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discuss about の about が要らない理由を“他動詞”という言葉を使わずに説明してみました。
今回は、discuss に関する文法事項の「どうして?」について私なりの考え方を書いてみたいと思います。
discuss と聞いて最初に思い起こされる文法事項は、「discuss は他動詞なので前置詞の about は要らない」という説明ではないでしょうか。特に受験生は一度は参考書で目にする文法事項だと思います。
「その問題について議論しましょう」を英語に直すと、
Let’s discuss the problem ( the issue でもよい ). です。
「〜について議論する」を discuss about 〜と書くと間違いになってしまいますが、その理由は、ほとんどの参考書では、
「 discuss は他動詞なので前置詞の about は不要である」
と説明していると思います。
でもここで疑問が生じないでしょうか。それは
「discuss は他動詞だから about が要らないのはどうして?」
という疑問です。
それは言葉のルール( 文法 )だからそういうものである、という答えしかないように思えます。
もちろん、語学を学習するときは暗記は必要ですが、文法用語を使わずになぜそうなのかを説明できるものは、文法用語をできるだけ使わずに説明するべきだと私はいつも考えてきました。
文法用語の使いすぎは往々にして学習者を混乱させてしまうからです。
この 「discuss がなぜ about が要らないのか」の文法を、私なりに解説したいと思います。ただこれは私見であることをお知りおき下さい。
まず about が表す意味を考えてみたいと思います。about は「〜について」「約〜」「〜の周り」などの意味がありますが、これらの意味から about は「曖昧さ」というイメージを持っているのがわかります。
例えば、一番わかりやすいのは、It’s 1 meter long. (1メートル)と It’s about 1 meter. (約1メートル)です。
また、That’s it. は「その通り」ですが、That’s about it. は「だいたいそんなとこかな」とabout があるために、曖昧さが生じるのです。
次に discuss ですが「議論する」という意味なのはご存知だと思います。
そして 「議論する」というのは、単に「話す」と違って、しっかりとしたトピックやテーマが明確にきまっている語です。
すなわち
曖昧でぼんやりしている about と、きっちりテーマが決まっている discuss は相容れない
のです。
ですから、焦点がはっきりしている discuss は「〜について話し合う」のではなく、「〜のことを話し合う」のです。
故に about は要らないのです。
私はこの考え方を頭に入れてから discuss about ... という英語に違和感を抱けるようになりました。
discuss という語もそうですが、in, on や about などの前置詞のイメージを学習するといろんな表現が頭に入りやすくなります。
Thanks for reading my article. I hope to see you soon.
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