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生きるということ。2020年を振り返って

2020年が終わった。実は3月にコロナで日本に緊急帰国したときから2020年の目標は「とにかく2020年を生き延びる。」だった。

2020年、正直いろんなことがうまくいかなくて、あるはずだったことがなくなって、できるはずだったことがたくさんできなくなった1年だった。生きるなんて生物として当たり前のことだし、この目標を言い訳に逃げた自覚もある。でも今2021年の元旦に生きていて、この目標をちゃんと達成した。よく生き延びたね!って自分をほめたい。

生き延びたので、生きるということについてnote書いてみます。

1、帰国のとき実感した生きるか死ぬかということ

3月にイギリスでコロナが大流行しはじめて、外務省の渡航レベルがみるみるあがっていった。もし留学先で外国人として一人でコロナに感染したら誰が助けてくれるだろう、日本に帰国するしかないと留学7か月目で苦渋の判断をした。

いざ帰国すると決めても、航空券がとれない。便のキャンセルが連発して、高額のチケットばかり。お金がないと自分の身を守ることはできないんだと身をもって知った。ある意味トリアージだった。本当に窮地にたったとき頼りになったのは家族と親しい友達だった。海外から、コロナのやばい土地から日本に帰ってくることに対して嫌な顔一つせず、無償の愛をもって助けてくれた。きちんと飛行機に乗れて日本に帰る便の中で見たおっさんずLoveで泣いた。成田空港で親の顔を見れて緊張は切れなかったけど本当に本当に帰ってこれてよかったと思った。怖くてあまり帰国をまわりに言えなかったけれど、その中でもおかえりって言ってくれる友達が本当にありがたかった。

まだコロナがどれほど危険かもよくわかっていなかったから、もし帰国便の中で感染したらどうしようとか、家族にうつしちゃったらどうしようとか精神的なこわさもあった。2週間の自室での自宅待機を無事に終えたとき、ああ生きてる、健康だってほっとしたのを覚えている。2週間の間、ちょっとでも胸が苦しくなったりすると本当にこわかった。

ささいなことがありがたく感じるようになりはじめた。健康で生きていることがありがたく思えるようになった。それまでは日々を大切にしなさいと言われてもそんなのわかってるとひねくれてしまうときが多かったからちょっと大人になったのだと思う。このときにとにかく2020年を生き延びようって決めた。

2、ゆずれない思いがテーマのスピーチで医学部の兄が言った「生きる」

9月からオンラインで伊藤洋一の話し方講座というものに兄と参加していた。中学生から大学院生までが参加する一見意識高い、自己啓発的な要素の強い講座だったけどメンタルが揺れやすい時期に頑張る人たちと週1回会うのはいい刺激になった。

最後の授業で「私のゆずれないもの」について全員スピーチをした。そのとき自分の医学部の兄がしたスピーチが忘れられない。

多くの人が「どう生きるか」についてスピーチする中で、兄は「生きる」ことの尊さのついて話した。ついつい成功したい、成長したい、好きなことで生きたいと「いかに」生きるかについて考えてしまう。しかし40歳になるまでにうっかり死んでしまう可能性もあるし、突然治しようがない病気にかかることだってある。兄はそういう人を1人でも救えるように医者になるんだと言っていた。めちゃくちゃにかっこよかった。自分の理想の生き方ができていない現状に押しつぶされて死にたい消えたいと思っていた当時の自分はハッとさせられた。生きていることのすごさを改めて認識した瞬間だった。

3、当たり前の今を大切にすることと、目標をもって生きること

20年ちょっと生きてきて、干支も自分の記憶があるところから一周した。毎年同じように誕生日を迎えてお正月を迎えられるような気がしてしまうときがある。でも同じ記念日は二度とこない。同じ今日もこない。兄が社会人になったら家族がそろうタイミングもずっと減る。うっかりなにか起きるかもしれない。コロナだってある。だからもう少し日々を大切にしたいって思うようになった。お母さんとおしゃべりしたり、友達と連絡したり。感謝を伝えたり、一つ一つを大切に。

それと同時に目の前の幸せを大切にしながら、少しずつ理想の自分に近づいて生きるために、目標をはっきり言うことは大事だなと思う。「2020年をとにかく生き延びる」という一見当たり前に見える目標であっても、ことあるごとにこの目標に支えられ、メンタルが落ち込んでも最後の一線を越えなかった。そして今その目標がきちんと実現できたという手ごたえを得ることができている。生き延びた!えらいぞ!って。もしこの目標をたてていなかったらこの手ごたえを得ることはなかった。言葉にした目標はやっている最中も、叶えたときも自分にエールをくれる。留学したときも「情報を見極められる人になる」という目標をたてていて、留学を終えて振り返ると当初とは違う形だけど叶えることができている。最初は漠然としていてもなにか目標があるとそこに近づいていくことが人間にはできるのだと思った経験だった。

生きていることのすごさを痛感させられた2020年。決してうまくいった年ではなかったけれど、この激動の1年をきちんと生き延びた自分に胸をはりたい。これを読んでくれているあなたも、ちゃんと生きてがんばったね。

生きる、そしてまっすぐな気持ちで新しい目標にむかってがんばりたい
2021年がはじまるよ!

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