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サブスクを利用してビジネスに生かそう!基礎知識から便利な使い方まで

noteを利用している方で、かつフリーランスや副業に興味のある方であれば、「サブスク」という言葉を知らないという方はあまりいらっしゃらないかもしれません。ですが、「以前からサブスクはよく利用しています」という方でも、最近のサブスクがかなり幅広いジャンルに浸透していることに驚かれる方は多いようです。

なぜ今サブスクなのか?メリットやデメリットは?さらにビジネスにおけるサブスクツールの利用まで、今回はサブスクに関する色々な情報をお伝えしたいと思います。

サブスクってどんなサービス?

「サブスク」とは「サブスクリプションサービス(サブスクリプション方式)」を略したもので、英語で「予約購読」「定期購読」といったサービスを指す言葉です。「料金を支払うことで一定期間利用することができる」というものですが、インターネットが普及する以前にも、新聞や雑誌などでそのような契約形態はありました。

ただし、定期購読などとは違い、サブスクでは企業の都合ではなく利用者のニーズに重きが置かれています。「一定期間利用するための料金を支払う」という点では定期購読や予約購読と変わりませんが、利用者のニーズによってプランを選択できる自由度の高さがサブスクリプションサービスの特徴です。

多くが月額制で、料金を支払い続ける限りはそのサービスを利用することができるという契約になっており、これは逆に言うとサービスが不要であれば月額の支払いをやめればよい、ということでもあります。プランのアップグレードやダウングレードなども自由に行うことができ、最近は多くのサービスがサブスクへと移行しています。

なぜ今サブスクなのか?

インターネットの普及

2019年の総務省による統計によると、インターネット利用率は各世代で90%を超え、2018年に比べて特に60代以上の利用率が大きく上昇したのだとか。

スマートフォンを使用したインターネット利用率は、全世代で63.3%であるという結果も。インターネットを利用した情報収集やサービスの利用は、どの年代でも日常生活において当たり前のものになりつつあると言えます。

世界規模の市場に

同じく総務省が発表した2020年の情報通信白書では、驚きの結果が出ています。

動画配信サービスが、2015年の時点で世界の動画配信売上高の6割を占めていることがわかったのです。2022年には900億ドルを超える規模になると予想されており、サブスク以外の動画配信売り上げは80億ドル程度なので、その差はさらに広まっていくと考えられます。

全世代がインターネットを当たり前に利用する時代に急成長を遂げるサブスク市場は、提供する側にとっても消費する側にとっても、今後も目を離せない市場だと言えます。

サブスクサービスの種類

元々サブスクはソフトウェアなどのデジタル領域で広まりましたが、近年では日常生活に欠かせないものからプラスαの生活を楽しめるものまで、幅広いジャンルに渡って利用できるようになりました。

10~50代が普段利用しているサブスクサービスの1位と2位を独占しているのが音楽・動画系です。この項では、定番のものからユニークなものまで、様々なサブスクサービスをご紹介します。

音楽、動画

音楽や動画には1曲や1作品ごとに支払う買い切り型のサービスもありますが、サブスクの場合は月額制で何曲でも何作品でも聞き放題・見放題になるため、今や多くのユーザーが利用しています。NetflixやAmazonプライムビデオなど、動画のサブスクサービスはオリジナルのドラマや映画を作るなどして競合企業との差別化を図っていることが多いようです。

音楽や動画のサブスクが一般的なものとなり、自宅で映画やドラマを観賞する手段としてかつて一般的だったレンタルビデオ店が相次いで閉店しています。TSUTAYAのレンタル事業を新潟で展開していた株式会社トップカルチャーがレンタル事業から撤退するというニュースは大きな話題となりました。

電子書籍

動画や音楽だけでなく、電子書籍にもサブスクがあります。電子書籍なら、ダウンロードすればオフライン環境でも読書ができます。 電子書籍のサブスクと言えばAmazonが提供しているKindle Unlimitedがおそらく最も有名ですが、株式会社U-NEXTが提供する動画配信サービス「U-NEXT」は動画だけでなく雑誌やオリジナル小説の読み放題にも対応しているのを売りの一つとしています。

電子よりも紙の書籍の方が好きという方も多いでしょうが、部屋のスペースには限りがあるもの。引っ越しが多いなど、さまざまな事情で自宅に書籍をたくさん置くことができない方には電子書籍の読み放題は嬉しいサービスですよね。

食品の宅配

スーパーのような日常で消費する食材から、ライトミールと言われるような、簡単な調理で食べることができる商品を提供しているサービスなど、食品宅配業界も多くのサブスクサービスを提供しています。ダイエットに特化したサブスクや、肉に特化したサブスクなど、目的や好みに応じてさまざまなサービスがあるのが嬉しいところ。

配達の日にちや時間を選べるので忙しい方にも安心。食の好みに合わせてプランを選べるサービスもあります。

アパレル

洋服をレンタルできるサブスクサービスが人気を集めています。女性向けのファッションレンタルサブスクサービスであるairClosetは、Netflixの日本上陸と同じ2015年からサービスを開始しています。これに追随して多くのレンタルサービスが生まれました。

その人の好みに合わせたコーディネートをしてくれるサービスなど、買い物に行く時間がなかなか取れない人や店舗での買い物が苦手な人、服を選ぶのが億劫な人、さまざまな嗜好を持った人たちが気軽に利用できるようになっています。

電化製品

電化製品のサブスクサービスも続々登場しています。最新式の電化製品はすぐに手に入らなかったり、金額がはるものをいきなり購入するのはためらってしまう、という方にお勧めのサービスです。あらかじめ予約した商品を決められた期間格安でレンタルし、気に入ればそのまま購入することもできます。さまざまなメーカーの商品を総合的に取り扱うサービスが多い中で、家電メーカーのパナソニックが始めたサブスクサービスは大きな話題を呼びました。

フィットネス

フィットネスにもサブスクが登場しています。オンラインの動画を見ながら、自宅など好きな場所でワークアウトができるものが多いですが、パーソナルトレーニングを受けられるものも。パソコンやタブレットがあれば、自分の好きな時間に好きなだけ身体を動かすことができます。天気の悪い日や人の目なども気にせず、いつでもレッスンを受けられるのが魅力です。

自動車

トヨタのサブスクサービスKINTOは、トヨタの新車に乗り続けることができるというサブスクサービスです。メンテナンスや保険、税金などの諸費用が全て込みで月額は1万円台から。

自動車のサブスクサービスは、自分の好みの車種を選べる上に安価で利用できることから、非常に人気の高いサービスになっているようです。

お花

プロが選んだお花が毎週や隔週など、定期的に配達されるサービスです。ポストに届くものが多く、受け取るために自宅にいる必要がありません。リモートワークが増えたり外出の機会が減ったりした方にとっては、気分転換を兼ねてお部屋に彩りを添えられる良い機会になりそうですよね。

他にもさまざまなサブスクサービスが

みなさんが興味をひかれる新しいサブスクサービスはありましたか?

他にもアートや旅の宿、賃貸住宅など、「こんなものまで?」と思うものにもサブスクサービスが登場しています。これまで高くて手が出なかったものや、短期間だけ試したいと思っていたサービスなどにサブスクリプション方式が適用されるのはユーザーとしてはとても嬉しいことですよね。

これを機に、新しいサブスクの利用を検討してみてはいかかでしょうか?

サブスクのメリット、デメリット

魅力的なサブスクは数多くありますが、利用するにあたってのメリット・デメリットをそれぞれ学んで、契約前にきちんと確認しておきましょう。

メリット

無料から始められるものが多く手軽

登録してから数週間~数ヵ月は無料、というようなお試しができるサービスも多いため、好きなタイミングで気軽に始めることができます。

サブスクサービスはパソコンやスマホとインターネット環境、クレジットカードがあればすぐに登録・決済ができるものがほとんどなので、簡単に開始することができます。無料期間中に使いやすさを自分で体験することができるので、合わなかったらすぐにやめることもできます。ただし、解約条件は契約前にしっかり確認しておきましょう。

利用頻度が高いほどお得

月額定額制のサービスが多く、定額の利用料金を支払い続けることで好きなだけ利用することができます。たくさん利用すればするほど買い切りよりもお得になります。音楽や動画、書籍のサブスクサービスは月額1000円未満で利用できるものも多く、お得感が大きいため、一気に普及しました。

デメリット

不必要なコンテンツも含まれている

魅力を感じて契約したサブスクでも、「本当に使いたいものは一部だけだった」という声もあります。特に音楽や動画のサブスクは、作品数が豊富な分、利用しないジャンルの作品も多く含まれているため、好きな作品が少ないと損した気持ちになるユーザーも。

サブスクは利用する・しないに関わらずサービス全体に対する費用を支払うことになるので、1作品だけを見たい・聞きたいという時には、買い切りの方がお得になることもあります。

解約すると手元にモノが残らない

サブスクは物の所有ではなく、経験や体験に対して料金を支払うシステムです。そのため、解約してしまうと手元に何も残りません。一定期間レンタルすることで購入できるタイプのサービスもありますが、基本的には手放さなければならないと思っておいた方が良いでしょう。

また、音楽や動画の場合、ミュージシャンや俳優の不祥事によって作品自体がサービスから消えてしまうということもありえます。

サブスクを利用する際の注意点

サブスクの契約はクレジットカード支払いであることが多いです。無料期間が終了すると自動的に契約更新されるサービスも多く、「利用していなかったのに支払い続けていた」なんていうこともあるかもしれません。

少しの月額でも、利用サービスの数が増えれば大きな支出になります。どのサブスクをどのように契約しているかきちんと確認し、月々の家計に見合った支出なのかどうか、固定費を定期的に見直すようにしましょう。

ビジネスで使えるサブスクツール

サブスクは娯楽のためだけにあるものではありません。ビジネスとも親和性が非常に高いサービス形態です。ビジネスに導入することで効率よく業務に取り組めるようになるサブスクツールも登場していますので、選ぶ基準などを確認しておきましょう。

サブスクツールの導入で得られる効果

AdobeやOfficeなど、かつては買い切りで非常に高額だったソフトがサブスクへと移行しています。また、クラウドが一般的なものとなり、クラウド上で提供されるソフトウェアであるSaaSをさまざまな企業がサブスクサービスとして提供するようになりました。ダウンロード版だけでなく、SaaSも含めたさまざまなソフトがサブスクサービスとして登場しています。

営業や集客、販売や分析を行うことができるツールもあれば、人事評価や会計に利用できるものも。

これらのツールを導入することによって多岐にわたる業務の自動化や効率化が見込めます。料金プランによってサービス内容は変わりますが、初期費用を無料にしたり、無料のトライアル期間が設けられていたりすることも。まずは試してみて、合わないようならすぐやめることができるのもサブスクツールのメリットの一つです。

サブスクツールは導入に手間がかからないものも多く、契約してその日に使い始められるサービスも。使いたい時にすぐに使い始められ、業務の効率化を図ることができるというのは、導入の大きなメリットですよね。

サブスクツールを選ぶ基準

サブスクはビジネスとも非常に親和性の高いサービス形態ですが、どのようなサブスクサービスを導入するのが良いのでしょうか?

機能は使いこなせるかどうか、予算に見合ったシステムかどうか、外部システムとの連携の有無はどうか、といった部分は、契約前にしっかりと確認しておきましょう。無料トライアル期間を設けているサービスもあるので、しっかり試して判断すると良いでしょう。導入後のサポートの手厚さも重要です。

サブスクの未来

サブスクリプションサービス市場は急成長を続け、世界規模で拡大しています。日本は認知度や統計だけで見ると世界に比べてまだまだこれからの市場だと言わざるを得ませんが、世代を問わずインターネットを利用することが当たり前になっている今、さまざまなサブスクサービスが生まれています。まだまだ伸びしろがある市場だとも言えるでしょう。

日常生活で必要な物がそれなりに不自由なく手に入れられるようになった今、人々の関心は「物品=モノ」の購入から、体験や経験を経て得られる「満足感=コト」に移りつつあるようです。所有せず体験を享受できるサブスクサービスが一気に広まったのもそのためでしょう。

まずは無駄の無いように必要なサービスを必要な分だけ、メリット・デメリットをしっかり見極めて利用してみるのはいかがでしょうか?ビジネスツールとしても非常に便利に利用できるサブスクサービス。プライベートでもビジネスでも上手に活用していきたいですね。

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