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10歳の終活

『い書』を書いて、学習机の引き出しにしまった。

もう『ひなたくん』には心がときめがなくなったけど、
さいごのお別れを言ってきた。もちろん、それと気付かれないように。

わたしは10年前にこの世界に生まれ落ちてきたらしいけれど、『わたし』はわたしの知らないところで『始まった』らしいけれど、わたしはわたしの思いとは関わりなくわたしを『続けていかなくちゃいけない』。

どこまでもどこまでも『続けていかなくちゃいけない』
なんのために?いつまでも?えいえんに?

学術机の引き出しの暗やみのことを想う。
わたしの『い書』はその果てしない暗がりの中で、
世界の『果て』が来ることを望んでいる。

お父さんに買ってもらった『宇宙の図鑑』にあった『ブラックホール』の中に、わたしの望む場所があるのかも知れない。

そんな考えとは遠いところで、わたしの胸はオトナになろうと大きくなっている。わたしの想いとはうらはらに、カラダはわたしであることを『続けようとしている』。

なのに、なのに、なのに、なのに、
わたしの『終わらせかた』が分からなかった。

おしまい。

身近にあったらしいことをモチーフに書いてみました。
現在子育て中の方がいれば、ぜひ気を遣ってあげてください。

今日も、健やかな1日を‼️

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