【ミュージカル】家族・家とは
前のnoteでは、コミュニティの母について取り上げたので、
今回は、ガチの親子、家族、家について、ミュージカルでどのように描かれているのかを取り上げます。
家族愛がテーマとなる曲は、ミュージカルで、めっちゃ多いです。中でも、私のお気に入りの5曲(←多い)をご紹介します。
1. “Dear Theodosia” from Hamilton
主人公ハミルトンと、その親友かつ政敵かつ、後にハミルトンを殺すバーによって、歌われるこの曲。性格が真反対の2人が、いくつもある曲の中で、この曲のみ、ハモって歌います。というのも、親をはやくに失って孤児であることが2人の共通点で、子どもが誕生して、その子どもたちへの想いをそれぞれに歌った曲です。
I swear that I’ll be around for you
I’ll do whatever it takes
(I’ll make a million mistakes)
I’ll make the world safe and sound for you
君のそばにいると約束するよ。
そのためなら、何でもしよう。
(どんな間違いもおかそう)
君のために、世界を安心して過ごせる素敵なものにしてみせるから。
このミュージカルは、アメリカ建国の父を取り上げたミュージカルなのですが、
「建国へのモチベーションが、子どもへの愛情で、そんなすごいこと成し遂げれちゃうの?すごい人の本気怖い…」と思ってしまうような、ものすごい親から子への愛情が描かれています。
You will come of age with our young nation
We’ll bleed and fight for you
We’ll make it right for you
君は、この生まれたばかりの国とともに、年を重ねるだろう
君のために血を流し、たたかおう
君のために正しい世をつくるよ
本当に血を流して、世界をつくっていく2人。子どものために、親がなんでもしてくれようとする、その想いを強く感じます。
2. “Proud Of Your Boy” from Aladdin
変わって、こちらは、子から親に対する想いを歌った曲です。
アラジンが母に向けて、「自分は完璧じゃなくて、誇れるようなことはできていないけど、いつか、なんとかして、誇らしく思ってもらえるようなぼくになるから」と、健気な気持ちを真剣に歌います。
この曲は、メロディと歌詞で、アラジンの素直さと希望を持ち続ける純粋さをうまく表現していて、大好きです。
I’ve wasted time
I’ve wasted me
So say I’m slow for my age
A late bloomer, okay, I agree
時間を無駄にしているし、自分を無駄にしている
ぼくの年にしては芽を出してなさすぎて、遅咲きだと言われても、反論はしない、ぼくもそう思うさ
とても素直で、思わず声をかけたくなるようなチャーミングさがあると思うのです。
この曲があるから、“You are the diamond in the rough.”(おまえこそが、探し求めていたたった1人のダイヤの原石だ)と、チャンスが開かれる時に、腹落ちしやすいと思っています。
脱線しましたが、親の素晴らしさに目を向けたうえで、アラジンのように素直に、誇れる子であろうと努力できるように、頑張りたいものです。
3. “Letter” from Billy Eliot
この曲は、曲も良いですが、曲へ入るストーリーがとても良く、子から親、親から子への愛が、ともに感じられる曲です。
バレエの先生に、「“あなた”に意味のあるもの」を持ってくるように言われた少年ビリーは、ごちゃごちゃと、ものを持ってきますが、
最後に出したのは、この手紙でした。
手紙は、亡くなったお母さんからの、18歳のビリーに宛てた手紙で、ビリーは先生に読み上げさせます。
躊躇する先生を促すビリーは、18歳になるだいぶ前に手紙を開封して、その内容を一字一句覚えるほど読みこんでいます。
親子が互いに恋しく思う儚さや、決して消えるものではない親子のつながりが、曲全体に溢れています。「こんなに親子とは美しいものなのか」と気付かされます。歌詞抜粋が惜しく、ぜひ曲全体で感じとってもらいたいです。
4. “No Matter What” from Beauty And The Beast
こちらは、ほくほくと温まるような親子愛を表現したナンバーです。
変わり者と呼ばれることを気にするベルを、優しく包みこむ父モーリス。と、それに応えるベル。互いに理解し合い、信頼し合う良好な親子が描かれています。
ベルパパは、ベルが「私って変?」と聞くと、すぐに「変なわけなかろう!そんなことどうして思うんだ?」と答えてくれるけど、人目も気にせず機械の修理に夢中で、観客に「おいおい、あんたの娘だから変かもよ!」と思わせるようなキャラなのですが、
No matter what you do
I’m on your side
きみがどんなことを決心しても
そばにいる味方だよ
と、シンプルな歌詞で、「…!パパ…!!」と思わせるせこいパパです。
そんなパパの言葉にベルは安らぎを得て、2人で支え合っている様子が、「親子っていいなぁ」と思わせてくれます。
5. “Home” from Beauty And The Beast
そんなベルは、パパの身代わりに野獣の城に永遠に囚われることになったとき、この歌を歌います。
Home will be where the heart is
家とは、心があるところだ
Build higher walls around me
Change every lock and key
Nothing lasts
Nothing holds all of me
My heart’s far, far away
Home and free
もっと高い壁で私を囲ってごらんなさい
ありとあらゆる鍵も変えるといいわ
ずっとは続かないわ。それでも私をここに留まらせることはできないから。
身体はここにあるかもしれないけど、私の全てを、止めることは、何にもできないわ
私の心は、こんなところにないの
ここから遠い遠い家に、自由に帰っているの
「やれるもんならやってみぃ!」調に聞こえかねない歌詞ですが(実際、ベル気強すぎ)、はっとさせられるような、家への気付きを得ることができます。建築物的な家も大事ですが、心を置ける人・場所が「家」であるのだと。それは、何にも奪うことのできないものだと。「家」を、人は強く望んでやまないものなのだと。この「家」は、きっと家族がいる場所が1つそうだけれど、きっと自分の努力次第で、それ以外に増やすこともできるなぁと思わされました。
「家族」・「家」への見方が、少し変わりましたでしょうか?
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
※noteを使いこなせておらず、引用•参照などが不適切な部分、ご容赦ください💦
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