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【爆発パズル物理アクションゲーム】『ムラサキ』シリーズの魅力について


『ムラサキ』『ムラサキ劍』とは、カタテマにて作成された爆発パズル物理アクションゲームです。


2023年9月3日、カタテマ作品の新作となる『プリンと盾琴』のSteamストアページが公開されました。


続編、リメイクではなく完全新作であるこの作品ですがシューティングの要素があること、そしてメイン開発スタッフがてつさん、蓬餅さん、watsonさんであることなどから「わりと『ムラサキ』シリーズと共通する部分があるのでは?」と思ったので、『ムラサキ』シリーズの主な魅力について記事にしてみることにしました。




◯独特ながらもシンプルかつ楽しいゲームシステム


上述した通り『ムラサキ』は爆発パズル物理アクションゲームです。
シューティングの要素があるのかと疑問を持った方もいるかと思いますが、本作は結構シューティングゲームです。

上下左右に移動し、敵や敵の段幕をショットで消す……と見た目はむしろシューティングゲームのようになっています。
ではどこがパズルゲームなのかと言うと、ステージ内に出現する赤と青のブロックがそれ。

時間経過で増えていくこのブロックには①ショットで打つと数秒後に爆発する、②ショットで打った後同じ色のブロックにぶつかるとそのブロックも爆発する、③ぶつかったブロックが多いほど爆発が大きくなる、④爆発には敵や敵の段幕を巻き込める、といった特徴があります。

そのため本作は「敵の攻撃を避けながらステージ内に沸いてくるブロックを打ち、その後の爆発に相手を巻き込んでいく」というシューティングとパズルが組み合わさったシステムとなっています。

風変わりなシステムですがやってみればわりとシンプル。「パズル」と言っても「同じ色のブロックを出来るだけ多くぶつける」だけなので。ブロック同士を複雑に組み合わせ続けて大連鎖を狙う……といった要素はないのでパズルが苦手でも平気。

困った時は「必殺」で切り抜けることも出来るので、シューティングに不安があってもどうにか出来たりします。初心者にも優しい。





◯少しずつ明かされていく世界観とストーリー


「世界が危ない。具体的には爆発する。」

……というように、プレイ開始直後は短いながらも衝撃的な内容が明かされているストーリー。
よほどのことがあったように思う内容ですが、ゲーム中はキャラクター達がその原因を説明してくれることはないです。世界観についても特に言及されません。

ではどこで分かるのかと言うと、本作のストーリーや世界観は「コレクション」というメニューで確認ができます。

この「コレクション」ではステージをクリアする、一定のスコアを出す、1から順にステージをクリアしていく……などゲーム内で特定の条件を満たすことで追加されます。
各コレクションの条件については獲得前から分かる仕様なので手探りで条件を探す必要がなく親切。

そのためゲームを進めていくほど「この世界は一体どんな世界なのか」「なぜ世界は爆発しそうなのか」といった情報が少しずつ分かっていくようになっています

ちなみに本作の個性溢れるキャラクター達の情報も同じように「コレクション」で明かされます。誕生日や好きなもの・嫌いなものなどもここで確認可能。

この少しずつ分かっていく世界観については最新作『プリンと盾琴』にも既にアピールポイントとして表記があります。いったいどんな世界観になるんでしょうね……。





◯印象的な演出の数々


カタテマ作品は全体的に演出が凝っているのが特徴であり、本作でも同じように凝っています。

ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、上述した少しずつ明かされていく世界観、シナリオをいくらか把握していってから見る演出が本当に素晴らしくて……実際に遊んで見てほしい……。

シナリオ関連以外の演出も良く、一例として「百目湖」というステージでは敵が出現する際に「ざばん」と水面に上がってくるような音を立てたり弾幕が波のように押し寄せてきたり、さらにボスキャラクターが水面の波紋のような弾幕を打ってくるなど「水」を連想させるものになっています。

他にも素敵な演出をするステージがあるので、是非見て欲しいです。





◯BGMが魅力的


『ムラサキ』ではMusMusのwatsonさんがBGMを手掛けています。watsonさんは過去に『いりす症候群!』でもBGMを担当していらっしゃいますね。


アップテンポでノリの良いものから儚さを感じさせる美しいもの、どこか不安定さを感じるものまでBGMの幅が広く、ステージやボスキャラクターごとの個性が出ていてとても魅力的。

また同じBGMでもステージによっては中ボスの出現など特定のタイミングで変化するという上述した「演出」に関わることもあり、ゲームを盛り上げてくれます。

なおBGMは一度ゲーム中で聞けば「コレクション」で聞けるようになる他、販売されているサウンドトラックを購入すればいつでも聞くことが可能。特にサントラはゲーム中では聞けない部分も収録されているのでレア。





◯やり込みがいのあるゲーム構成


シンプルながらもやり応えのあるシステムとなっていますが、基本のゲームシステム以外もやり込みがいを感じさせてくれる仕組みとなっています。

例えば「少しずつ明かされていく世界観とストーリー」にて記載した通り、「コレクション」の項目を埋めるにはステージクリアする以外にもスコアを稼がなければならなかったりします。

スコアを稼ぐには「より多くのブロックをぶつけて大きな爆発を起こす」ことが大切なのですが、ブロックをため続けると敵や段幕が画面に溢れてしまい、ダメージを受ける危険性が高まるためなかなかリスキー。

またボス戦では早く攻略するほど高得点が得られますが、「必殺」を使うと得点が得られない仕様となっておりプレイヤーの腕前が試されます。

さらにクリア時にはプレイヤーの残り体力が多いほど加点がされ、ステージによっては「コレクション」の獲得にこれがかなり重要だったりします。

ついでに演出面では一定量以上の体力を残してクリアするとボスキャラクターの台詞などが追加されたり、「決闘」を全てこなしてステージクリアするとクリア後の演出でイラストが追加されたりという嬉しい要素もあります。

そしてカタテマ作品といえばマゾプレイヤー向けの遊び方が用意されていることで有名ですが、本作にも「加護なしモード」という各ステージを高難易度化させたモード、「夢モード」というゲームオーバーになるまでひたすら得点を稼ぎ続けるモードがあり、やり込み甲斐が抜群。





◯【おまけ】フリー版とSteam版について


Steamにて購入可能な本作ですが元々はフリーゲームであり、現在も無料で遊ぶことが可能です。

フリー版とSteam版について英語版対応やSteamの機能(実績、トレーディングカード、クラウドセーブ等)の面で違いがあるものの、ゲームの内容自体は同じとのこと。とは言えSteam版の『ムラサキ』は498円、『ムラサキ劍』は520円と値段はかなり低価格。安い。

『ムラサキ』『ムラサキ劍』ともにコントローラーによる操作に対応しているので、Steam版の場合PC・ネット環境次第では別の記事で書いた通りSteam Linkを使ってベッドやソファに寝転がりながらプレイ出来ます。これが結構ありがたかった。

スマホ端末だけでもプレイ出来なくはないですが、だいぶ遊びにくいのでSteam Linkで遊ぶ場合は別途コントローラーを買うことをお勧めします。他のゲームでも使えたりしますしね。

『ムラサキ劍』はストアページにてSTEAM DECK互換性が「プレイ可能」であるとされているため、Steam Deckがあるならそちらでも遊べるようです。deck未所持なのであまりはっきり言えませんが……。




『プリンと盾琴』がリリースされる前にカタテマ作品の作風の予習として遊ぶもよし、それとは全く関係無しに触れてみるのもよし、変わったシステムながらも楽しく遊べる爆発パズル物理アクションゲーム『ムラサキ』シリーズ、興味があれば是非遊んでみて欲しいです。





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