「アナと雪の女王」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート14】
ハンスに会わすためにクリストフがアナをアレンデールに連れて帰ったシーン。(前回からの続きです)
① Make sure she's safe! 【 】。
これはクリストフがアンをアレンデール城に連れて帰った後、アンと別れる時に城の召使にかけた言葉です。
【 】に入る字幕をあえて書いていませんが、私は全く思いつかないような日本語でした。
make sure ... というのは訳しにくい英語のひとつかもしれません。直訳は「必ず、彼女(アナ) で安全であるのを確認して!」で、言いたいことはわかりますがしっくりしない日本語です。
safe を「安全な」「安心な」と訳す時点でスッキリしない日本語になってしまうので、思い切った訳が字幕の日本語です。それは、
「王女を頼むよ」
です。「なるほど!」と膝を打ってしまいましおた。「頼むよ」には「安全にさせる」という意味も含まれていますし、何よりもサッと無理なく理解できる日本語が素晴らしいです。
② You cannot risk going out there again.「あなたが危険だ」
これは文法的な事項です。後ろに ...ing がくる動詞は、enjoy, avoid, mind, finish などいろいろとありますが、この risk ...ing はあまりお目にかからないのではないかと思い取り上げました。
「…する危険を冒す」という意味で
Are you going to risk losing everything?「すべてを失う危険を冒すつもりなのか?」
のように使います。
セリフの You cannot risk ...ing ... のようにcannot がつくと「あなたは... する危険を冒すことができない」=「…する危険があるからやめておいた方がいい」という意味になります。
You canno risk losing everything.「全てを失う危険があるからやめといた方がいい」
質問などをしたいと思っても、こんなこと聞いたら笑われるかもしれないからどうしようと、考えたことってありませんか?そんな時、risk を使った次のような表現が使えます。
I risk sounding stupid, but...「的外れなこと(馬鹿なこと)を言うかもしれませんが...」
また、相手に少し失礼かもしれないけれど、言わずにはいられない時には、
I risk sounding rude to you, but can you get to the point?「失礼なこと言ってすみませんが、要点を押さえていただけますか?」
risk ...ing もいろいろと応用可能な表現なのです。
③ If anything happens to the Princess, you are all Arendelle has left. (もし王女に何かあれば、あなたしかいない)
この you are all Arendelle has left も英語らしすぎて意味が取りにくい表現です。
これは you are all ( that ) Arendelle has left と that が省略されており、「あなたはアレンデールが残した全てである」が直訳です。
「あなたが全てだ」というのは「あなたしかいない」とも言い換えられるので、「アレンデールが残したのはアタナタしかいない」となります。
もちろん、あなた(ハンズ)以外にも人はたくさんいますが、「あなただけが頼りだ」と言いたいのです。ですから、プリンセスに何かあったら、ハンズこそ次のアレンデールの王様になる人だという思いがこもっています。
You are all ... を使った例文は次のとおりです。
You are all that I love...「私が愛してるのはあなただけです」=「あなたは私の全てです」
You are all that I dream of.「私が夢見ているのはあなた以外誰もいない」
こんなカッコいい表現使えたら最高ですね。
English is all I love. Thanks.
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