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漫画に対する一区切りというやつ

 漫画をずっと描いてきました。多分文字を覚えたころからです。
 小学生の頃小説の虜になりました。図書館の本を読み散らかし、そして書くようになりました。中学生になると小説のほうがマンガより比重が重くなっていました。
 しかし私はそのあたりから精神疾患にかかります。文字がまったく読めなくなってしまいました。かろうじてマンガだけが読める。それも少しだけという時期が続き、小説を書くことを手放すことにしました。
 悲しいけれどできない事は仕方がありません。病気で演劇も手放しました。
 それから私は漫画を描き続けていきました。編集さんに見せて次の賞絶対応募してね、待っているよなんて言われたりしました。(しかしその出版社は倒産してしまうのですが)
 20になった頃、精神病がさらに悪化して何もできなくなりました。たまに絵をかくぐらいでマンガというものが描けません。
悲しいけれどどうしようもないのでそうやって生きてきました。
 28当たりの頃、少しづつマンガがかけるようになるのですが、10ページぐらいかいたら息切れします。でも寝込んだりしながらかいていました。
 30過ぎたころ、腹が立ちました。病気に対してです。私は転んでもただでは起きたくなかったので、その怒りの矛先を漫画にぶつけました。
 そうしたら出版社から出版のお誘いが来ました。ただあまりにも具合が悪く、その話は流れてしまいました。
 月日は流れ、私はODを繰り返し救急車で何度も運ばれる生活となるのですが、そのあとセカンドオピニオンをしたところ、誤診されていたとわかりました。
 適切な薬を投与したところ、みるみるうちによくなりました。今ではマンガもかけるようになりました。
 
 それはとても嬉しいことでした。漫画家になって生計をたてたいと思うようになりました。出来ることもそれくらいだったので。

 漫画を描くと、楽しいですが正直すごくしんどいです。特に今風の絵といいますか、身長の高い絵をかくとものすごく疲れます。古いのではないのか、下手ではないのか。そんなことがぐるぐるしてくるのです。

 だましだまし作品を作り、雑誌の編集部に持ち込んだりしました。しかしそこで必ず、絵が商業レベルではないのだと言われます。そこでなにくそと思って努力をしますが、何か小骨がつかえているような感覚に襲われるのです。
 
 私は何になりたいのかというと、娯楽になりたいです。人生の嫌な事などを忘れられる娯楽になって、昔辛かった時に助けてもらった存在になりたいのです。恩返しです。

 続いて、やりたい事なのですが、話が書きたいだけです。媒体はなんでもかまいません。ここまでお読みになった方ならわかると思いますが、やりたい事とやっている事が一致していないのです。
 
 楽しくない事をやっていても上達などする筈も無いです。じゃあ原作と言ったらここまで絵が描けるんだから勿体ないよと言われる始末。でも。

 ここ数年なのですが、小説がまた読めるようになりました。でもまだ昔の様には無理です。少しづつ少しづつといった具合です。不思議な事に自分の描いた作品は読めるのですが。展開などがわかっていると負担が少ないのかもしれません。
 
 そこで私は思いました。方向性が間違っているのではないかと。
また文字が読める様になったのならば、また文字を書けばいいのではないのかと。

 そういう訳で、私は、頭身の高いストーリー漫画をかくのをやめて、小説を書いていく事にしました。でもご安心ください。まったく絵をかかなくなるわけではありません。

 コミックエッセイをかいているのですが、そちらの様な頭身の低いディフォルメされたものは描いていて辛くないので続けていくつもりです。また、イラストや絵画などは続けていきますし、ゲームや自分の小説の挿絵程度なら続けていこうと思います。

 まだまだリハビリ期間なので、拙い所などが多々あるかと思いますが、つきあっていただけると幸いです。

 本当にしたかった事をします。一度限りの私の人生なんですからね。
 

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