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ダイヤモンドリングに憧れて


ダイヤモンドリングと聞いて、「プロポーズのことかな?」と思われたかもしれません。しかし、そうではないのです。この場合、指にはめるリングのことではありません。

私が憧れているダイヤモンドリングは、空に浮かぶもの。浮かぶというより現れるという表現が適切なのかもしれません。

ダイヤモンドリング=皆既日食のことです。

2035/09/02 日本で皆既日食が見られるそうなんです。約14年後ですね。私はこのことを10年程前から知っていました。あるバンドがこのことを歌っていたからです。

ダイヤモンドリング(2035/09/02)/BIGMAMA

こちらの歌をみなさんにご紹介したいんです!

BIGMAMAは、バイオリン×ロックの楽曲が特徴的なバンドです。彼らの楽曲にハマってからは、LIVEの為に東京や他地方へ何度も向かいました。他にも色々なインディーズバンドも好きでLIVEに繰り出していましたが、数あるバンドの中でもBIGMAMAのボーカルである金井さんの書く歌詞は私にとって特別でした。ものすごくロマンチックな要素もあれば、すごく捻くれた要素もある。現実を知っているからこそロマンチックでいたいというか。元々ロマンチックだけど現実を知ってしまった故というか。個人的にはそんな感じがしていました。

私も、綺麗ごとだと分かっていても綺麗ごとを言いたいし、それは生きていく上で必要なアイテムだと思っています。理想を掲げてこそ現実を生きていけるんだと思っています。だから、彼らの楽曲にハマったのかもしれません。

元々私は邦楽も洋楽もロックを聴く人間ではありませんでした。学生時代、aikoやYUIの歌をカバーで歌うんだ〜と張り切って軽音楽部に入部したのですが、部員のみんなは邦楽ロックやボカロが好き。軽音楽部ですもんね、ロック聴きますよね。そんなこともつゆ知らず入部した私も、みんなといる内にどんどん邦楽ロックを聴く人間になっていきました。

Youtubeで邦楽ロックばかり聴いていると急に現れた知らないバンドのMV。何となく再生してみたところ、流れてきたのがBIGMAMAのこの歌でした。

太陽が月を抱いて 嬉し泣きすると 一粒の宝石になる

皆既日食でダイヤモンドリングが現れる瞬間を表現した部分の歌詞です。未だかつてこんなにロマンチックな歌詞があっただろうか?いや、ない!と、私はひとりで感動してこの言葉選びのセンスに痺れました。

太陽と月を、想い合うふたりに例えたラブソング。この曲は2009/07/22にリリースされたもので、その日は実際に皆既日食のあった日。そしてタイトルにも記載されている日付2035/09/02は次回の皆既日食が起こる日付なのです。そう、未来のことを歌っているのです。1年に1度だけ天の川の上で会うことのできる織姫さまと彦星さまよりも遥かに遠距離で、会える頻度も圧倒的に少ない。次に会えるのは26年後です。こちらは、26年後に想いを馳せた約束の歌なんですね。


太陽は月の背中を洗い流したよ 悲しい嘘を抱え込まぬよう 

やさしい歌詞ですね。この部分に胸がジーンとしていました。

他にも、皆既日食中の空を「真昼の夜空」とか、皆既日食の終わりを「空が青を呼び戻す」とか、私のツボを押さえ込んでくる表現が散りばめられているのですが、ラストの大サビが凄く好きなんです。


太陽は月の背中に落書きをしたよ また会う時に笑えるように ふたりだけの秘密は運命を超えて 赤い糸を固結びにしたの

ここを聞く度に、胸がきゅーっ てなります。

もうこの曲が好きすぎて、もしもこの先プロポーズをしていただける機会があったならば、本物のダイヤモンドのリングよりも、ダイヤモンドリングという曲のオルゴールをパカッとされたら最高だな〜と妄想していました。


来る2035/09/02、空に浮かぶ大きなダイヤモンドリングを、26年振りの月と太陽の感動的な再会を、大切な人と見ることができたら幸せだろうなーと、やはり憧れてしまいます。

正直なところ、ここ最近はあまり邦楽ロックを聴いていなかったのですが、久しぶりにダイヤモンドリングを聴いて、あの頃を懐かしく思うこともできました。もしも今こちらを読んでくださっているあなたがこの歌詞の世界観をいいな!と思ってくださっていたら、「最後の一口」という曲の歌詞もオススメです。ほっこりします。(残念ながらMVはありません。)

月を照らす太陽と、太陽を見守る月。14年後のふたりの再会を願っています。



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