バロック音楽について
バロック音楽とは何ですか?
バロック音楽は1600年ころ~1750年ころにヨーロッパを中心に発展した音楽です。バロックとはポルトガル語のバロッコ「いびつな真珠」からきているという説が有力です。何故いびつなのかと言うと、ルネサンスの調和のとれた美に対し崩れているということです。つまり揶揄・批判をする意味でバロックと言う言葉は使われていました。
哲学者・作曲家のジャン=ジャック・ルソーはバロック音楽音楽について次のような特徴をあげています(出展yotuber車田和寿)
・和声が混乱している
・転調と不協和音に満ちている
・旋律が耳障りかつ不自然
・抑揚が難しい
・動きが不自然な音楽
現在は揶揄する意味では使われず、時代区分として使われています。
バロック音楽の特徴
・感情表現
・豪華絢爛
・通奏低音
バロック音楽は感情表現を重視しました。人間の様々な感情を音楽で表現しました。また装飾音や技巧的な表現が多く豪華絢爛です。
通奏低音とは低音の旋律に数字をつけて和音を示し即興で伴奏を行う方法です。この低音と和音が最初から最後まで続くことから通奏低音と呼ばれています。通奏低音はこの時代の音楽の根幹をなす要素とされ、バロック時代は通奏低音の時代と言われていたこともあります。このことにより和声と旋律が発展していきました。
代表的な作曲家
ヨハン・パッヘルベル
クラウディオ・モンテヴェルディ
アントニオ・ヴィヴァルディ
ドメニコ・スカルラッティ
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
ゲオルク・フィリップ・テレマン
など
J.S.Bachについて
J.S.Bachはバロック時代を生きた、最も有名な作曲家の1人ですが、彼はバロック時代の音楽の特徴ではなく、前時代(ルネサンス)の音楽、すなわちポリフォニー音楽を発展させました。ただ彼がバロック時代を代表する作曲家であることは間違いありません。音楽的な特徴としてはかならずしも時代を代表しているわけではないということです。
以上です。