見出し画像

読書記憶【2021年の10冊】

1年が、はやすぎやしませんか?
年々はやくなるとは言うものの、その通りすぎてビックリですね。
この調子で行くと体感的にはあと10年ほどで定年になりそうです。

さて、去年からはじめたこのnoteもあっという間に1年。
バタバタと日々に追われるうちに、
記憶を残す余裕もなく、
年末になってしまいました。

今年は大きな仕事でのチャレンジ、異動があり、
キャリアコンサルタント国家試験への挑戦や、
将来を諸々考えたり。
キャリアへかなり重きをおいた1年でした。
仕事をしながら、
頭がフル回転する感覚がヒリヒリして楽しくて、
本当にあっという間の1年でしたね。
来年も楽しく働きたいものです。

さて、そんな2021年の10冊を、私が2021年に読んだ本の中から選んでみました!
2021年の小説系読書は67冊でした。
総括すると恋愛系を結構読んだなと言う印象。
読まず嫌いをやめてとりあえず読んでみた本やジャンルがありましたね

10「恋愛中毒」/山本文緒 

とても惜しい方を亡くしたなと。
山本文緒さんの本をたくさん読み漁っている時に届いた衝撃のニュースでした。
中でもこちらは、響いた。
正月から恋愛方面で上手くいかないことがあり、
年末にかけてまた色々こじれていて。
私が選択した結果だとしても、まあ〜!!上手くいかない。
「普通の」恋愛とはなんなんだろう?と、考えさせられる一冊で、心にグサリグサリでした。

9「殺戮にいたる病」/我孫子武丸

読書記憶にも書きましたが、私の好きなテイスト。
日本的なじっとりとした気持ち悪さを抜いて、もっと狂気じみた雰囲気を出せば、
そのままクリミナルマインドとかの脚本になりそうと言うか。
猟奇殺人モノを本で読む面白さを思い出させてくれた一冊。
もっと若い時に出逢っていたらどんなふうに感じていたのかと思うようなある種のワクワクを感じさせてくれました。

8「RIKA」シリーズ/五十嵐貴久

ドラマ化や映画化で話題になったこちら。
リカからリターン、リバースまで読みました。
とにかくハラハラドキドキで、そして絶望。
絶望したと思ったら救われたと思ったら最後は……と、救いがないところが救いで好きです。
いや、救いがないなんて嫌いなんですけどね。
リカが最恐すぎる。
全然難しいこと考えずにリカに怯えながらサラーっと読めちゃうところが良かったです。
来年はシリーズの残りを読みましょう。

7「火のないところに煙は」/芦沢央

個人的に今年は恋愛系の小説ブームと、そしてホラーブームでもありました。
こちらは読書記憶にも書いてますが、短編集だったけどそれぞれが少しずつ繋がっていて、そして得体が知れなくて、ゾワゾワしながら夢中で読みましたね。
ホラーの次点は小池真理子さんの「墓地を見おろす家」こちらもゾワゾワで良かったです。あとは、ホラーとは言えないかも知れないですが、同じく小池真理子さんの「ノスタルジア」も、なんとも言えない切なさと、途中にある気づかないふりをしたくなる少しの違和感と、そして哀しくゾワっとする感じが最高でした。

6「天使の囀り」/貴志祐介

これもある意味ホラーなのか?
導入部分の面白さにやられて夢中で読んだ一冊でした。
何かに似てるんだよなあと思いつつ、思い出せなかったのですが、今調べに調べて思い出しました。
安生正さんの「生存者ゼロ」!!
それにダン・ブラウンみを足したような出だしの雰囲気がとてつもなく好みでした。
なんど思い返しても、アマゾンの奥地を描写する第一章が秀逸。
得体の知れないモノへの「こわいけどきになる」感じ。ホラーが好きというより、得体が知れないモノが好きな人間としての本質に気付かされた一冊。

5「笹の船で海をわたる」/角田光代

読書記憶にも書きましたが、なんだか印象的な一冊でした。淡々としているのに、そこにつまらなさはなくて、人生みたいだなあとありきたりな感想を抱きました。
40代50代と年を重ねた時にまた読み返してみたい話でしたね。

4「あの日、君は何をした」/まさきとしか

これも読書記憶に書きましたが、動機が良くて気に入ってます。
この動機が良いと思う人がいたらかなりヤバいとも思いますが、ね…

3「作家刑事毒島」/中山七里

年末にかけて中山七里さんばかり読んでいた後遺症なのか。
うふふふふと笑う毒島さんが痛快で、作家の裏側も痛快で最高でした!
中山七里さんて、イヤミスな時と救いのある時と、スカッとする話とゾワッと気持ち悪い話と、その他色々あって、いつもどんな話なのかなと楽しみ半分警戒半分にワクワク読んでる気がします。
エッセイの「中山七転八倒」を読んでいたら、出版社や編集者の依頼に合わせて色んな話を書いているんだとか…。すごい!作家として生き残るために、とのことですが、それすらできない人が多い中では、仕事のスタイルとして大変尊敬します。
去年も「ワルツを踊ろう」は印象に残る一冊やったし、一昨年は「総理にされた男」が面白すぎて一日で読んでたし、嗤う淑女シリーズも好きやし、好きな作家さんです。

2「狂王の庭」/小池真理子

今年は小池真理子さんをとにかく読んで、どれも良かった…!けども、とりわけこちらが印象的でした。
庭、不倫、帽子、写真、姉妹。
キーワードを述べればもしかしたら何てことのない、よくある不倫の話なのかも知れませんが、切ないとも違うし、苦しいとも違うし、恋や愛と括ると陳腐な感じがして、ただただそこに当たり前のようにある感情に猛烈に惹かれた話でした。


1「ジョーカー・ゲーム」シリーズ/柳広司

ちょうどこれを読む頃、映画007の最新作を観まして。(号泣でした…)
スパイづいていた時だったんですよね。
内容としては、帝国陸軍内のスパイ組織「D機関」を中心とした短編集なのですが、とにかくひとつひとつの話が面白くて。
短編だから行き帰りの電車で1話くらいサクッと読め、全然違う世界に浸れるところと、いわゆる勧善懲悪ではないのに、やたらスカッとするところが、かなり気に入り、シリーズ4冊一気読みでした。
調べたら漫画化、アニメ化や実写映画化もしており、アニメは原作に忠実そうなので見たいのですが、まだ見られておりません!
実写映画は…うん。
全く別物と思って見ることをオススメします…。

今年の私の気分を象徴するような、
ヒリヒリしてドキドキしてワクワクもして、
冷静沈着で、冷徹で、
目立たず騒がずカッコよくスマート、
でも心の中は熱く泥臭く生きる。
そんなシリーズでした。

おわりに

そんなこんなで、今年も色々な本との出会いがありました。
来年はどんな出会いがあるのでしょうか。
いつでも新しい特別な出会いにはワクワクするものです。
そのワクワク感を大切に、来年もまた張り切って参りたいと思います!


どうぞ、良いお年を。

miponta

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?