一瞬で見れちゃう全20話のジェットコースター「ヴィンチェンツォ」
面白い韓国ドラマがたくさんあるのに今まであまり見てこなかったワタクシ。話題になった「イカゲーム」が面白かったので、他にも見てみよう!という事で、少し前から評判の良い「ヴィンチェンツォ」を見ました。あまりの面白さに連日寝不足になりながら見てしまいました…!
あらすじ
シリアスかと思いきや
あらすじ概要だけを読むと、割とシリアスで韓国ノワールな雰囲気?と思うのですが意外とコミカルなシーンも多くて、とっても見やすい!脚本家も「ノワールな部分をコメディのカプセルで包んでいる」と説明していて、まさにその通り。シリアスなシーンとコミカルなシーンのバランスがとても良かった。前半は割とコメディタッチなシーンも多いのですが、後半になるにつれてどんどんノワール味が強くなっていって、ヴィンチェンツォが本気出してきたな!という印象でした。20話もあったらどこかで失速しそうなものですが、サイコパスvsマフィアという悪同士の戦いという事で、天井知らずでどんどんエスカレートしていくのも良かった。見ている側も慣れがこないので毎回ビックリさせられました。
因みにこれは私の個人的な好みなのですが、韓国ドラマ・映画の「ラブ要素」があんまり得意ではなくて…ラブが始まるとラブしかないじゃないですか。仕事も生活も何もかもほったらかしてラブ!という印象がありまして。そういう意味で、ヴィンチェンツォはラブ要素ほぼ皆無(時々あるけど一瞬だし、すぐにシリアスかコメディモードになる)だったのでストレスなく見ていられました。ヒロインポジションのホン・チャヨン弁護士が「それどころじゃない!復讐の為に一発ぶち込まねば気が済まん!」というテンションでいてくれるので安心。これだけ徹底的にラブ要素を排除してくれたおかげで、ラストの東大門デザインプラザでのシーンがめちゃめちゃ効いてくるんですよね…!
オープニングとエンディングがかっこいい
ドラマのオープニングって飛ばしがちなんですけど、ヴィンチェンツォのオープニングはアニメーションでクールに作ってあってとっても素敵。ソール・バスっぽくて、ヒッチコックの「めまい」とか「サイコ」を思い出します。最初は「わ〜かっこいい〜」と思って見ていたけど、ストーリーが進んでいくと、ちゃんとそれに沿ったアニメーションになっているのに気付いて芸の細かさに惚れ惚れ。毎回飛ばさずにちゃんと見ていました。これは私の偏見なのですが、韓国ドラマって割と足し算足し算でゴテゴテのイメージだったので、このオープニングはミニマルな魅力があってかっこいい。因みに、各話ラストには画面いっぱいに「빈센조」って出るのですが、これがまたかっこいいんだなあ。特に6話ラストが好きでした。ストーリー展開もワクワク感高めで、使われてる曲も、カットもめっちゃ良くて、ヴィンチェンツォがちょっとウキウキでハン代表を挑発して、表情アップからのタイトルドーン!テンション上がらない訳がない。
主演2人のファッションが良い
ヴィンチェンツォとホン・チャヨンの劇中ファッションが大好きで。私の好みど真ん中なので、それだけでも毎回見ていて楽しかった。特にチャヨンのファッションはかっこいい&エレガントで、本当に素敵!ヴィンチェンツォのスタイルも素敵です。スタンダードなスーツスタイルですが、配色やサイズ感、ご本人のスタイルもあってめちゃめちゃかっこいい…スーツはこうやって着るもんなんやで…
Elleでも記事がまとめられていたり。
Netflix公式noteでもホン・チャヨンのファッションがまとめられていました。
既に2人のファッションについては、上記以外でも色んなところでまとめられていて、どのブランドなのかも分かっているものが多いので同じものを手に入れるのも可能…かも?(スワロフスキーのピアスを真似して買ったのは内緒)
OSTがなかなか良い
劇中、印象的に使われる曲が何曲かあって、「これがかかったらスッキリシーンくるぞ〜!」とか「あ、悲しい衝撃のシーンだ…」となるんですが、それがどれも秀逸で良い曲ばかりでして。クラシックとロックとエレクトロニックのバランスがちょうど良い。ザ・ヴィンチェンツォ!といえるマスターピースの様な曲がいくつかあって、手が込んでいるな〜と感動。私はもともとサントラが好きで聴く派なので、余計に楽しめました。特にFor the Justiceが好き。前述の6話ラストの曲はこれでした。このシーン以外でも何度か使われますが、ここが一番かっこいい使われ方していてテンションが上がりました。
Amazonにもありましたが、私はApple Musicで見つけたのでそっちで聴いています。
キャスト全員(悪役・脇役・ゲスト出演含め)めっちゃめちゃ良い
ヴィンチェンツォ&ホン・チャヨンはもちろんの事、悪役たち、クムガ・プラザの住人、ゲスト出演でちょっとしか出ないキャラクターもみんな魅力的でした。素晴らしい人しかいない!登場人物は多い方だと思いますが、みんな個性があって誰が誰かわからないという事もないし、見事なバランスで作られたキャラクターだったなあと思います。ビハインドを見ていると本当にみんな仲が良い様で(特にクムガファミリー)クランクアップ時に主演のソン・ジュンギ氏が泣いていたのも納得。後半にあったみんなで宴会しているシーンは脚本がなかったらしく、みんなで普通にワイワイやっていたのだとか。それが成立するっていうのは、本当にチームワークとして素晴らしいバランスだったんだなあと思ったりしました。ヴィンチェンツォがソクドに歌わせる感じがリアルで良かった。
分かりやすい&ケレン味のある演出
韓国ドラマ全体に言える事なのかもしれませんが、ちょっとやりすぎ?なくらいにケレン味あふれる映像演出が多い気がします。今回のヴィンチェンツォもまさにそうなのですが、それがまた良いんです。分かりやすく「かっこいい!」となれる。ストーリー上では必要ないのかもしれないけど、テンションを上げてくれる「かっこいい画作り」がふんだんに散りばめられているので、見ていて楽しい。一歩間違えばやりすぎになる可能性もあるし、かといってそういうのがなくてストレートにストーリーを紡ぐだけではちょっとヘビーすぎてしまう可能性もあるし…絶妙なバランスで全てが混ざり合っていると思います。
こういう、カメラがヴィンチェンツォにグーっと寄って最後にニヤリと笑わせるっていう演出は劇中に何度かあるのですが、何回やられても毎回「ああっかっこいいっ」ってなる。ちょうど良いバランスでヴィンチェンツォファンにも、ソン・ジュンギファンにもサービスしてくれている。笑
17話のこのシーンも、ストーリー上はなくたって全く問題ないシーンなんだけど見ていてワクワクするしめちゃめちゃかっこいいシーンでした。
まとめ
一話あたりもしっかりたっぷりだし、20エピソードあるので1日で一気に…という訳にはいかないかもしれませんが、3話4話あたりから突然エンジンかかってノンストップで20話までいってしまうので、まとまったお休みなどのお供にぜひ。(年末年始も近いですし!)
「悪が悪を処す」という言葉の通り、そこに正義はいないのだけれど、悪党同士の容赦ない頭脳合戦&物理攻撃がヒリヒリしつつスカッとするので超オススメです。
メイキング映像もオフィシャルからたくさん公開されていて、シリアスなシーンの裏側やバキバキの悪役を演じる役者の素の笑顔が見れたりして面白いので、全エピソード見終わったらぜひそのままYouTubeもチェックしていただきたい!
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