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【ポルトガル移住2】 AirBnB暮らし

飛行機に乗ってやってきたのは良いのですが、定住地を決めずに、トランクとリュックだけでやってきたので先ずは仮住まいに暮らしながら家を探すフェーズに入りました。

そのAirBnB暮らしで感じたことなどを書いていきます。

狭い高いエアビー

なんでもギリギリで解決しがちな我が家ですが、最初の1週間の宿だけは日本で予約して来ました。

どのエリアにエアビーを抑えるかはこちらのサイトなどを参考にしました。実際、エアビーの価格や、地域の治安としてもこのサイトは参考になりました。(住んでからもなるほど感がすごくあります。ありがとうございます)

しかし、とにかくエアビーが少ない&高い。我が家は小さな子供がいることもあって、自炊できたりなるべく広い空間があった方が助かることもあって、ホテルよりもエアビー希望でした。しかし、最近のリスボンの地価高騰の影響でエアビーの取締りが起きているらしく、エアビーの数が少なくなっているようです。

最初に泊まったエリアはリスボン市内ですがそこまで中心ではないところ。治安はそんなに良い感じではなかったものの、便利でした。

宿自体もキレイで良かったのですが、二つの問題が…それは

  1. 給湯器にためておけるお湯が少なすぎて家族4人連続でシャワーを浴びられない!

  2. とにかくブレーカーがすぐに落ちる!

という問題…着いたのはまだ寒い時期。ゆっくりシャワーを…と思っていたら途中から冷水に!という事態が起こりました。

そして、シャワーを浴びた後、ドライヤーで乾かそうとすると「ボムッ」という音とともに暗闇が空間を支配。

また、ある時はオーブンでパンを温めつつ、電気ポットでお湯を沸かしていたら「ボムッ」とまた闇が訪れました。

常に暗闇に怯えながら、少ない電気による生活を余儀なくされました(涙)。結局暖房などはこまめに切るなどして調整を繰り返してなんとか過ごしました。


自炊ラブ

こちらは外食はそれなりのお値段するけれど、食材はめちゃくちゃ安いということが、比較的早い段階で判明してきました。自炊ができるところがエアビーの良いところだなとつくづく思います。

例えば、大体普通のお店でランチを食べようとすると10€はかかりますが、その割には内容は大したことなかったりします。(お店に依る&個人の感想ですが)日本は本当に外食大国だなぁとつくづく思います。バリエーションも豊かだし。うどん…(しつこい)

でも、ポルトガルは自炊するのには最適な場所です。水は6リットルで0.75€(105円くらい)だし、何より果物や野菜が安い。トマト1キロ1.29€(180円くらい)など。1個で35円?そんなものでしょうか…りんごも1キロ1.99€などなど。前にも書きましたが、乳製品も安いので気軽にチーズを買って楽しんでいます。

何よりワインが美味しくて安いので、本当に生活が豊かになります(個人差があるかと思いますが、私はとても幸せを感じています)

2€〜5€くらいでスーパーで売っているワインが美味しいのです。頭も痛くならない。そして飽きないくらい種類が豊富。日本では殆ど見ないポルトガルのワイン。国産ワインだけで殆どスーパーの棚が埋め尽くされています。いろんな地方のものがあり、興味は尽きません。特にVinho Verde(緑ワイン)。これがフルーティで美味しい。「なぜ日本で全然流通していないのだろうか」と不思議に思います。

あぁ、結局ワインの話になってしまったのですが、とにかく材料は安くおいしいものが手に入るので「この値段でこんなに楽しめるなんて!」という喜びと「子供の食べ散らかしや、食べ終わってから落ち着かないのを気にしなくて済む」ということが慣れない国での新しい生活に於いてものすごくストレスを軽減してくれました。なので、結局殆ど外食をしなくなっていました。

「業者の宿」か、「誰かの家」か

ポルトガルでエアビーを4軒渡り歩いて、今の家(賃貸)に辿り着いたのですが、4軒中3軒はエアビー専門の家で、貸すために用意された部屋。(そのうち一軒は会社が経営しているもの。他2軒は個人オーナーと思しき人のもの。しかも1人はフランス人オーナーだった)残りの一軒も、今は使っていない実家のアパートを息子が貸していて、鍵の受け渡しだけは近所に住む母に頼んでいるというものでした。これがポルトガルの今のエアビーの現状なのだろうと思いました。

この感じ…7年近く前にイタリアを旅した時に似ている!と思いました。(今はどうか分かりませんが、その当時のイタリアの話をします)エアビーは基本的にビジネスとしてやっている感じのものばかりで、「その家を通してその国に住む人の生活を感じる」というものではありませんでした。しかも、イタリアはホテルの方が美味しい朝食が付いていることも多いので、結局イタリアではホテル派になっていました。ただの旅行なので、移住とは条件が異なりますが。

ここから更に移住話から逸れてしまいますが、リアルにその国に住んでいる人の家を借りられて最高だったのは「フィンランド」でした。これも上記の話と同じ時期の情報なので今はどうか分かりませんが…フィンランドで泊まったエアビーの家にはまたいつか泊まりたいなぁと思うくらい良かったです。

6月の夏至祭のタイミングだったのですが、皆さんご自身の持つ「夏の家(=別荘)」に遊びに行くので都会の家は空けるという理由で、普段住んでいる家を貸してくれました。

中でも最初に泊まった宿がもう最高でした。家の中にサウナはあるし、かわいい子供部屋もあって「(そこにある)おもちゃで自由に遊んで良いよ」というし、中庭にはご飯を食べられるスペースがあったり。本当に人の家に勝手に泊まって寛いでいるような不思議な感覚でした。

おもちゃの一つにムーミンの「音楽が鳴る絵本」があったのですが、その独特なメロディに日本との違いを感じたり、ファブリックがほぼ全てマリメッコなのを見て「あぁ、現地の人も使うのか」と思ったり、本棚に「こんまり」の本を見つけて「へぇー。こっちの人にも読まれているのかぁ」と思ったり、自転車も使っていいよ!と言われていたので乗ってみようとしたらサドルが高すぎて無理(調整するのに特殊な工具が必要そうだったので断念)だったりと、「その国の人の生活を家を通して知る」というエアビーの醍醐味がそこにはありました。そういう意味ではもっと「ポルトガルの人が普段住んでいる家」に泊まってみたかったなぁとは思いますが、今回の日程で、私たちの望む条件では出会えず…でした。

ポルトガル人も夏はバケーションであちこちに出かけるようなので、夏に来るとこちらの人が普段住んでいる家にエアビーで安く泊まれたりする、のかもしれないですね。

でも、そんなポルトガルの「業者エアビー」でも現地の暮らしを学ぶヒントはありました。宿に用意してある洗剤やお掃除用品などをチェックしておいて自分で住むタイミングにはそれを買うようにするとか(ポルトガル語なので意味不明だったり、どこの商品が良さそうかというのが皆目見当つかないので…)、置いてあるお茶で美味しいものをチェックしておくとか、洗濯機の使い方に慣れたりなどなど…。ホテル暮らしからいきなり賃貸物件だと大変だったかもな、と思うことは色々あります。

Uniplaces

私たちは結局エアビーしか使わなかったのですが、こんなサービスもあるとポルトガルに住む人に教えてもらいました。

ただ、こちらは殆ど単身者向け&長期利用想定(3か月とか)なので、1か月だけなどで予約を取ろうとすると追加料金を取られる所も多そうでした。短期留学の方などは良いのかもしれません。


Uberで引っ越し

結局、4箇所の宿にそれぞれ1〜2週間ずつ泊まり過ごしてきたのですが、その都度大荷物をトランクに詰め直して引っ越すというのが兎に角大変でした。洗濯のタイミングなどもそれに合わせなければならないので、冬だったこともあり(夏だったら基本的にすぐ乾くので…)ちょっと大変でした。こちらの洗濯機は基本的に乾燥機能は付いていないので、干すしかないのです。(コインランドリーはそれなりに見かけるのでそれを利用するのもアリですが…)

Uberで引っ越すのですが、配車時に大型車を選ぶと一気に高くなる…たまたま指定なしで頼んだ時に無駄に大きい車できてくれることもあるのですが、すごく小さい車が来ることもあるから賭けに出ることもできず…天気が悪かったりすると一気に値上がりするし、なかなか車が捕まらない…

でも、Uberは本当に便利ですね…地図上で指定するだけで良いし、支払いもネット上で完結するし、メーター気にしながら乗らなくて済むし、安全だし。日本も早くUber解禁されれば良いのにと思います。

ちなみに、ポルトガルではUberのほかにはBoltやFREENOWという同様のサービスがあります。こちらで知り合ったアメリカ人の友人は複数のサービスで検索して安い方を使うというやり方をしていると言っていました。

FREENOWがGoogle mapと繋がっているので利便性が高くて我が家はそればかり使いがちです。

住み良い場所を求めて…

何箇所か済む場所を変えることで実際に、自分の肌で「この辺りの雰囲気、良いな」と感じたり、「都会の楽しさはあるが、狭い…」ということを実感したりということを繰り返している中で内見を繰り返して今の家を探し当てました。

その感覚なしに、情報だけで探すとなるとエンドレスになりそうだったので、色んなところにお試しで住むのは良いなと思います。

Belemに住んでいた時に朝のカフェで感じた「東急沿線感」などは、やはり住む体験を通して感じられたものだと思いました。

エアビー生活は疲れましたが、今振り返ると貴重な時間だったなぁと思います。賃貸契約前のエアビー生活はきっと無駄にならないと思うのでオススメです!

というわけで、次回はこのエアビー暮らしと並行して行われた「家探し」について書こうかなと思います。

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