意味深すぎてわからないかもしれないが
酒屋を営んでいるお父さんがお見えになられた。
奥さんを亡くされて失意のご様子。
店番がいないままに来たという。
息子さんは手伝ってくださらないのですか、と言うと、こんな商売はもうおしまいです、と言われた。
なんと寂しいことを言う、と思ったが、これが現実。
そして、その先に未来がある。
その先にある未来は、多くの人たちが望んで果たせなかった、望むべき未来となるだろうと思う。
ところで、このお父さんとの出会いは少々不幸だった。
というのも、初めてお見えになられた時と、2度目にお見えになられた時の2回、僕は不在で、面談できていなかった。
なので、お父さんのバックグラウンドや、魂のありかを掴めないままに、仕事を進めることになった。
その結果、事務的な色彩の濃い書類をお作りすることになった。
僕が作る書類は、定型はあり得ない。お客様によって、すべて異なる、カスタムメイドの書類なのだ。
なので、複数の仕事を同時進行することもクオリティを下げる要因になる。
それが、いま、仕事が輻輳していて、お客様に振り回される状況にある。
それも縁なのか、と思う。
そして、それでも、その中で最高のクオリティを、と思う。
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