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ディズニー映画「マイエレメント」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート39】

今回も映画「マイエレメント」のシーンを小まめに分けて紹介していきます。

< これまで自分のやりたいことを胸の中に抑圧してきたエンバーにウェイドが言った言葉 >

【学習ポイント】
♦️「到着する」以外の get to の意味

ウェイド: Why does anyone get to tell you what you can do in your life? (君を止める権利は誰にもない)

「マイエレメント」

get to …「…することができる」
文の中でサラッと使っており目立たず、意味もとりにくい表現です。get to... と言えば「到着する」はよく知られていますが、「…することができる」という意味があります。

セリフの “Why does anyone get to tell you what you can do in your life?” は、「あなたの人生で何をしていいか決めるのを(あなた以外に)誰が言うことができるんだ?」

ただ “can” の「能力」と違って、「許可」(…を許されている)を表すのが get to です。

ですから、字幕にある「…する権利がある」の日本語はピッタリだと思います。「…することを許す」でもOKですね。

“No one gets to use that room without a reservation.”「予約なしでその部屋を使うことはできない」( 使う権利はない、使うことは許されない )


< ウェイドがエンバーに手を差し伸べるが、エンバーは彼の手に触れることを拒む>

【学習ポイント】
♦️ 動詞+形容詞の使い方を学ぼう!
♦️ 心に残る英語を2つ学ぼう!

エンバー: But it actually could be a disaster.  I could vaporize you. You… You could extinguish me, and then… (取り返しがつかないかも。あなたが蒸発して、私が消えたら?)
ウェイド: Let’s… Let’s start small. (小さな一歩から)

「マイエレメント」

② Let’s start small.「小さな一歩から」
“動詞 ( start ) + 形容詞 ( small )” でスッキリした英語になります。

start small”「小さなことから始める」は分かりやすいですね。「小さなことからコツコツとやろう」ですね。

small 以外にもいろいろあります。(動詞も変わります)

think small - 複雑に考えずにシンプルに考える。

stay small - この stay は「…のままでいる」という意味で、控えめでシンプルな生活を送る。

talk big - 誇張して話す、ホラを吹く。

act big - 威張る、でかいツラをする。(直訳は「大きく行動する」)

act tough - 強がる。(直訳は「タフに行動する)

live large - 豪華な暮らしをする。( live big とは言いません)

とってもシンプルで大好きな英語ばかりです。

The simpler, the better. (単純であればあるほどよい) 英語表現に大いに当てはまります!


< ウェイドはエンバーに自分達が結ばれない理由を挙げるが、最後に一つの真実を伝える>

ウェイド: There are a million reasons why this can’t work.  A million nos. But there’s also one yes, we touched. And when we did, something happened to us, something impossible. We changed each other’s chemistry. (僕らが結ばれない理由は100万個ぐらいある。でも1つの事実がある。君と触れ合った。あの時僕らに何かが起こった。化学反応を起こした)
バーニー: Enough! What kind of food inspection is this?  (やめろ!これも検査なのか?)
ウェイド: A food inspection of the heart, sir. (気持ちの検査です)
バーニー: Who are you? (何者だ?)
ウェイド: Just a guy who burst into your daughter’s life in a flooded old basement. (地下の浸水で娘さんと出会いましたが)

「マイエレメント」

最後に心の滋養になるいい表現”を2つ取り上げました。

We changed each other’s chemistry.「化学反応を起こした」
直訳は「私たちは互いの化学的な性質を変えた」です。

chemistry は「化学」ですが、「科学的な性質」という意味もあり、「化学反応」と字幕ではなっています。

ここでの化学的な性質というのは、エンバーは火なので水がかかると消えてしまい、ウェイドは水なので火によって蒸発してしまうという現象のことです。

「その原理を私たちは変えた」ー すなわち、実際に前のシーンで2人は手と手を触れ合ったのですが、何も起こらなかったことを強調してるのです。

それがウェイドのいう「一つの事実なのです。その一つの事実が何万個もの “No” (できないこと)を吹き飛ばしてしまう」とウェイドは強調します。

We changed each other’s chemistry. ー いい言葉ですね。使う状況はそんなにないかもしれませんが、覚えておきたい英語です。

A food inspection of the heart, sir.「気持ちの検査です」
エンバーの父バーニーから “What kind of food inspection is this?” (これも検査なのか?)と怒鳴れたウェイドがサラッと言った言葉です。

バーニーの言った言葉の直訳は、「これはどんな種類の食物検査なのか?」です。「どんな種類」に反応して、ウェイドは “of the heart”「気持ちの」と答えたのです。

エンバーの気持ちを”検査“して、彼女を立ち直らせようとするウェイドの心のこもった一言に思わず胸を打たれてしまいました。

これも使う状況はあまりないかもしれませんが、覚えておきたい英語です。

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