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今の日本では毎日60人が自殺している



「自殺します」というツイートに返信したことがあるけど、別にツイート主を本気で心配したわけじゃない。本当に死にたい人って邪魔されたら困るから、死ぬときツイートするのって少数派だろうし(たぶん)。上記のツイートは、ネット上でどのように説得すれば自殺を思いとどまるかを真剣に考えてみた、といった側面が強い。

その方にはたくさんの励ましの返信があり、駆けつけてくれる仲間もいて、やっぱり死ぬことはなかった。穿った見方をすれば、注目を集めるための狂言に思えないこともない。


健康問題も勤務問題も大多数は金があれば解決できたことだから、自殺の動機の7割は経済的な問題となりそう


2022年は2万1881人が自殺したとのこと。年間3万人を越えていた時期に比べると減ってはいるけど、毎日60人が自殺していると考えると異常だ。死因不明や行方不明を含めれば、もっと多いのは想像に難くない。

見出しは「女性の自殺が3年連続増えた」とあるけど、これはPVを稼ぐためで、男性の方が人数も増えて伸び率も高い。そして男性の自殺者数が女性の2倍ってのも変わりなく、男性にストレスがかかりやすい社会という構造に変わりはない。まぁ、女性より男性の方が精神的に弱かったり、困窮者が多いってのもあるけど。

注目すべきは小中高生が514人も自殺しているということ。理由は以下のようになる。

【小中高生の自殺の動機】
1位 進路に関する悩み
2位 学業不振
3位 親子関係の不和
4位 家族からのしつけ・叱責

小中高生の自殺の動機は、金があれば防げるわけじゃないところに問題の複雑さがある。防ぎたくとも、逃げ場所だってすぐに作れるわけじゃない。

優先すべきは老人より若年層の自殺を減らすことだけど、進路や家庭の問題を一挙に解決する妙案というのもなかなか浮かばない。小中高生の自殺を防ぐ最も即効性があり、最もコスパの良い方法は、「自殺者を過度に褒め称えない」ことじゃないのかなーって。

いつの世も注目される自殺というのは、テレビでコメンテーターが同情してくれるし、行政や世間が加害者に復讐してくれる。自殺したらある種のヒーローみたいになってしまうことが、自殺を助長してる側面があるんじゃないかと。

「いやー、本当に可哀想ですけど、自殺したらやっぱり負け犬です。」

今の世の中でこれを言える人はいないだろうし、発言したところで世論は変わらずに同情するだろう。本当に死にたい人に強い言葉は逆効果な気がするし、共感や慰めは無意味という気もする。やはり自殺者を思いとどまらせる即効性のある解決策はないということなのか。

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