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高校生かける鵜住居
今日から3日間、釜石市では全国の高校生ラガーが交流行事をおこなう。
その中心会場は釜石鵜住居復興スタジアム。
先月毎週末に見ていたものとは違った風景があった。
ピッチ上では、20分一本の変則マッチが行われ、
ゴール裏では、次戦を待つチームのウォーミングアップが、
そしてピッチ外の野芝では、他校が各々にボールを持って思い思いに体を動かす。
高校生が一歩一歩を刻むグラウンド。
先月までのリーグワン連戦を迎え入れ、1週間の間をあけたものの、
今日からの3日間で、総参加数300名以上の600以上の高校生ラガーの
様々な一歩をひたすらに受けいれる。
その一歩は、
キックオフ直後の身体を突き動かし、
挽回のキックを成就させようという踏み込み、
相手の間隙をつく自在のステップ、
8人同士の集団の32、
あるいは投げ入れるボールを獲得しようとする3人による4つの支点か。
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彼らが駆ける一面の芝。
成長の春の覚醒まではもう幾週間かかるか。
人影を普段よりも長く伸ばす西陽が差し、
初日の熱戦を冷ます風が吹く。
交流戦の名残は、グラウンドに空いた無数のスパイク痕と散った芝たち。
会場役員が各々に用品を手にグラウンドのコンディショニングを行う。
さながらグラウンドに調子を伺うように、話しかけるように。
手にしたバケツはみるみるうちに小さくなった芝たちで満たされる。
役員たちの嘆息は感心からくるものだろう。
芝を拾う背中に喜色が見えた気がする。
高校生同士が、そして高校生たちが鵜住居と掛け合わさる一日が終わる。
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