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フリーランスの顧客管理はどうしたらいい?効率のよい方法を考える

現在、フリーランスとして活動している方に質問です。

「顧客管理、どうしていますか?」

フリーランスになると、会社に所属していた頃と違いすべてを自分で管理して進めることに負担を感じるという方も多いようです。

これからフリーランスとしての活動を始めたいと考えている方も、どうやって自分で顧客の管理をしていけばいいのかを事前に考えておくことをおすすめします。

今回は、フリーランスの顧客管理について解説します。

フリーランスが抱える3つの課題

フリーランスの顧客管理について考える前に、まずはフリーランスが抱えている3つの課題について理解を深めておきましょう。

フリーランスは自分で営業をかけて仕事を獲得し、仕事に対する対価を報酬としてもらうというすべての行程を行わなければいけません。外注することもできますが、最初のうちはコストを考えるとできるだけ自分でやりたいところです。

フリーランスが行う仕事の流れにおいては「案件の管理」「納品」「顧客管理」が基本と言えます。

案件の管理

企業などの組織においては業務がさまざまな部署に分担されているため、すべての工程を自分で行う必要はありませんが、フリーランスの場合はすべての業務を自分で行うことが求められます。

案件の管理ができていないと利益管理もできなくなってしまいますし、顧客に迷惑をかけてしまうことも。とは言え、管理ばかりに時間を割くことはできないので、なるべく時間をかけずに効率的に行うことが重要となります。

納品業務

顧客からいただいた仕事を進める上で注意すべきなのは、スケジュールやタスクの管理です。たくさんの案件を抱えていると、どうしても抜けや漏れが出てしまうもの。できるだけ効率よく自動管理できる方法を考えておいた方がよいでしょう。

顧客管理

顧客管理とは顧客の基本情報や売上などを管理すること。例えば、どの顧客がどのような商品やサービスを購入したのかをしっかり管理することで売上の内訳や、これから注力していくべき商材がわかり、販売戦略にも役立ちます。

昔はいわゆる「帳簿」で顧客管理がなされており、江戸時代の商人は火事になると帳簿だけは持って逃げたというくらい重要なものでした。

現代においても重要度は変わりませんが、管理の方法はデジタルでより簡単にできるようになっています。

顧客管理を行うメリット

江戸時代の商人がとても大事にしていたという顧客管理の帳簿。火事になってもこれだけは持って逃げたというエピソードからも重要性がわかりますが、顧客管理で得られるメリットとは具体的にどのようなものなのでしょうか?

仕事の効率が上がる

スムーズに案件や顧客情報をチェックすることができるので、過去の情報と照らし合わせることが容易になります。顧客ごとの売上の割合などもすぐにわかるので、仕事の効率化を図ることができます。

商品のニーズが明確になる

より多くの方に商品やサービスを購入してもらうためにも、取り扱っている商品やサービスにどのような需要があり、どのような顧客に購入されているのかを分析する必要があります。顧客管理を行っていればこれらが把握しやすくなり、商品のニーズが明確になるという利点も。

顧客によってアプローチを変えることができる

リピート率の高い顧客、低い顧客、継続して依頼してくれる顧客や単発依頼の多い顧客など、一言で顧客と言っても属性はさまざまです。

属性の違う顧客に同じアプローチをしても成約率は上がりませんし、そのようなやり方は非効率的と言わざるを得ません。

顧客管理を行う中で、顧客がどのような見込み段階にあるのか、どのような依頼が多いのかなどの属性を整理しておくことで、成約率やリピート率のアップが期待できます。

顧客管理で扱う情報とは?

実際に顧客管理を行う際にはどのような情報を扱うものなのでしょうか。社名や担当者名、電話番号といった基本的な情報以外にも管理しておきたい情報があります。

基本情報

会社名や氏名、電話番号、メールアドレスなどの基本情報は必ず記載します。これらにさまざまな情報が紐づくイメージです。

購入や問い合わせの履歴と頻度

購入や問い合わせの履歴と頻度がわかると、新規依頼やリピート依頼をいただいた際に、何回の問い合わせを経て成約に至ったか、どういったタイミングでリピートしてくださっているかなど、さまざまなことがわかるので、営業のタイミングも見極めやすくなるというメリットがあります。

売上や決算時期

売上の管理はもちろん、顧客が企業の場合は決算時期も記録しておきましょう。決算時期を考慮して営業したり、売上の見込みを立てたりすることができます。

顧客の家族構成や需要

顧客が個人の場合は、顧客の家族構成や収入などもわかるようなら記載しておきましょう。購入頻度や購入額などの目安が見えやすくなります。

その他

顧客とのコミュニケーションによって商品作りのヒントを得られたり、顧客心理がわかることがあります。顧客とのやり取りの中で感じたことをメモしておきましょう。

顧客管理を行う上での注意点

顧客管理を行う際に注意しておきたいことを確認しておきましょう。

個人情報の取扱い

最も気を付けなければいけないのは情報の管理です。顧客情報には個人情報が含まれるため、情報が漏洩することがあれば、顧客に多大な迷惑をかけることになります。セキュリティ対策は万全に。

項目を多くしすぎない

詳細な情報があればよりきめ細やかな顧客管理を行うことができますが、あまりにも項目が多いと入力に手間がかかりすぎてしまい、仕事の効率を落とすことにもつながります。

必須項目など項目の優先順位を決めて、ある程度数を絞り込むことも重要です。

顧客管理のやり方

江戸時代と違って、現代には顧客管理ができる便利なツールが数多く存在します。では、どのような顧客管理のやり方があるのでしょうか。

Excelで管理する

顧客管理を行う方法の1つとして、最も手っ取り早いツールの一つがExcelです。ExcelはPCで仕事をしたことのある方の多くが活用した経験があるソフトであり、手軽に管理を始めることができる点が魅力的です。

データ量が増えすぎると重くなるので、まず顧客管理をExcelで始めて必要項目の数などを探り、その後にシステムに移行するという方は多いようです。

顧客管理システムで管理する

まずExcelから始めてみる、という方もそのうち検討するようになるのが顧客管理システムです。顧客管理に最適な環境が整っているため、手軽に情報の管理をすることができます。

多くの顧客管理システムはデータ分析が可能であるため、分析もシステム内で行うことができます。

高機能な顧客管理システムであればあるほどそれなりにコストがかかるため、ある程度の売上や顧客数を確保した上でシステムに移行するのがおすすめです。

顧客管理を行うなら知っておきたい「CRM」

「CRM(Customer Relationship Management)」とは直訳すると顧客関係管理という意味ですが、顧客管理と訳されることもあります。顧客を中心に考え、より顧客の満足度を高めることで利益を最大にしていくという考え方で、顧客をしっかり理解して最適な戦略を立て、ビジネスを成功に導いていく手法です。

顧客管理システムを活用しよう

フリーランスは多くの業務を1人でこなすことが多く、全体像を把握しやすいというメリットはあるものの、実務としてはなかなか大変です。

ですが、顧客管理によって業務の効率化を図ることができます。今後の戦略を考える上でも顧客管理は役立つので、この機会に顧客管理のやり方を見直してみてはいかがでしょうか。

これから始めるという方はまずExcelなどを利用してもよいですが、より高度な分析を行いたい方には顧客管理システムがおすすめです。事業の段階に合わせて適切なツールやシステムを使い分け、効率の良い顧客管理をしていきたいですね。


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