見出し画像

始まりの職質.1

2021年12月に私は逮捕されました。
逮捕までなにがあったのか。
振り返りながら書きたいと思います。
拙い文章ですが読んで頂けたら嬉しいです。


私は数人の仲間と共に、
大麻の密売を生業として暮らしていました。

密売の方法としては最近流行りのSNSで客を募り、
レターパックを使って郵送するという方法です。
車の免許を持っていた私は大麻の仕入れなどの業務をしていました。

2021年4月某日

大麻の在庫がなくなってしまい、
「大麻の仕入れに行って来て欲しい」
とリーダー格の仲間に頼まれて仕入れに出かけました。

レンタカーの軽自動車で仕入れに行き、
無事に大麻を受け取った私はその日の宿を探していました。
当時は定まった住所はもちろん無くて、
ホテルやビデオボックスを点々としていたのです。

仕入れが終わり気が抜けてしまったのか、
時間が遅いせいか強烈な睡魔に襲われてしまい、
最寄りのビデオボックスの駐車場に車を止めた所でなんと不覚にも寝落ちしてしまったんです…
この時店内までなんとか進めていれば…
後悔先に立たずですが…




???「•••ます、おはようございます~運転手さ~ん」

誰かの声が聞こえて目を覚ました私は絶対絶命のピンチを迎えていました。
警察官2人に職務質問されてしまったのです。

もちろん車の中には仕入れて来た400gもの大麻の他に数gの覚醒剤に小分け道具一式が積んでありました。

警察「おはようございます。随分お疲れの様ですが大丈夫ですか?身分確認出来るものとか見せてもらえませんかね?」

(どうしよう…これはやばい…下手うちやん…)

焦った私は窓は全開だったけどエンジンは掛かっていたため一か八かギアをドライブに入れて逃げようと走り出しました。


警察「待て待て待て、ダメダメ!!!」

即座に警察はキーに手を伸ばしエンジンを切り車を停車させました。

車は数メートル移動した所で止まってしまい警察の1人はエンジンを掛けさせまいと鍵を握り、
もう1人は無線で応援を呼んでいます。
正直この時もう終わった…と思いました。

私は即座に仲間に連絡を入れます。


私「やばいよやばいよ、車で寝落ちして職質されてる。」

なんて状況を報告しているうちにパトカーが続々と車を囲み10〜15人ほどの警察官に囲まれてしまいました。

警察「なんで逃げようとしたの?車の中見させてもらえる?」

私「無理です!」

すると電話の向こうで仲間が
"荷物を全て置いてでも逃げられないか"
と言って来ました。
私の体には覚醒剤が入っているしこの場で捕まるわけにはいかない。
逃げる事を決意した私は一瞬の隙をつき全力ダッシュでわずかな希望に向かって走り出します。

東京都足立区で10人を越える警察官とのリアル鬼ごっこがスタートした瞬間でした。

続く…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?