旧岩崎邸庭園 感想
都立文化財9庭園の1つ【旧岩崎邸庭園】に行ってきました!レポートではなく、思ってたよりも良かったぞっていう、あくまで好き勝手言ってる感想です!ご参考までに!
そこそこにじっくり回りましたが、ガイド無しで回るだけなら1時間ほどでした!甘味処の小休憩合わせると1時間半かからないくらいかな……?
今回写真はほとんど無いのですが、平日(混雑時以外)は館内撮影(フラッシュ不可)が可能です✨
是非ご自身の目で堪能していただきたい✨
旧岩崎邸庭園について
■完成は明治29年(1896年)の重要文化財
■三菱第三代社長、岩崎久彌(岩崎彌太郎の長男)の本邸
■当時は20棟あったところの、現存するのは
・「洋館」
・「和館大広間」
・「撞球室(ビリヤード)」の3棟
■鹿鳴館で有名な建築家ジョサイア・コンドルの設計
洋館は基本的にコンドルの出身国である英国のジャコビアン様式の意匠が見られるのかと思うのですが、ちょっと回っただけで4種類くらいの建築様式の名前が出てきてました。詳しい方が見たら恐らく大興奮ですね。
工夫されるデザインが比較的豪華なので、デザインする上でどこに着目して工夫してるのかが分かって面白い。
「えっそこ??そこ凝るの??」
とかよくある。専門家は常人が意識しないところまで凝っているので、変態的な気質を持っていそうで好き(ど偏見)。
ちなみに、私は日本建築(〜武家屋敷まで)に関してだけ、にわかに調べたことがあるくらいです。そのおかげか、壁紙、床、柱の面積の多い部分に装飾をする西洋建築と、空間や形を意識した日本建築の差を強く感じました。外国の方からしたら、日本建築の方が「えっそこ??そこ凝るの??」って感じですよね。侘び寂びは根強い…!
まぁそんな訳で、この後は個人的に好きだと思ったところを順番に語っていこうと思います。
▼順路はこんな感じです▼
【洋館1階】
↓
【洋館2階】
↓
【和館大広間】
(小さな甘味処&ショップ)
↓
【撞球室(ビリヤード)】
入り口は砂利道、芝庭へ
館内には階段がありますが、庭園の入り口はスロープ状の砂利道になってます。
目的地に着くまで硬いコンクリートを歩いてきたものだから、入り口から券売所までの砂利道の踏み心地が一層良く感じました。余談ですが、砂利は水捌けがいいので、雨の日でも砂利を踏む音を快適に楽しめるんですよね。
券売所に立ち寄ったら、早速芝庭を発見。実は一昨年に復元したばかりの芝庭らしいです。庭園の奥の方には広々とした芝庭が広がっています。日本庭園はよく歩きますが、芝庭を歩く機会って中々無い気がします。芝の上に庭石があったのも不思議で新鮮でした。
いざ、洋館玄関へ
靴を脱いで玄関をくぐると、仄暗く荘厳な雰囲気が漂います。高い天井と聳え立つ柱に大きな暖炉が並ぶ廊下。柱には細かな装飾も。
洋館は来賓客をもてなす場として、煌びやかな壁紙、天井、そして寄木(?)のようなタイルが印象的でした。
【天井・壁】
・高い!広い!装飾!エキゾチックな風味!
・刺繍を用いたシルク製の天井を用いた女性客室。布のあたたかな印象が女性の柔らかさを感じさせてくれるような気がしました。
・壁一面を金唐革紙(きんからかわし)で覆ったインパクト抜群の客室(2階)。金唐革紙は、金箔をはった和紙に凹凸で文様を打ち出して彩色する伝統的な技法。なんとも煌びやかで美しい、贅沢な客室です。庶民感覚の私には圧が強すぎて、言葉を失いました…笑
【床タイル】
・「どんだけ使うねん!!!」って感じに豊富な種類の木を用いて、美しい並びで敷き詰められていました。どうして交えて使うんだろう…木の質感とか色合いなのかな。
・やっぱり、客室の方が種類豊富で見応えがありました。4種類以上使ってたと思うんだけど書き残す予定なかったので忘れてしまった……!どの客室も違う模様だったの、すごかった。
【廊下(空中階段)】
・目玉はなんといっても"空中階段"!壁に沿った三つ折りの階段なのですが、この階段には支柱がついておらず、まるで浮いているようだという訳でその名で呼ばれたそうな。
・壁が支えになっており、現在は展示用に簡易的な細い支柱が一本だけ入っています。
【廊下(その他)】
・階段の目前の4本の柱には、細やかな模様が描かれています。ジャコビアン様式のものらしい。真ん中の柱は樽のように縦長の板で綺麗に周りを囲っており、その板の上に彫刻で模様が掘り出されている形です。漆(?)が塗られているらしく、建築でも漆は活躍するのかと胸がときめきました……いや知らなかった…
・階段の向かいにある大きな鏡付きの暖炉。明治のこの時代、鏡は日本で製造されていなかったので、完全なる輸入品になります。何がすごいって暖炉よりも大きくて、ピカピカなところ。手を加えたり磨いたりしてないのに、未だにピカピカなんだとか。運搬の手間も含めて、田園調布の家一軒分建っちゃうらしい……圧巻です。
・空中階段の下にはビリヤード小屋に繋がる地下通路への階段があります。一階の窓から見える井戸のようなものは、その地下通路の換気孔らしい。
畳の廊下を歩いて和館大広間へ
洋館の入り口の右手には、和館に繋がる廊下があります。完成当時は和館の方が遥かに広かったらしいんですが、今は割とこじんまりとしておりました。
そして洋館とは打って変わって天井が低い!廊下もこじんまりしてて、装飾も控えめ…視界が洋館に馴染んでいたところから、一気に日本色になりました。和洋折衷というか、和洋の境目がはっきりしてて、視界のギャップがすごい。
装飾は控えめなんですが、三菱家の家紋が襖や長押(?)など、ところどころに抑えられてて、ついつい目を引かれます。個人的には、欄間の三菱主張が激しめで好きでした。
公開されている広間は書院造のようで、少し大きめな床の間の壁には、優美な富士の日本画が描かれていました。襖にも日本画が描かれていて、少し儚げな日本画の良さが、落ち着いた空間を演出しているようでした。客室が主な洋館と比較すると、日常生活の温かみを感じます。
そして……
待ってました!
生菓子です!
お抹茶です!
庭園です!
庭園のある甘味処で食べる生菓子は格別…😋
今回は季節柄、花菖蒲でした!練り切りだったかこなしだったか記録するのを忘れてしまいました……。あま〜い和菓子ににが〜いお抹茶が堪りません!これですよこれー!あー、日本庭園のある家に住みたい……
ほんとに酷い話なんですが、ここで大満足してしまって、この後のビリヤード室の記憶がないんですよね…やっちまった…。と、いうわけで、また折を見てうかがいたいなと思います。
最後に
生憎のお天気だったので長居はしなかったのですが、ぐるっとパスが使用可とのことで、無料で入園です✌️(通常一般料金は400円!あの豪勢な洋館のボリュームで!?)
正直無知識でしたし、あんまり期待せずに行ったのですが、豪華装飾に圧倒され、見所満載でとっても満足できました。お世辞ではなく本当に。
今回は参加できなかったのですが、11:00と14:00にはガイドさんが無料で建物の説明をしてくれるみたいです!
楽しかった!お付き合いいただきありがとうございましたー!
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