君は今、何をしているんだ?
昔はもっと寛容な社会だった。
昔を知っている人の中には、そういう人もいるだろうと思う。
昭和30年〜40年頃は、誰かが声をかけていたということもあっただろう。
「なんだお前、どこへも行くところがないのか?」
そして、こうも言ったかもしれない。
「うちへ来い。住むところと仕事くらいならある。メシも食えるぞ。」
たいがい、町工場だったり、問屋だったり、そういう、人手を要する町工場や、小さな商店だったりしただろう。
今は、そうではない。
少しでもコストを切り詰め、商品の出来は悪くていいから、とにかく金を稼がなければいけない。路上で困っている外国人なんて、構っていられない。
なんで、こうなった?。
ひとつには重税。
とにかく金を稼がなければいけなくなった。
もうひとつは教育。
イエスマンを育てる教育を、延々と続けてきた。
僕も、東京でプータロー暮らしをしていた時代、趣味のサークルで出会った、ある中堅企業の偉いさんに、会社に誘われそうになったことがあった。
「君は今、何をしているんだ?。」
プータロー暮らしだということは、一眼で見抜かれたわけだ。
ちゃんとした会社だったので、あなたの会社で働かせてくれませんか、と言っていたら、今頃は、その会社で働いていたかもしれない。
今でもそういう人はいるだろうとは思うが、どうだろう?。
大企業でさえ、人を雇い入れる余裕がなくなってきているのだ。
僕はどうすればいい?。
オルガ、次は何すればいい?、と、バルバトスに乗っていたら、そんなセリフを言うところかもしれない。
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