読書記憶16「火のないところに煙は」

ミステリーも好きですが、ホラー?超常現象?とにかく科学的には説明のつかないことも好きだったりします。

不思議な話とか怖い話とか。輪廻転生とかドッペルゲンガーとかポルターガイストとか。

そんなものが結構好きで、夜中に「洒落怖」を見ては眠れなくなっています。コトリバコとか八尺様とか、怖いのについつい見てしまいますよね…(そんな時に限って脳が興奮して金縛りにあったりして余計怖いっていう)

そんな私にぴったりのこちら…


あらすじ

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」
突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。
忘れたいと封印し続けていた痛ましい喪失は、まさにその土地で起こったのだ。
私は迷いながらも、真実を知るために過去の体験を執筆するが……。
謎と恐怖が絡み合い、驚愕の結末を更新しながら、直視できない真相へと疾走する。
読み終えたとき、怪異はもはや、他人事ではない――。


ソワソワゾワゾワ

ひとつの話は15分くらいでサクッと読める短編集。

まるで真夏の夜のキャンプで、寝酒を片手に

夏だし怖い話でもする…?

となった時に出てきた話のような。
そしたら急にあたりに霧が立ち込めてきて涼しくなってきた的な…!

遠い世界の話でもなく、わざとらしく大袈裟な話でもなく。
友達が
「友達から聞いたんだけどね…」
って話だしたら身を乗り出して聞いてしまいそうな、そんな話たちだからこそ、
ソワソワして、
ゾワゾワして。

そしてそこには説明できないモノの怖さとともに、
人間の怖さもしっかりあり…

霊障だのなんだのももちろん怖いですけど、
やっぱり人間一番怖いやん…
と思ったり。

そして私が一番好きだった話は「助けてって言ったのに」でした。
火事に遭い逃げようとしながら、夢と分かりつつ絶対に死ぬまで目覚めない悪夢を見るようになった女性が旦那さんにその話をすると、血相を変えた旦那さんは義理の母のところに彼女を連れていって…と、いう筋書きですが、
悪夢の内容が少しずつ進んでいるのが怖かったのと、あと…

ここから先はネタバレになるのでやめときます!

が、ホラーというくくりがある中でもそれぞれ話に特徴があり、自分の好きなホラーテイストがどんなものか分かるかも知れませんね!!

寝る前に読んだら嫌な夢を見そうなので、明るい時間に読むのがオススメな一冊でした。

ponta

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