アプリ(Webアプリ)の対応言語もすごく豊富で、ヨーロッパの言語がたくさん+中国語という感じです。移住者や別荘購入希望者が多いのだろうなぁと思いました。

本気で探すならアプリにしておくと良いかなと思います。お気に入りにしていた物件の値下がりとか値上がりとかの条件変更や、無くなった時にはそのことを通知してくれるし(もちろん。offにもできる)便利です。

これはまだ対応言語の一部。多言語表記が好き。


T2?T3?

こちらの新築物件の広告などを見ると「T2」とか「T3」の文字が並んでいます。この数字が示しているのは独立したベッドルームの数(リビング、キッチン、バスルームを除く部屋の数)とのことでした。

ちなみに、Tはアパートメントタイプの家のことを指し、Vは一軒家のことを指すようです。

やはり、ポルトガルでも都市部はT0からT2くらいまでの家が多く、T3やT4となってくるとだんだん中心部から離れていかざるを得ない印象です。(私の見ていた価格帯では、の話ですが)

家具付き?

噂には聞いていたものの、こちらの物件は本当に家具付きのものが多いです。何件か内見しましたが、基本的に家具がついているという感じでした。

「え、これ残されても困るんですけれど…」と思うようなボロボロになっているソファを「家具付き」として提示されたこともあれば、割と高そうなインテリア、家電(エスプレッソマシンなど)などが全て付いてるよ。と言われることもあり、家具付きは良いとも悪いとも言えないなと思いました。

ただ、こちらは粗大ゴミの処分が、ただもうゴミ置き場に「ドーン」と置いておけば良いシステムなのです。それだからか、要らない物があった時にオーナーに聞くと「要らなかったら入居までに捨てておくわよ」と気軽に言われました。残置物の扱いも日本ほど厄介ではないかもしれないと思います。

そんな環境なのに、我が家は殆ど何もない物件になったので最初に冷蔵庫と洗濯機を買いそろえるところから始まりました。

不動産屋か、個人オーナーか

idealistaで物件を見ていると、REMAXや Century21のような不動産屋さん、不動産エージェントという人による投稿がたくさんある中で、個人オーナーが個人的に自分の持っている物件を投稿している場合もあります。

私たちは最初のうちはその違いはあまり気にせず気に入った物件に問い合わせていたのですが、不動産屋さんの物件に問い合わせるとだいたい

  • 居住者番号はあるのか?

  • 納税者番号はあるのか?

  • こちらで雇われているか?

  • こちらに保証人はいるのか?

などの質問を浴びせかけられ「(まだ)ない」と言うと内見自体を断られたり「その場合、一年分の家賃を前払いしてもらうけど大丈夫?」と言われたりしました…なんと立場の弱いことよ。でも、日本に住む外国人留学生などが物件探しでまず壁にぶつかるという話も聞いたことがあるので、異国に住むというのはそういうことなのだなと思ったりしました。

結局、上記のようなやりとりを経験してからは、個人オーナーの物件狙いに絞りました。残念ながらidealistaの絞り込み機能に「個人オーナー」という条件はなかったので、一つ一つ気になった物件の紹介文などを読み、それを見分けるという作業をしていました。

運命の出会い

エアビー生活をどこまで続けたら良いのだろうか…と泣きそうになりながらいつものようにidealistaで登録している条件(家賃、広さ、部屋数、エリア)で家を調べていたある日。それまで何度も何度も「この辺りが良いな」と見ていた辺りに見慣れない物件情報を発見。その日にアップされたばかりの物件でした。

慌てて見てみると、個人オーナーによる投稿!しかも紹介文の初めに「individual only!(会社と契約するつもりはないです。(居住予定の)個人のみと契約しますの意味)」の表記が!

早速内見を申し込み、その日の夕方に内見できることに。悪天候の中、家族4人で内見をしました。オーナーは仕事があるとのことでオーナーのお母さんが内見に立ち合ってくれました。その世代の方にしては珍しく英語が話せる方だったので、その場でいろんなことを質問できて助かりました。

idealistaで見ていた画像から想像していたよりもかなり良い物件!(不動産屋のものと違って、オーナー自身が写真を撮っているので物件の良さが撮りきれていない場合も沢山ある)

いよいよ決まるのか?定住できるのか??と盛り上がる日本人4人。お母さんに「私たちが初めて内見した人か?」と確認したところ「先に内見していた人が一組いる」という答え。あぁ、このスピードでも遅かったのか…恐るべしリスボンの不動産事情!と焦りつつも、その場で「申し込みます!」と宣言しました。

そわそわしながら過ごしていると、その日のうちにオーナーから「あなたたちに決めます!」と連絡が!オーナーとは直接会ってもいないのに…ありがとう。

聞くと「母が貴方達一家をとても気に入っていたのよ!」とのこと。ありがとうお母さん。そして、子連れ内見の効果を実感。

申込時にはまだ納税者番号も居住者番号も持っていなかったですし、こちらで雇われているわけでもないのに決めてくれたオーナーに感謝です。ここでもやはり日本人への信用があったのかなと思います。この世の沢山の優しい日本人に感謝しつつ…無事に申し込みをしました。

「契約日までに納税者番号を取ってきてね」と言われ、翌週に契約日を設定。その契約日までの間にも「もう鍵を渡すから家のサイズを測ったり、必要なものを運び込んだりしてね」とオーナー。もう、良い人すぎて今年の運を全部使い切ってしまった気分です。

ポルトガル語がわからない私たちにとって、英語が上手で(お母さんだけでなく、オーナー自身もとても英語がうまい)親切で、しっかりしているこの大家さんとの出会いはとても幸福なことであり、大きな支えでした。「ポルトガルで生活していけるかも」と思えたのは、このオーナーとの出会いが大きいです。

こればかりは本当に運かと思うのですが、これからお家を探す方がどうか良いオーナーに巡り会えるように、この文を読んでくださった方に念を送りたいと思います。

次回は、様々な手続きについてなど書いていこうかと思います。




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