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「我が青春のドイッチュラント」 エピソード(5)ケルンは嫌なことばかり

大聖堂で有名なケルンでの出来事。
パン屋さんに並んでいた。私の番になったとき、後から来たアメリカ人ツアー客を先に応対したので、「私の方が先に・・・」と言いかけたら睨まれた。

おみやげ屋さんで絵葉書を買い、釣銭をもらった時、女主人の目付きが変だった。その理由はずっと後で分かった。ペニヒが混じっていたのだ。ユーロとの交換はその前年で終了していた。つまり、使用できないコインを掴まされたのだ。外国人なら気付かないと思ったのだろう。

道を尋ねようと、中学生の一団を引率していた男性教師に、「エクスキューズ・ミー・・・」と声をかけたら、プイっとそっぽを向かれた。すかさず、一人の少年が私に怒鳴った。「ここはドイツだ!ドイツ語使え!」
ショックでクラクラした。そんなことを言われるとは思いもしなかったから。

ホテルのオーナー夫婦も居丈高だった。猜疑心の強い険しい表情をしていて、「ヴェトナム人か?中国人か?」「パスポートは翌朝まで預かっておく。」とか言われた。まるで尋問口調だった。

いったいどういうことなんだろう。ケルンの人達はアジア人蔑視が強いのだろうか。たまたまそういう人達に遭遇しただけなのだろうか。たった一日で。

もしまたケルンに行くことがあったら、楽しい出会いを見つけて、嫌なイメージを払拭したいと思う。


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