写仏部作品No.3『広隆寺弥勒菩薩』
好きな仏像は?
とアンケートを取ったら、1位〜5位に入るんじゃないでしょうか、広隆寺の弥勒菩薩。
写仏部でも、すでにおふたりの部員が描かれています。
圧倒的な写実力に加え、着色によって、実物よりもさらに救済力をアップしたかに思える(私見)、あやのん先輩の弥勒菩薩。
華奢な指先でカヌレをつまみ、今まさに召し上がろうとしていらっしゃる、いえ召し上がるのを躊躇っていらっしゃる(私見)、傘籤さんのキュートな弥勒菩薩。
ともに、まいった!と思える作品です。
私は今回もまた鉛筆一本です。
しかもアンケート用紙についていた黒いプラスチックの鉛筆です。
紙はワープロ用紙。
いいのかな、これで。
弥勒菩薩を写仏するなら、小川晴暘さんの写真がいい!
ものの本によると(曖昧ですみません)、もともと広隆寺では、御本尊の「泣き弥勒」(正式名称・宝髻弥勒像)のほうが有名だったとか。
逆転したのは、大正時代に撮影された、小川晴暘の写真。
平成12年(2000)、東京都写真美術館で「写された国宝~日本における文化財写真の系譜~」が開催され、小川晴暘の弥勒菩薩も展示されました。
そのパンフレットでは、「文化財の写真は、記録として重要であるばかりでなく、多くの人々の関心と理解を深めた」として、写真家の功績を称賛しています。
小川晴暘の弥勒菩薩は、実物の美しさが最も映える角度と方法で写されていると思います。
暗闇が徹底的に暗く、そこから弥勒菩薩が浮かび上がるかのよう。
つるっとした硬質の素材は、光を当てるとハイライトがくっきりしますが、やわらかい材木は、ハイライトの部分でも、おぼろ月夜のように、やわらかく光ります。
その柔らかさが、弥勒菩薩の温かさのように思うのです。
さて、昨年のことになりますが。
2022年12月21日(水)から2023年5月28日(日)まで『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展が東京都現代美術館で開催されました。
この衣装を、
弥勒菩薩に着せちゃおうかな、と。
ディオールにも広隆寺に怒られそう…。
夜中に部屋の灯りで撮ったので、写真映りが悪くなってしまいました(加工したわけではありません)。
Himashun部長、今回もどうぞよろしくお願いします。
よかったらHimashun部長がまとめてくださっている、こちらのマガジンをご覧ください。
部員みなさんの作品をご覧になれます。
<参考資料>
FASHION PRESS「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が東京で - 歴代の作品が一堂に、日本との関係にも着目 2022年
https://www.fashion-press.net/news/94491
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?