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推し俳優の誕生日を毎日祝い続けた鈴木デッキの話



1.お誕生日おめでとう

鈴木浩文さん35歳のお誕生日おめでとうございます。1年間、とても素敵な景色をたくさん見せていただきました。ドンブラザーズを1年間楽しめたこと、雉野つよしという素敵なキャラクターに出会えたこと、そしてGロッソの1623(鈴木浩文さんの脚本家の名義)脚本のヒーローショー「キジのおんがえし」が観られたことや、FLTで鈴木さんの心の内に秘める熱い思いや真っ直ぐな言葉に涙したり、沢山の思い出があります。そのたくさんの思い出の中で、沢山のデッキやドンブラのファンの皆さんとの縁も結べて、ずっと1人でいた、友達のいなかった、悲しかった私に、鈴木さんは抱えきれないほど沢山のキラキラをくれました。鈴木さんのおかげで人生が楽しくなりました。こんなに沢山貰ってばかりで私は何をお返しできるんだろう。感謝をどう伝えればいいのだろう。そう考えた中で、絶対にそれじゃないだろという方法しか思いつきませんでした。そんな私の言い訳と、軌跡を振り返って行こうと思います。

2.バーイベとは。

皆さんは【バーイベ】を知っていますか?
バーイベとは、バースデーイベントの略称で俳優、女優、アイドル等が主催し、お誕生日をファンの皆さんと一緒にお祝いする最高の行事のことである。
私は、2022年11月3日に人生初のバーイベを経験した。
私の推しの俳優、鈴木浩文さんのバーイベだ。
暴太郎戦隊ドンブラザーズでキジブラザー、雉野つよし役として出演し、男性ピンク、33歳のサラリーマン、愛する奥さんがいる、という異例のキャラクターを見事に演じた。私は雉野つよしという男に夢中になった。彼はヒーローらしからぬ行動をする。(ドン8話ドン34話など)それでいて愛らしく、いじらしい。彼のかわいらしさ、猟奇的な側面、人間らしいところ、全てにメロメロだった。どれくらいメロメロかというと、めちゃくちゃメロメロだった。
私が暴太郎戦隊ドンブラザーズと出会ったきっかけは、あまりにも呆気ない物でもあるが、運命的でもある。そう、「たまたまテレビをつけたらやっていた」のだ。私の中で、特撮番組は子供向けで男の子向けだという固定概念があり、幼少期から大人になるまで一度も特撮に触れたことが無かった。その日は、朝早くから出掛ける用事がありテレビを着けながら準備をしていた。はっきりと覚えている。その日放送されていたのは雉野つよしが「これって女の子のやつじゃん!」と叫ぶドン2話だった。このメガネのパーマの男の子(当時は本当に鈴木さんが自分より歳下だと思っていた)は誰だ?かわいすぎる。なんか大人の方がめちゃくちゃになりそうなキャラクターすぎる。2話をまるまる見たあとの感想が、「おもしろすぎる。あとピンクの子誰だ。」だった。それほど衝撃的に面白かった。その後すぐに公式ホームページから役者の名前を検索し、Twitterで「鈴木浩文」を探したら全然違う顔のアイコンが出てきて「同姓同名の他人」だと思ったら、ドンブラのツイートしてて脳がバグったりなどした。それからは、ドンブラ沼に沈みゆく楽しい日々だった。
そんな雉野つよしを演じる鈴木浩文さんのお誕生日は11月3日。雉野が好きだし、祝日でお仕事はお休みだし、チケット取れたら行こうかな。そんな軽い気持ちで鈴木浩文Official FCに加入しプレミアムチケットに応募した。(今思うとお気楽なものである。)
結果、運良く2部のプレミアムチケットに当選。人生初のツーショットチェキまでおまけについてきた。ラッキー!早速職場の隣のコンビニでチケット料金を支払い、自転車に乗ってルンルンで家路につこうとしているところだった。違和感がある。前に進まない。自転車のタイヤがパンクしていた。飴と鞭が早すぎると思う。バーイベのプレミアムチケットを支払ってしまったため私の財布の中には、たった3000円しか残っていなかった。自転車屋さんで「今3000円しかないんですけど、修理出来ますか?」と聞いた時、大人として一番恥ずかしかった。出来た。ありがとう。
余計な話が入ったが、これが私の全ての始まりである。

3.鈴木浩文バーイベ2022

毎日指折り数えてワクワクしながら待った。
雉野に会える。どんなイベントになるんだろう。毎日嫌々やっているお仕事も、この日のために頑張れた。人生のモチベーションになっていた。
そして、ついにやってきたバーイベ当日。
バーイベの内容全てに感想を綴ると1000万文字を超えてしまうので割愛する。端的に言うと、やばかった。
まず、鈴木浩文さんが近すぎる。目の鼻の先にいる。テレビの中で輝いている姿に憧れ、推していたキャラクターを演じていた俳優さんが。いる。ちなみに私はサマステ等のイベントには参加出来なかったため、本当にこれがファーストコンタクトだった。ファーストコンタクトがこれは近すぎるのだ。顔かわいいな。細いな。白いな。顔かわいいな。ずっと脳内で鈴木さんを褒めまくっていた。
とにかくめちゃくちゃ楽しかった。あっという間に終わってしまった。充実感が凄かった。しばらく放心するくらい濃い時間だった。
皆さん、忘れてはいないだろうか。私はプレミアムチケットに当選しているのである。
終演後にツーショットチェキ撮影会がありました。はっきりと言う。無理でした。挙動不審だった。本当に家に帰ってから反省した。鈴木さんは優しく微笑んでくれた。時を戻して土下座して謝りたい。

パーテーションは????????
鈴木さんの肩が触れるし、かわいいお顔がすぐ隣にあるんですが??????その気持ちが私の上がりまくった肩から伝わる。チェキの出来上がりまで少しお話をすることが出来た。

今思い出しても「なんで?」になる。別府さん(猿原真一役の俳優さん)は、オタクのこと全員ダチだと思っている??
この日の接触イベントは本当にこれくらいしか収穫がなかった。緊張しすぎていた。全く鈴木さんの印象に残らない。後味も良くない、面白くもない、の三拍子揃ったオタクになってしまっていたのだ。不甲斐ない。鈴木さんはめっちゃニコニコしてくれていた。とても優しいから。その優しさがありがたかくもあり残酷でもあった。次こそは絶対爪痕、残すからな。私は空を見上げ、こう強く誓ったのだった。
私はこの日を境に、雉野つよしと同じくらいの熱量で、鈴木浩文さんを推すこととなる。

4.毎日祝うという『狂気』

終わってしまった。毎日仕事を頑張れるモチベーションになっていたイベントが。とても楽しかったイベントが。とても幸せな空間だった。そんな日が1日で終わってしまうなんて。そんな世の中が許せないし、受け入れられなかった。バーイベの記憶を呼び覚まし感傷に浸るも、私の中の燻りは消えなかった。この淡々と続く平穏で平凡で辛い日々に、足りないものは何か。それは、【アニバーサリー】だ。そうだ。鈴木浩文バーイベ2022の2日目を勝手に開催してしまえば、バーイベは実質まだ終わってないことになるんではないか?よし、やろう。の気持ちだけでツイートしたのがこちらです。もうこの時点でおかしいが、まだ読んで欲しい。ここからが本題である。

34歳2日目の朝ではない。11月4日の朝だ。エゴサ鬼の鈴木さんにキレているように見えるがこれは普通に照れている。この何気ないツイートから、まさか365日間もお祝いする事となるとは思わなかった。

永久開催OKっていつ貰ったんだ。ない頭で記憶を巡させて思い出した朧気な記憶だが、ドンブラザーズ公式アカウントのタカハシさんと鈴木さんのスペースでの会話だった気がする。アーカイブがない。「そういえば鈴木さんこの前お誕生日だったね。」という会話があったと思う。その時に「いつまでも祝ってくれていいです」みたいな事を言ったのだ。鈴木さんが。でも絶対、当日バーイベに来れなかった人や、今日鈴木さんがお誕生日だったことを知った人も、いつでもお祝いしてくれたら嬉しい。そんなニュアンスで言ったのだと思う。毎日バーイベしていいよではない。バーイベ・ハイになっている私は、これを、『毎日バーイベ開催してもいいんだ!』に曲解した。ここから毎日バーイベが始まった。

4.狂気の誕生アイテム

毎日バーイベをすると言っても、文章だけでお祝いしたり、ぬいぐるみやアクスタとお出かけした時の写真を載せ続けるのには限界があった。「飽き」と「マンネリ」は毎日バーイベの最強の敵なのだ。
悩む私の目の前に、「誕生アイテム」が舞い降りてきた。後に「バーイベケーキ」と呼ばれるようになった「サンリオエンジョイアイドルシリーズ」の「推し活パーティーシリーズ」だ。

これが本当にめちゃくちゃ私を救ってくれた。サンリオに感謝してもしきれない。毎日バーイベの狂気の誕生アイテムの中でも1番活躍してくれている。
アクリルスタンドを刺せるプラスチック製のケーキ型のケースだ。多分これは、推しのお誕生日の日にのみ使い、それ以外の日はかわいいケーキ型の小物入れに使うのであろうが、私はこれを数多のバーイベに使用した。こんなにも「推し活パーティーシリーズ」を使ったオタクは私だけであると自負している。
ちなみにバーイベケーキ以外にもバーイベグッズが存在する。少し紹介しよう。(私が見せたいだけ)

Seriaで買ったケーキ屋さんごっこのおもちゃ。
ケーキならなんでもいいんか!?いいんです。
百均クオリティなのでクリームが弾丸の勢いで出てくる。1人で遊んで爆発させてはゲラゲラと笑い、狭い部屋にオタクの笑い声が木霊した。

バーイベうちわ。メイドインフォロワー。
○○日目の数字は貼り変えられるようになっている。これをシアターGロッソのプレミアム席で持って行っていた。どんなオタクだ。

シアターGロッソで作れるお名前キーホルダー。
11月3日生まれの鈴木さんの113日目の誕生日に観劇できたので勢いで作った。これ作らされたスタッフさんの気持ちにもなれ。

Gロッソのお姉さんに「誕生日のメダルください」と頼むと作ってくれる。お姉さんは優しい笑顔で「お誕生日おめでとうございます!お名前は?」とご対応してくれるが、誕生日なのは推しの俳優なので、「ひろふみで…、あ、34歳です。誕生日は11月3日でお願いします」とお願いする。お姉さんは全てを察した上で笑顔を崩さずサラサラと可愛い文字でメダルを作ってくれた。ありがとうございます。
ちなみに、これを首から下げてGロッソをウロウロしているとお姉さんお兄さんに「誕生日おめでとうございます!」「ハッピーバースデー!」とめちゃくちゃにお祝いされる。気持ち良すぎる。Gロッソ全体が鈴木浩文さんの誕生日を祝ってくれているという高揚感がやばい。このメダルは別日に2つ目を作ってもらい、鈴木さんのプレゼントボックスにバースデーカードと共に入れさせていただいた。
後日インスタライブやFC生配信で、鈴木さんの寝室?のドアにメダルがひっかけてあったのを見た時は思わず声が出た。


5.バーイベが起こした奇跡

毎日鈴木さんの誕生日をお祝いし続けていたある日のこと。それは突然訪れた。
鈴木浩文さんは公式グッズとして、スズキングというトレーディングカードゲームを出している。

現在第2弾まで出ている。結構本格的にデュエルが出来る最高のトレカです。ぜひデュエリストになって私を倒しに来てください。私はまじで頭が悪いのでスズキングが弱いです。楽勝で勝てると思います。
そのスズキング発売記念イベントとして開催されたのが「鈴木デッキ構築会」だ。ゲストとのトークやファン参加型ゲームでサイン入りグッズを巡る骨肉の争いをしたあと特典会でツーショット写真が撮れるという…まあ、早く言えばファンミ的なやつだ。私はもちろん3部共参加したのだが、特典会で…、

え??????????????
持ってる????????????????

信じられるか?バーイベケーキを鈴木浩文さんが持っているんだぞ。
特典会のとき、私はバーイベをするため、そしてウケを狙うためだけにバーイベケーキを持って挑んだ。鈴木浩文バーイベ2022の悔しさを晴らすためだった。
特典会のブースに入った時、開口一番に出た鈴木さんの一言は「出た‪w‪w」だった。あの声と顔は一生忘れない。
鈴木さんの横で私がケーキを持つ狂気写真を撮ろうとした時だった。鈴木さんがケーキに手を伸ばし、ケーキを持ったのだ!!!毎日バーイベのゴールテープを切った気分だった。私のやっていた事は間違っているが、間違ってなかったのだ。

私「こんにちは〜」
鈴「出た」
私「出た‪w‪w‪w‪すみません‪w‪w‪w‪」
鈴「それ見たことある〜!ケーキ!」
私「ああ!ですよね!ケーキと一緒に撮っても大丈夫ですか?」
鈴「いいよ〜」
私が持って2人の間に持っていったら何故か鈴木さんがもう片方を持ってくださる
私「えっあ、嘘や。ほんまにいいんですか?!え、すみません。」
鈴「‪w‪w‪w‪」
私「この部分(触ったとこ)一生洗いません」
鈴木さんと写真を撮ってくれたスタッフさんが2人ともバカ笑ってくれた。

この時間のことを私は一生忘れないし、きっと老人ホームに入所する歳になっても、介護士の若いお姉さんに「推しにねぇ…鈴木デッキ構築会でケーキを持ってもらったの」と何回も何回も同じ話をし、めちゃくちゃに呆れられたい。この時を永遠にするには私が語り継いでいくしかないのだから。(?)

スマホで撮った写真をチェキ風に印刷した嬉しすぎて

鈴木デッキ構築会当日は鈴木さんの34歳235日目だった。特典会で直接お祝いできた。FC生配信では「毎日誕生日祝ってる人」として何となく知られている雰囲気はあったが、お祝いしたあとに「毎日バーイベしてくれるの、ぽにょさんだけですよ」とケタケタ笑いながらつっこんでくれた。まあ、それは、そうなんだが、確かに、毎日バーイベしてるのって私だけだ。でも、なんか嬉しくて。特典ブースを出たあとしばらく放心していた。

6.本当のゴール

構築会が終わったあとも、もちろんバーイベは毎日開催され続けた。といっても毎日Twitterを開き、鈴木さんへの感謝を綴るだけの簡単な作業なのだが。しかし300日以上も続けていると、夜バーイベをしないまま忘れてウトウトと寝そうになったとき、咄嗟に「バーイベしてない!!!!」と起きられる。私のナイトルーティンに組み込まれている。バーイベが。
前に構築会で完璧なゴールテープを切れたので、今後はこれ以上のことは無いと思っていた。本当に心から幸せな時間をいただいたから。あとは365日達成するだけだ。その間にもザ・ショルダーパッズという舞台で輝く鈴木さんを観劇したり、鈴木さんの35歳のバーイベがオンラインで開催されることが決まったり、もうとにかく毎日が楽しかった。
そして、ついに終了目前の364日目のバーイベ。

なんかリプついてる…リプついてる!?!?!?

私はこの日、はちゃめちゃに疲れ野郎だったのでツイートをした後すぐに爆睡した。まじですやすやと寝ていた。こんな事が起きているとも知らずに。
朝起きて、スマホから鬼のように通知が来てる…なに…???と開いたら「コレ」だったのでまじで眠気なんて一気に覚めた。

朝6時半にツイートしてるところがやけにリアルだ。もうめちゃくちゃになった。朝から。

朝からポエムを量産する人。
はい。最高のゴールテープ切りました。ここでサライを流してください。

桜吹雪のサライの空は哀しいほど青く澄んで胸が震えた

一年間、毎日ありがとう。と言いたいのはこちらの方です。本当にずっとずっとずっと幸せでした。

私は今までの人生で、ひとつも毎日何かをコツコツ続けられたことがない。いつもどこかで挫折して、いつもどこかで飽きがきて、そしていつの間にかやらなくなっている。その繰り返しだった。
この365日間で分かったことがある。
「継続」というのは「真面目」とか「努力」のような意識の高い聞こえの良いものだけでは成り立たない。
「意地」と「執着」と「狂気」と「愛」がなければ出来ない。一見マイナスな言葉にとられるかもしれないが、私の実体験によるものだ。もちろん毎日大好きな人に大好きだという気持ちを感謝と共に綴るのはすごく精神衛生が良い。だが内に秘めるなにかが、「負けたくない」「やめたくない」と叫ぶ。それは意地だった。その気持ちは執着を呼び、その姿は周りからは狂気に見え、私は毎日インターネットで愛を伝え続ける。
よくこんな変な人を受け入れてくれたなぁと、フォロワーの皆様や鈴木さんに対して思っている。
いつも本当にありがとう。
鈴木さん、本当に本当にありがとうございます。

あとがき

2022年〜2023年に起こった出来事をまとめてみたくて、このnoteを書いてみた。
ここまでオタクの駄文を読んでくれた、変人教授風流人な者たち本当にありがとうございます。
本当にこの1年間は濃い日々でした。
鈴木さんに出会い、人生がガラリと変わった。
これから先も楽しみなことが待っているような気がします。心が一瞬離れたり、また近付いたりなどしながら、ゆるく強くずっと応援していくつもりです。
今も、730日連続バーイベを目指し毎日バーイベを開催中です。もし、夜中にツイートを見つけた時はちょっと気にかけてください。横目に見るくらいでもいいので。

これは余談だが、実は半年以上もこのnoteを眠らせていた。こんな中途半端なタイミングでの公開となったことを後悔している。(本当は35歳の誕生日の日に公開する予定だった)(だとしたら眠らせすぎだろ)
ここまで読んでくれてありがとうございました。
note初めて書いたので甘々な評価でお願いします。
では、ハッピーバースデー。


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