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ポップインサイト創業記(59)〜スタートダッシュで1ヶ月間に1000件の登録に成功

前回紹介した新サービス「Usertest Express」は、リリース後わずか1ヶ月で1000件を超える登録を達成しました。1ヶ月で登録数1000件は、かなりのハイスピードな成果だったと言えます。今回は、当時どのようなアプローチを行うことで、この様な成果を上げることができたのかを紹介したいと思います。

認知度が低いなら泥臭いアプローチで行こう!

前回紹介した新ツール“Usertest Express”のサービス(参照:(58)〜新ツール「Usertest Express」を開発)は、事業の新たな柱にしようと力を入れて作った結果、超速とも言えるスピード感で作り上げることができました。

サービスが出来上がった後は、リリースしていくステップです。しかし実は、ここで1つの課題に直面しました。それは当時の、OEM展開ならではの自社の知名度の低さでした。

当時私たちは、OEMによる展開がメインでした。ご存知の様にOEMは代理店の商品として、代理店の名前で販売されます。その為、私達ポップインサイトの名前が表に出る事はありません。その為、その時点で既に数千件もの多くのサービスが売れていたにも関わらず、ポップインサイトの名前は世間にほとんど認知されていませんでした。

直接取引している代理店からは大きな信頼を得ることができていたものの、世間やエンドユーザーにはほとんど知られていないという状況だったのです。

新サービスを成功させる為には、やっぱりスタートダッシュが重要です。「ユーザーテスト自体は相当な数の実績を積んで高レベルにある。その上で作った新サービスもとても質が高い。そこで、これを初動でバーンと広めて認知度を上げる事がとても有効ではないか」この様に考えていました。

しかし、当時はホームページもあまり力を入れていませんでした。ダイレクトメールを送るにしても、今でこそ数万件のリストを構築していますが、当時は直販が主サービスでなかったこともあってほとんど送り先がありませんでした。その時点から新たな広告を作って打ったり、他のスマートな方法を模索するには時間がありませんでした。

そんな時、私達がたどり着いたのはとても泥臭い手段でした。それは、当時のメインメンバー数人のFacebookの友達全員にダイレクトメッセージを送るというものでした。


知り合い全員に案内メッセージを送った

当時のポップインサイトの主要メンバーは4人でした。それぞれに数百から数千人のFacebookの友人登録があります。この人達全員に、「無料なので私たちの新サービスに登録してください」というメッセージを送ろうというのです。

勿論、明らかに全くユーザーテストに関係ない人に送っても意味がありませんのでそういった人は別です。しかし、これまで知り合って来た中で、ちょっとでも脈がありそうな人がいたら「無料なので登録だけしてください」という様な感じで送ろうと、皆でそれぞれの知り合いほぼ全員に送ったのです。

▼当時、実際に送ったメッセージ

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こういったメッセージを、皆で「うおーっ」とひたすら送りまくりました。

勿論、少々懸念もありました。スルーされるかも知れないし、邪険な反応をされたり、嫌われてしまうのではないかと。

しかし、こちらは「無料の登録だけしてもらえませんか」とお願いしているだけです。迷惑を掛ける要素は全くありません。それに対してスルーしたり、嫌な反応をしてくる様な人であれば、その先の関係性は知れています。

そんな人の事を気にするよりは、「頑張ってますね」とか、「良いサービスですね」と温かく応援してくれる人こそが、今後より良い関係を築ける人であって、そういう人たちを大切にするべきではないか。

この様にメンバーを励ましつつ、自ら率先して大量のお願いメッセージを送っていったのです。

努力の結果、1ヶ月で1000件登録を獲得

この様な感じでひたすらお願いしていった結果、多くの「良いサービスですね!」という温かいレスポンスと共に、目標としていた1ヶ月間で1000アカウントの登録を達成する事ができました。

懸念していた様なネガティブリアクションもほとんど無く、反対に一瞬で「いいね」が500件つき、実際のサービスの導入事例も出てくるなど、スタートダッシュに成功することができました。

これらは一重に、知人全員にお願いして行ったという泥臭い努力の成果でした。

しぶとく生き残る為には泥臭い努力も大切

私は会社経営において、こういう泥臭い取り組みは凄く大事だと思っています。会社経営は、自分や社員とその家族の人生をかけた真剣勝負です。これ位の事をやらずしてどうするのかと思います。

実際に、そういった心持ちで“スーパー泥臭プローチ”にチャンレンジした結果、一定の成果を上げることができた訳です。

こういった地味で体当たり的な取り組みは、意外とやれている人が少ないのではないかと思います。しかし、会社が存続するか終わってしまうかの真剣勝負が続く会社経営においては、必要な場面が来たらこういった泥臭いアプローチにもトライしてみることをお勧めします。

勿論、スルーされてしまう事もありますが、余程失礼なアプローチでなければ、意外と多くの「頑張ってますね」「応援していますよ」といった、好意的な反応が返ってくる事でしょう。私なら当然その様に反応しますので。

厳しいビジネスの世界でしぶとく生き残る為には、こういった泥臭い努力を厭わない事が大切です。その先にこそ、明るい未来が待っているのですから

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