完璧主義と虫歯

歯医者に行ってきたら、虫歯が4本あるといわれた。信じられないことに歯医者にいく度に虫歯が発見される。

普段から歯磨きのあと必ずフロスで手入れをし、その上リステリンでうがいまでしている。でも虫歯になってしまう。
レントゲンをとった結果、昔治療した虫歯の跡地から菌がはいりこみ、さらに虫歯が進行してしまったようだ。
毎日ちゃんとやってるんですけどねぇと首をかしげる私に、菌は目に見えませんから。磨いても菌がいる限り虫歯になります。とかわいらしい歯科衛生師さんが言った。

虫歯は一度なると治療しても直らない。さらにそこから虫歯が進行する。削って、進行して、削って歯がなくなるまで繰り返すのか。絶望だ。

初めて虫歯になったのは6歳の時だったと思う。親が熱心で小児歯科によく行って歯磨きの仕方を習っていたし、仕上げ磨きもしてもらっていたと思う。

それなのに虫歯になってしまった。

母親は相当ショックだったようだ。
あんたが悪い。親は私を責めた。
確かにおやつを食べた後、歯磨きをサボったことが何度かあったかもしれない。

歯も悪いし、足も悪いし(私は昔から外反母趾だ)全部悪いね。そんなことを言われたのを覚えている。自分は欠陥だらけなんだなぁということをそのとき思った。

今思うと親は完璧主義だったのだと思う。親が完璧を目指して努力しても、結局子供は完璧な人間ではない。それが受け入れられずに怒ったり、悲しんだりする親を見てきた。結局、親が望むような人間にはなれず、頑張って育ててきたのに、と泣かれたこともある。

昨年、仕事で無理をしすぎて体調をくずしてしまった。その奥には不完全な自分だからもっと頑張って、立派にならなければいけない、という気持ちが常にあったように思う。
いうなれば、私の中のプログラミングがそうなっているのだ。身体を壊して、初めてそのことに気づけた。

完璧じゃなくてよい。少しくらい欠けていてもよい。いや、なんなら生きているだけでいい。現在はそう自分のプログラミングを書き換えている最中だ。

(虫歯は毎日のケアはちゃんとおこない、できる範囲で進行を遅らせていきたいと思う)

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