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POOLO Hawaii Campレポート ~かも号~(前編)

はじめまして、POOLOに参加しているstudent classの鴨下理恵(かも)です。
私は、2019年8月31日~9月1日に、オアフ島で行われたPOOLOのHawaii Campに参加してきました。そこで、今回はHawaii Campの間に体験したことや学んだことを簡単にレポートします。
今回のHawaii Campに残念ながら参加できなかった方も、このレポートを読んで、少しでもHawaii Campの様子が伝われば嬉しいです。

8/31 Hawaii Camp Day1レポート

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6:00 起床 
オアフ島での宿泊場所はRoyal Kuhioというホテル内の一室で、ちょうど滞在期間が重なっていたメンバーとAirbnbを使って部屋を借りました。


7:30 バスでKCCファーマーズマーケットへ 

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Hawaii campが始まる16:00までは、ほかのHawaii campの参加者たちとホノルルを楽しみました。
KCCファーマーズマーケットは、ダイヤモンドヘッドの麓にある大学の駐車場で、毎週土曜日に開催される、ハワイ最大級のファーマーズマーケットです。
ここでしか買うことができない特産品や、産地直送の新鮮な農作物が屋台で売られています!日本語が通じるお店が意外と多かったことが印象的でした。


10:00 Bogart's cafeでブランチ 

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Bogart's cafeは、ダイヤモンドヘッドの麓の通りにあるモーニングで有名なお店です。
ほかの参加者と一緒に、それぞれアサイーボウルとグリーンスムージー、アボカドとほうれん草のエッグベネディクトを注文。ハワイの定番モーニングを美味しくいただきました。

11:30 カピオラ二公園まで移動して休憩 
公園でダイヤモンドヘッドを目の前に眺めつつ、芝生に寝転がったりして、のーんびり。。


12:30 Biki(レンタサイクル)でワイキキ市街地まで移動 

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帰路では初めてBikiを使ってみました。Bikiはワイキキエリアのいたるところに専用のスタンドがあり、クレジットカードで料金を支払えば自由に乗り降りすることができます。
ちなみに料金は一人あたり30分で4ドルでした。(2019年8月現在)車道を走るので注意が必要ですが、走っている最中の風が心地よかったです。


13:00 アラモアナセンターで買い物 
アラモアナセンターにあるGNCはサプリメント専門店で、アメリカのビッグチェーン店です。健康食品やビタミン剤、プロテイン等の品揃えが幅広く展開されています。
せっかくの機会なので、私も女性向けのサプリメントを購入。


16:00 !!Hawaii Camp開幕!! 

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待ちに待ったHawaii Camp!ダイヤモンドヘッドを臨むことができるQueen Kapiolani Hotelが会場です。
ここからは内容を少し詳しくお伝えします。


16:10 ハワイ州観光局 ミツエ・ヴァーレイ氏による「レスポンシブルツーリズム、SDGs、Aloha Challenge」プレゼンテーション

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レスポンシブルツーリズムや持続可能な開発目標(SDGs)についての説明は、8月28日に同氏が日本で行ったPOOLO講義のレポートをご参照ください。

Hawai’i Green Growthは、国連SDGsプロジェクト「Local2030」のハブ組織として、ハワイ州の官民パートナーシップのもと、経済的、社会的、環境の側面から「持続可能な社会」をゴールに掲げ、達成できるシステムを構築しているグループです。
このグループは、2030年までに6つのセグメントを掲げて、「持続可能な社会」を達成できるように活動に取り組んでいます。この6つのセグメントを、Aloha Challengeといいます。6つのセグメントは、次のとおりです。

①クリーンエネルギーへの転換…エネルギー供給量の70%をクリーンエネルギーに変えていく。2045年までには100%代替エネルギーで供給できることを目標にする。
②地元産の食料供給…ハワイ州における食料生産を、少なくとも2倍にする。そのために、ハワイ州で消費される食料の20~30%を地元産のもので賄う。
③自然資源の管理…淡水へのアクセスの確保、河川流域の保全、地元住民主導型の海洋資源の管理、外来種の抑制、在来種の復元を行うことにより、マウカ(山)から、マカイ(海)までの天然資源の損失を防いでいく。
④廃棄物の削減…少しでも廃棄物を発生させないために、リサイクル、生物学的変換、埋め立てからの回避という手法を通して、ごみ処理の段階に至るまでの固形廃棄物の流れを70%削減する。
⑤グリーンジョブ・環境教育…アロハチャレンジの持続可能な目標を実現するために、2030年までに地元のグリーンジョブや環境教育を増やしていく。
具体例としては、コアの木(ハワイに広く生息する固有植物)の植樹活動を通してハワイの森林環境を保全するプログラムや、伝統的な様式のカヌー「ホクレア号」の航海ドキュメンタリー映画の鑑賞を通してハワイ文化や歴史について学ぶ活動等が挙げられます。
⑥持続可能なスマートコミュニティの形成…州や郡レベルで計画を実施していくことで、2030年までに生活のしやすさや復元力(レジリエンス)を高める。


16:30 Blue Planet Foundationによる「サステナブルエナジーについて」

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Blue Planet(ブループラネット)財団は、気象変動の問題解決への取り組みと、ハワイ州における100%再生可能エネルギー化を促進する非営利団体です。
同財団におけるハワイでの実例をもとに、他の地域でも再生可能エネルギーで暮らせるようになることを目指しています。主に「政治的支持」「コミュニティー活動」「クリーンエネルギーの知識向上」の3本の柱に基づいた分野で社会と経済に貢献しています。

ハワイは自然資源が少なく、生活維持のための電力源の7割を石油と石炭に頼っています。主に飛行機の燃料や一般市民の電気供給に使われています。
州人口140万人に対して車は120~130万台あり、1日14億円の石油代がかかります。ハワイの車すべてを合計した1日の移動距離は、地球と月の58往復分にもなるそうです。これによって1日100万トンの地球温暖化の原因となる物質が排出されています。
地球温暖化が進むと、地上では異常気象が増加し、それに伴って大規模な干ばつや森林火災、ハリケーンに大洪水といった問題も発生します。そして海面も上昇し、二酸化炭素が海に溶けることによってサンゴは死んでしまいます。

再生可能エネルギーには太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱、波力発電等があります。再生可能エネルギーを使用すれば、環境に優しく、かつコストを下げることもできます。
例えば、地元の学校と家庭で、472,400$(約5,000万円)の節約、二酸化炭素1,708トンの排出を抑制、3,634バレルの石油の使用を抑制できることが見込まれます。
移動に伴う温室効果ガスの削減のために、Biki(レンタサイクル)はもちろんですが、電気バスを使用する試みも始まっています。


⏱16:50 Sustainable Coastlines Hawaiiによる「ビーチクリーンアップ、海洋保全について」

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Sustainable Coastlines Hawaii(サステナブル・コーストラインズ・ハワイ)は、スタッフと一般のボランティアが協力して地域に根ざした環境保全活動を行っているNPO団体です。
地域住民が楽しく、気軽にビーチの清掃活動に参加できるように働きかけています。教育プログラム・地域啓発キャンペーンを企画運営するとともに、他の団体によるビーチ清掃活動も支援しています。
ごみを減らすことやビーチ保全の必要性を人々に伝えることで、数千マイルも離れた海岸線同士の活動のつながりを育て上げることを信念としています。

活動内容は、教育とアウトリーチ(奉仕活動)の2本柱です。
太平洋に流れ込んだプラスチックごみや漁網が、アメリカ本土側から吹く風に押し流される結果、最終的にハワイの海岸線に集まります。
Sustainable Coastlines Hawaiiの活動では、なぜプラスチックがハワイに流れてくるのか、学校で教育活動を行うこともあります。漁網やプラスチックで波の形のアートをつくり、教育に役立てることもあります。


⏱17:10 Mālama Loko Ea Foundationによる「フィッシュポンド(養魚池)、ハワイアン文化のサステナブルについて」

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ロコ・エア・フィッシュポンドとは、400年前からオアフ島ノースショア・ハレイワにある養魚池です。2009年からマラマ・ロコ・エア・ファンデーション(マラマは「大切にする」、エアは「養殖池」を意味するハワイ語)は、養魚池を本来の伝統的な姿に戻すための復元作業を行い、養魚池を通して地域の子どもたちに資源管理や豊かなハワイ文化を伝える活動を行っています。
復元作業を手伝うツアーを行うことで、観光客はハワイの文化や伝承を体験して学ぶことができ、かつコミュニティに還元することが可能です。

養魚池は、kuapa(壁)とmakaha(水門)で形成されます。満潮の際に小さな魚が入り、逆に干潮の際には魚が出ていけないようにされています。そして、稚魚が大きくなり、水門から出ていこうとするタイミングで捕獲します。
現在は開発が進んだことによって養魚池が次々と住宅街やモールに変わり、2019年の時点で現存する養魚池は40ほどです。養魚池の価値の認知を広め、今ある養魚池を守っていくために活動を続けていく必要があります。


17:20 パネルディスカッション(質疑応答)

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Q.活動を始めたきっかけと、活動して良かったこと、日本人観光客の印象と求めていることがあれば教えて下さい。

A(Blue Planet Foundationの方より)活動を始めたきっかけは、子どもたちと自分自身の将来のためにハワイの環境保全の活動をしたいと考えたからです。
活動して良かったことは、草の根運動の大切さを教えることを通して、環境保全は組織レベルではなく、個人レベルでできることを伝えられることです。
日本人観光客の印象は、礼儀正しく、ごみを残さないことです。

A(Sustainable Coastlines Hawaiiの方より)きっかけは、オアフ島の自然を守るために、団体の力でできることをしたいと考えたからです。
活動して良かったことは、モロカイの海に漂流した2万トンのごみを回収することができたことです。
日本人観光客の印象は、多く消費をする一方で、環境に配慮した動きも見られます。求めていることは、ビーチの清掃活動に参加し、SNSで情報を拡散することです。

A(Mālama Loko Ea Foundationの方より)活動を始めたきっかけは、フィッシュポンドの認知を広めたいからです。
活動して良かったことは、全く養魚池とは関わりのない人達に知ってもらえたことです。

A(ミツエ・ヴァーレイ氏より)活動を始めたきっかけは、日本とハワイの懸け橋になりたいと考えたためです。また、観光客が現地に来る前に、レスポンシブルツーリズムを知ってから旅行するスタイルを根付かせていきたいと考えています。
日本人観光客に求めることは、ハワイに限らず、その国の文化を尊重することと、現地で学んだことを持ち帰って日本でも学んだことを実践し続けることです。

19:00  懇親会ディナーブッフェ

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21:30 閉場、解散


22:00 宿泊所に帰宅 
帰宅後は翌日の準備等を早めに済ませ、24時ごろまでお酒やジュースの持ち寄り飲み会をしました。


24:00 就寝
おやすみなさい!
Hawaii Camp Day2のレポートは、10月15日に更新予定です。Day2はどんな体験が待っているのでしょうか… お楽しみに!

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文・写真=鴨下理恵(かも)

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