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社内SE(情シス)の存在意義を考えてみた話

非IT企業の社内SEとして勤務して早10年。諸事情から転職することになりまして、一度原点に立ち返って「情シスとはなんぞや」ということを考えてみました。

なんとなくの選民思想

今まで非IT企業で勤務してきたのですが、当然ながら他の事務職の人よりもパソコンに詳しかったり、自分は当たり前にできることを他の人ができなかったりする場面に出くわします。
これは非IT企業の情シス経験がある方ならあるあるネタなのではないでしょうか。
中小企業であれば社長にちょくちょく呼ばれて頼りにされたり。
そうなるとなんだか自分は偉い人間なのでは?スキルが高い人間では?と勘違いします。はい。すみません。
パソコン先生で偉くなったつもりの自分はITの面で周りよりはできるかもしれないけど、経理の事は経理の人には敵わない、法務のことは法務の人は敵わない。現場に行ったら現場のスペシャリストがいる。調子にのらないように謙虚でいましょう(自戒)

情シスの仕事


前置きが若干脱線しました。
情シスの仕事は多岐にわたります。企業によっては人数も多く、開発チームやインフラチームなど、別れている場合もあるでしょう。
それでも「ひとり情シス」などと言う言葉もあるように、開発からビジネスフォンの面倒まで。なんなら電化製品ならなんでも!うすーくひろーくやっている人が多数なのではないでしょうか?そんな方たちが多いのでは?というテイで話をすすめます。

それって本当に会社のため?

パソコン先生の延長上で、ついつい個人からの依頼でマクロ付きExcelやAccessの開発をしがちです。
依頼者に「1時間かかっていた作業が10分でおわるようになった!」と言われて業務が効率化できたと達成感を感じるかもしれません。
でも依頼を受けて一歩立ち止まりましょう。

①あなたが退職したあと、そのツールをメンテナンスできる人がちゃんといますか?
②依頼者が退職した後、後任者がボタンを押すだけで仕事の趣旨を理解できていない状態にはならないでしょうか?

依頼を受ける前にまず「何のための業務であるか」趣旨を理解し、依頼を受けましょう。
できれば自動化の前にその仕事の目的とあるべき結果を明らかにしましょう。
その人だけの業務効率化になっていては意味がないので。

メンテナンスする人材がいないことで業務が滞ったり、後任者がボタンを押すだけ状態になっていることを何度も目にしてきました。

その仕事、属人化に加担しているかも。 

あるべき情シスの姿


情シスの本当の仕事ってなんだろうって考えた時に
、パソコン先生みたいなことはおまけでしかなくて、本当はITを活用して会社全体の業務最適化に繋げられるような、社内のITコンサル的な事が求められているのかなぁと思います。
全体を俯瞰できる力が必要なのかな。と思いました。

IPAが公表している「DX実践手引書」にあった「ヤタガラス人材」みたいな人材があるべき姿なのかなぁと。現場を知り、IT知識があり、経営企画ができる人材…


現実問題


でもこんな能力がみんなあったら、事務職の給与テーブルにおさまらないかと思いますよね。 

事務職に位置づけされるにはパソコン先生が関の山なのであろうな。

会社的には「パソコン先生でいてくれてればいい」と思うかもしれません。

それでも今回自分のやってきた仕事を振り返ってみて、
「本当に会社のためになるのか?」と考えてみる。
ということはいつも心に持っておこうかなぁと思いました。



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