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人差し指の思い出

今朝も涼しかった。

午前中は、エアコンを稼働せず、窓を解放して、吹き込んでくる秋の風に吹かれて過ごした。

左手の人差し指の具合は、一進一退。

動かさないと関節が固まる感じだが、ゆっくりとストレッチすると動くようになる。

靭帯を痛めたか、と思う。

しばらく様子を見て、思わしくないようであれば、かかりつけの医師に相談しようと思う。

たまたま昨年巡り合ったのだが、消化器の専門だが、整形外科も診療する。

医院の建物の中には、モネの睡蓮の大きな絵がかかっている。

診察室には、大きなジグソーパズルが飾られている。

左手の指は、オフィスで足を滑らせた時に体を支えようとして手を出した時に負傷したものだが、その要因となった事実には、怒りの心情があった。

怒りで我を忘れて、足元の状況や、周囲の状況を考慮にいれないまま行動を起こし、そして足を滑らせて、近くにあった什器に手を打ち付けた。

上腕の半分くらいは内出血で、1ヶ月くらいの間、ひどい色をしていたし、左手の人差し指と中指の爪は、無残に砕けてしまった。

今、人差し指の痛みを感じるたびに、あのときの、怒りに支配された自分を思い出す。

他人に向けた怒りの矢は自分を射抜き、誰かに向けた怒りの刃は自分を切り刻み、燃え上がらせた怒りの炎は自分を炙る。

よい経験をしたものだと思う。

なんとなく治りそうな気がするのだが、この痛みを、もうしばらく感じていたいと思う。


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