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ドンブラザーズの魅力について語る(ネタバレ注意)






好きなときに好きなことについて熱く語る
ポンサオブログ、久しぶりの更新です。
 
 

先日私はドンブラザーズの
ファイナルツアーに参加。



結構前の席だったのだが
何度もキャストの方と目が合ってしまい、
その日の夜はドンブラザーズの一員になるという夢溢れる夢を見てしまった。


今日はそんなドンブラザーズについて語る。




ネタバレもあるので、
今から視聴する予定の人は見ないで欲しい。




あくまで「見る予定はないけどなんとなく概要が気になる」人向けなので、

細かい表記や説明も割愛したく。

 

①まず、ドンブラザーズとは




正式名称は
暴太郎(あばたろう)戦隊ドンブラザーズ。


ニチアサ枠で放送しているスーパー戦隊シリーズで、2022年3月〜2023年2月まで放送された。



スーパー戦隊シリーズは
その年のヒーローごとに電車・昆虫・恐竜・忍者など男児が食いつきそうな王道テーマがあるのだが…



なんとドンブラザーズは史上初の「桃太郎」がテーマになっているヒーロー。



ビジュアルも一目瞭然。

なんと史上初のCG(モーションキャプチャー)が使われた戦隊。



ピンクのキジブラザーは長身で身長220cm
黒のイヌブラザーはデフォルメ体型で身長100cmほど。


こんな凸凹したヒーローがいていいものか。



②キャラ設定が独特

   
私はスーパー戦隊シリーズを毎回見ている訳では無いのだが、幼少期にガオレンジャー、ハリケンジャー、アバレンジャー辺りを見ていた。



その記憶からすると

"子供が憧れる・大人も安心して見せられる、
爽やかで正義感溢れる真面目な男女"

がヒーロー役として出演している。



子供が見るから当然だろう。



だがドンブラザーズは、あまりにも違った。
 


なんと子供の手本になるような立派な大人は
なかなかいないのだ。




その証拠に、
イカれたメンバーを紹介しよう。

🍑ドンモモタロウ/桃井太郎 (樋口幸平)

度を過ぎた正直者で各所でトラブルを起こしがちな
最強主人公。
嘘をつくと心肺が停止してしまう。人間ではない。

配達員の仕事をしているが、荷物を届けた者全てに「縁ができたな!」と言いながら強引に部屋に侵入し何かを手伝おうとする。割と迷惑



👹オニシスター/鬼頭はるか (志田こはく)

天才高校生漫画家だったが盗作疑惑で炎上中(濡れ衣)
高校でのあだ名はトウサク
ヒロインなのに変顔全開キャラ。

車の免許を取りに行く回があるのだが、
あまりの暴走具合と暴力的下手さに教習中にヒーローの1人を轢いてしまった。可哀想。


🐒サルブラザー/猿原真一 (別府由来)

無職の風流人。

お金を触ると火傷をするので、食べ物は常に誰かから恵んでもらうか俳句で払う。
又は落語式の空想の食事をする。

やたらと色んな人に頼りにされているため、
あだ名は「教授」。

多分この立派な家も誰かから譲られたのだろう。
浮世離れしすぎである。

🐕イヌブラザー/犬塚翼 (柊太郎)

濡れ衣の罪だが指名手配犯として報奨金100万円を賭けられており、常に警察から逃げ回っている。

後にメンバーと女絡みで揉めたり
濡れ衣の罪の原因が大きなテーマに繋がったりと
結構重要なキャラ

イヌブラザーの正体が犬塚翼だと判明するまで40話ほどかかった。


🐦キジブラザー/雉野つよし (鈴木浩文)

10代〜20代で構成されてるメンバーの中で最年長の30代ヒーロー。
そして冴えない残念なサラリーマン。

序盤は唯一の常識人っぽさがあったが、
実は自尊心が低く奥さんのみほちゃんに依存しがちで不安定な男。

そして奥さん絡みで何度も暴走してはメンバーにかなり迷惑をかけまくる結果となった。(大迷惑)



🐉ドンドラゴクウ・🐅ドントラボルト
/桃谷ジロウ (石川雷蔵)

後から合流した追加戦士。

合流早々メンバーを笑顔で処刑しようとしたり、
自分で歓迎会を開くものの誰も来ない
という信頼されない田舎育ちの青年。

二重人格でもう1つの人格はかなり闇堕ちしている。こいつも人間ではない。




…と言った、

なんとも変わった大人ばかりが出てくる不思議なキャラ設定だった。

濃すぎる。



だがある意味では
"大人の混沌とした世界"を子供に垣間見せる良い設定なのかもしれない...

世の中綺麗事だけでは済まないし、
大人はみんな立派じゃない。


③史上初にトライし過ぎ


ドンブラザーズのすごいところ、
それは史上初にトライし過ぎなところ。

その史上初を3つご紹介する。

 
【史上初!①CGモーションキャプチャ使用】


冒頭でも述べた通り、
あまりにもヒーローのビジュアルが強烈過ぎる。
 
フルCGならまだわかるが、
まさかの実写とCGを織りまぜちゃう試みが斬新過ぎる。
身長も凸凹だ。


お陰で一目見て誰もが「こりゃやべぇ...」と思ってしまう戦隊になった。


 
【史上初!②ピンク枠が男性】



今まで戦隊モノは、
ピンク色=女性 という暗黙の了解があったのだが
今は多様性の時代。

色による性別イメージを撤廃したかったのだろう。


史上初の男性ピンク戦隊!

だが長身が奇抜過ぎてそれどころでは無かったのだった…



【史上初!③前作主人公の続投】


戦隊ヒーローは1年でシリーズを終えるので
1年の終わりにはそのキャラクターとも泣く泣くお別れをするという通過儀礼を伴うが、

今回だけは違った。
 


前作・ゼンカイジャーの主人公 五色田介人(駒木根 葵汰)が今回も同じキャラで登場することに。

だが名前と顔は同じものの、
パラレル違いなのか見るからにテンションもキャラも違う別人なのであった。


この男、只者では無い…!

④敵キャラも濃ゆい

 

戦隊ヒーローと言えば怪人キャラとの戦闘も見所のひとつだが、今作の怪人枠はなんと...

一般人である。



若く美しくなりたい...!

静かな場所で勉強したい...!

もっと高みを目ざしたい...!

馬鹿にされて腹が立つ...!

もっともっと私を愛して...!



など誰もが持つ人間の欲望が暴走し、
ヒトツ鬼(き)という怪物になる。  

ドンブラザーズの怪人は
人間社会の誇張な感じがして生々しい。


欲の暴走など、誰にでも経験のあること。


何かの拍子であなたも私も
ヒトツ鬼になる可能性は充分にあるという事だ。




※他にも獣人(じゅうと)やアノーニと言った別種族も出てくるがこちらでは割愛されたし。





また、脳人(ノート)という人間と似ているが
人では無い種族も登場。
 

青・ソノイ
白・ソノニ
茶・ソノザ


最初は王道な敵組織として
ドンブラザーズに立ちはだかるが、

後半にかけて人間界に徐々に触れ、
ドンブラザーズの仲間になりたがる。


ソノイはおでんに夢中になり、
ソノニはドンブラザーズの犬塚翼に片想いし、
ソノザは鬼頭はるかの漫画に感動しはるか専属の漫画編集長になる。



そんなドンブラザーズに寝返った脳人達を締め上げる脳人も更に登場し、事態は悪化していく…(キャラの大渋滞)

⑤展開が色々ドギツイ



◾︎ニチアサなのにドロドロ昼ドラ展開

 

ドンブラザーズのキジブラザー・雉野つよしは
奥さんのみほちゃんが大好きなのだが、




実はみほちゃんには秘密があり...


なんとみほちゃんは偽りの人格で、
元々は夏美という別の人間だったという。

(※獣人という種族の影響)



しかも最悪なことに、
夏美はドンブラザーズのイヌブラザーこと犬塚翼の彼女であった。



そんな犬塚翼と雉野つよしが
事情を把握してしまい、ついに衝突。  



「みほちゃんを返せ!」

「みほは存在しない!あれは夏美だ!!」
 


その怒りの先に、
ついに雉野つよしは
指名手配中の犬塚翼を警察に売ってしまう。
 


その時の雉野のホラーシーン。


「...人の奥さんをとるなんて、有罪ですよ」


ニヤァ...と口元だけ写り、
警察に取り押さえられる犬塚を見て不気味な笑みを浮かべる雉野。

朝から見ていて気分の良いものでは無い。




◾︎みんな、この世から消えるホラー


追加戦士の桃谷ジロウ
親代わりの常駐さんこと寺崎さんに拾われて田舎町で育てられた。

良き友達にも恋人にも恵まれていたが、
「ヒーローになる!」
と1人都会へ飛び出したジロウ。


ドンブラザーズのメンバーに
故郷の恋人とのツーショットを見せて自慢するジロウだったが、

「ジロウの他に誰も映ってないぞ?」

ジロウ視点では隣に女の子がいた。


それもそのはず。


ジロウの恋人と友達は
育ての親の常駐さんが作った
「まぼろし」だった。




その育ての親の寺崎さんの正体は
獣人(じゅうと)という敵対種族。

獣人問題を解決するために
寺崎さんを倒したドンモモタロウ。


その結果、まぼろしは消えて無くなり
恋人も幼なじみもジロウの目の前から
消えてしまうことに…


ジロウはその苦しみを
乗り越えなければならなかった。


(辛過ぎる)



⑤ドンブラザーズとは何だったのか



ドンブラザーズは
やたらと明るくてシュールなギャグだらけの楽しい作品だが、シナリオは結構シリアス。
 


自分の大切な人や
大切な生きがいが
ある日突然消えてなくなったら、
無償で何かの為に生きなくてはならなくなったら、

あなたはどうする?



というヒーローという自己犠牲を
重いテーマとしてとらえている。



だけどキャラクターが明るくて
変な人達だから全体的にギャグ色が強く、
そこの重さをあまり感じさせない。


だからこその不気味さもある、
とんでもない怪作。




子供たちの未来を輝かせるヒーロー番組という役割がありながら、
ここまでハチャメチャな作品で良かったのか。

結果は大人気になった反面、
かなり物議を醸していた様子。(賛否両論あった模様。)  


…まあそりゃそうだろうな。


かなりネタバレしてしまっているが、

詳細が気になる人はTTFC(東映特撮ファンクラブ)という東映アプリにて全話配信されているので是非とも見て欲しい。

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