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ぽっぺのひとりごと(24)1年に1度 魔女になる

今月はハロウィーンのお話で始めたので、ハロウィーンのネタで終わろうと思います。
毎月1回、図書館の児童室で絵本を読み、紙芝居をやっていますが、10月は魔女の扮装をして行きます。

今年も黒いマントに黒いロングスカート、黒いトンガリ帽子でお話会をしました。絵本2冊(『魔女の森のピクシー』『魔法のハッピー・ハロウィン』)と紙芝居1本(『魔女さんまたあした』)で約30分間のパフォーマンス。

去年は大うけだったのですが、今年の反応はイマイチでした。多分、2~3歳の子がほとんどだったからでしょう。途中でよっぽど『アンパンマン』を取りに行こうかと思いましたが、熱心に耳を傾けてくださっている御家族がいらっしゃったので、そのまま続けました。

2~3歳の子といっても個人差があります。物語の世界に入り込める子もいれば、そうでない子もいます。せっかく来てくれたのだから、うーんと楽しませたいと精一杯努めますが、空回りするときもあります。
全部わからなくても「何か」が残ればいいな。そのとき理解できなくても、「なんかおもしろかった」と思ってもらえれば。

おみやげの折紙を選ぶ時はみんな嬉しそうでした。6歳くらいの男の子は選ぶのに時間がかかり、あれこれ手にとっては首をかしげていました。その様子がとても可愛らしかったです。

バス停への道で、人々の反応はビミョーなものでした。ジロジロ見られるのは織り込み済み。でも、そうではないのです。目が合うとサッと視線を逸らされるのです。ちっちゃな子が近寄ろうとすると、「ダメよ」と、引き戻されます。まあ、いいけど・・・。

バス停の方へ横断歩道を渡っていたら、「ヤッホー!」と誰かの声。見ると、停車中の車の助手席から、外国人の女性が手を振っていました。私も手を振りながら、彼女に向かって叫びました。「ハッピー・ハロウイーン!」
すると、「きゃあ、かわいい!」という声が返ってきました。私が渡り終えると、その車が動き出しました。その女性も運転席の男性も笑顔でした。

やったー! 一期一会の通じ合い。小さな奇跡が起きました。
ホウキも魔法も使えない、飛べない魔女はバスに乗って帰ります。




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