あさ〇チより詳しい化学物質過敏症(CS)の防ぎ方と治し方

8月2日水曜日のNHKあさイチで化学物質過敏症の特集が組まれていました。
5年前から対策に取り組んでいる身からすると、既出の内容ばかりであり、非常に誤解を与える内容が多いなと感じながら見ていました。

複合汚染がますます深刻になってくるので、自分自身はもちろん、家族(特に子ども)を化学物質過敏症から守れるかは、正しい知識を知り、正しい対策を取れるかにかかっています。

健康な衣食住のプロである私の視点から、CSについてまとめてみます。
もし周りで辛い思いをしている人がいたら、シェアしてあげてください。

1:化学物質過敏症(CS)って何?

化学物質過敏症とは?
このように定義されています。
過去にかなり大量の化学物質に一度曝露された後,または長期間慢性的に化学物質の曝露を受けた後,非常に微量の化学物質に再接触した際にみられる不快な臨床症状

ポイントは2つあります。

①化学物質に曝露され、処理の許容量を超えると、なってしまう健康トラブルである

②化学物質に再び晒されると、反応が出る(アレルギーに近い)

よくシックハウス症候群と同類として扱われるんですが、大きな違いがあります。
シックハウス症候群は、時を同じくして同じ空間にいた人の大多数に、不調が表れます。
(ペンキを塗りたての部屋にいた同僚が不調に…/新築したら家族全員不調に…/ワックスを塗りたての教室でクラスメイトの半数が不調に…って感じ)
そのため、シックハウス症候群=環境の問題とされます。

一方、化学物質過敏症は、学校でいうと、
「同じ教室の環境にいながら、大多数は大丈夫で、ごく少数に現れる不調」です。
そのため、個人の問題とされる傾向にあります。

そう。
あくまで「個人」の問題とされているんです。

そのせいか、対策側でも「その人が反応してしまう原因物質を突き止め、それを除去すること、そして、原因物質との接触を避けるための工夫と対策を立てることが基本」と考えられています。

ここが大きな落とし穴なんですよね。


2:内側外側両面に目を向けないとCSの対策は無理

どうして落とし穴と表現したか?
理由は3つあります。

1:原因物質を完璧に取り除くのは現実的じゃないから

例えば、原因物質が柔軟剤に含まれる人工香料だったとしましょう。

自分の家から取り除くのはできると思うけど、クラスメート全員に柔軟剤を使わせなくするなんてことはできませんよね。


2:「原因物質を取り除くこと」に意識が向き過ぎて、視野が極端に狭まってしまうから

と、同時に、原因物質=悪という意識が強くなると、犯人探しが始まってしまい、対策に目が向かなくなってしまいます。

「反応しているのは地下鉄で席に座った時に、前の人の臭いが残っていたからだ」
みたいな感じです。

また、原因物質が特定されたら、それにばかり目が向くのも問題です。
「柔軟剤の人工香料」が原因物質だったとして…
それだけ取り除けば良いってことでもないですよね。

消臭スプレーに使われている香料や界面活性剤
化粧品に入っている香料
フローリングに使うワックスに入っている溶剤…
身の回りの化学物質は様々。

今は原因物質じゃないからと言って、野放しにして良いわけじゃありません。
それなのに、「原因物質を取り除くこと」に囚われてしまうと、そういったことが見えなくなってしまうのです。。

3:アレルギーと同じで、体質改善が欠かせないから

そもそも、同じような環境に置かれながら大丈夫な人が多いということは、体質に違いがあったということ。
大丈夫な体質に変えていくことで、同じような化学物質に晒されても、反応が軽くて済むようになるものなんです。

と、いうことで
私がオススメするアプローチは、

☆暮らしの中から、効率よく、コスパよく、継続的にケミカルを減らす

☆化学物質に負けない体質に変えていく

この両面からのアプローチです。

ここからは、一般的に良しとされているけど本当はNGなことにも触れつつ、本当にコスパの良い対策をお伝えしていきます。




体調、体質を整えていくことで、マシになっていけるんです。

3:住まい~工事はNG!きれいな空気を保つ工夫を

住まいにおいて鬼っ子扱いされがちなのは、ビニールクロス(壁紙)と合板フローリングです。
確かによくないです。
これから家を建てるなら、最初から使わずに壁や天井は健康ぬりかべ仕上げ、床は無垢材仕上げにしたら良いです。

ただ、今すでに建っている家の壁紙やフローリングを張り替えようとしては絶対にいけません!

NG→ビニールクロスや合板フローリングを張り替える

理由は、工事をすることで、壁紙の裏のパテ、石膏ボード、接着剤、下地の合板などなどのVOCが露出して、空気の質が悪化するからです。
また、費用をかけてやったは良いものの、症状が改善しないケースが多いため「無駄金」に終わる可能性が高いです。

OK→壁紙の上からコーティングや健康塗り壁

ではどうするか?
一番のおすすめは、壁紙の上から健康塗り壁という「空気をきれいにする珪藻土の進化版の建材」を塗ることです。
そうすれば、壁紙そのものや下地から発生するVOCを封じ込められるし、湿気の調整、臭いやVOCの吸着分解ができるので、良い空気をいつでもキープできます。

※健康塗り壁を使うならGENSENという会社さんがピカイチです!

漆喰や和紙を勧める人もいますが、お勧めしません。
空気を通すという点ではビニールクロスよりマシかもしれませんが、そのものに空気をきれいにする効果はないため、コスパが悪いです。

裏技→マイナスイオンコーティング

持ち家やDIY可能な住まいなら健康塗り壁が良いんだけど…
そうじゃない住まい、塗り壁を塗るほど大掛かりなこと(家具を動かしたり)はできないケースも多いと思います。
その場合、マイナスイオンコーティングという作戦がおすすめです。

(SODリキッドという名前で知っている方もいるのでは?現在は、その開発者さんと一緒に作った進化版・noA Powerという製品をお勧めします。効き目がアップしてます)

壁、天井、家具…ガラス以外の素材なら何でも、シューっと吹き付けることができます。
無色透明なので、賃貸の部屋でもOK!
VOCや臭いの吸着分解、ハウスダストや花粉の飛散防止と、空気をきれいにする効果がとても高いです。
塗り壁と違って、服や家具にも使えるので、家具の建材臭や服の移染が気になる場合の対策にも使えます。

NG→空気清浄機

空気清浄機はどうなの?と聞かれることがあります。
大部分の空気清浄機はNGです。
というのも、空気清浄機はその部屋の空気中を舞う物質をフィルターでこし取って、きれいな空気を部屋に戻す機械。

VOCや臭いをグングンやっつけられる製品かどうかを見極めないと、せっかく買ったのに意味がなかった!なんてことになりかねません。

ほかにも
各部屋に設置できるのか?とか、
稼働音(ノイズ)がストレスになるとか、
電磁波が発生するといった問題も出てきます。


OK→置くだけの無垢材フローリングか光触媒カーペット

もし床の合板がどうしても気になるなら…
工事をしないでOKな、置くだけの無垢材フローリングという手があります。
ドアの下に隙間があるか?など制約はあるものの、今あるフローリングの上に敷き詰めれば、簡単に無垢材の住まいにできます。
(プラナシスタ2Fのキッズスペースに使用)

もしくは、どうしても張り替えたくてたまらない!というなら
無垢材フローリングのような高価なものではなく、空気をきれいにする光触媒カーペットという選択肢もあります。
無垢材フローリングの1/3ぐらいの費用で済むし、空気の質が上がるのでお勧めです。
(我が家では自宅の書斎の床に使いました)

4:日用品~ケミカルを根こそぎなくそう

柔軟剤の香料は大丈夫でファブ〇ーズの界面活性剤は大丈夫
な~んて中途半端な対策はやめましょう。
化学物質は大なり小なり健康にダメージを与えてきます。
子どもさんや高齢者ならなおさらです。
なので、暮らしの質は下げず(むしろ上げつつ)、ケミカルフリーを目指しましょう。

NG→石けん洗剤

まずは洗濯。
ドラッグストアで売っているような大手メーカー製の洗剤や柔軟剤を避けるべきなのは言うまでもありません。
仮に「無添加」と表記されていても、一部の物質が無添加なだけで、まったくの無添加ではない製品も多いので気を付けましょう。

で、化学物質を避けたい一心で選んで失敗しがちなのが石けん洗剤です。
たしかに香りがしないので市販の洗剤よりは安心なんですが…
とにかく洗い流しにくく、2回すすいでも服に残ってしまうことも。。
こうした普段肌に触れない物質が残ってしまうと、反応してしまうことがあるようです。
(排水管が詰まって、水漏れの原因になるしね)

OK→完全無添加の液体自然洗剤

使うべきは、完全無添加の液体自然洗剤です。
その中でも香料を使っていない製品を選びましょう。
たとえ天然の精油を使っていても、反応してしまうケースがあります。
なので、自然洗剤birdやバンブークリアといった、まったくの無香で無添加
すすぎ1回でOKなタイプを選びましょう。

裏技→マルチイオナイザー

洗濯機につけることで、水をイオン化
洗える水に変えられる製品が出ています。
これ、まじで汚れを落とせます。
洗剤は基本的に入れる必要がなく、よっぽどひどい時だけ、重曹や酸素系漂白剤で予洗いすればOK!
脱洗剤が簡単にでき、半永久的にコストがかからなくなるので、いろんな意味でECOですよ。
(無料で貸出しているので、まずは使ってみたらよいと思います)

OK→強酸性水、強アルカリ水

そうじや除菌、消臭に使いがちなリ〇ッシュ的なスプレーやアルコール系のスプレーは絶対にやめましょう。
界面活性剤が含まれていたり、アルコール系の場合、皮膚にダメージになります。
銀イオンやウルトラファインバブル系のスプレーなら、ノンケミカルで安心ですよね。
ただ、毎回買うとなるとコストがかかるので…
強酸性水や強アルカリ水を出せる浄水器を導入するのがおすすめです。

掃除、除菌、消臭と様々な用途を水だけでできるようになります。

裏技→ENJOで水だけスキンケア

あとはお肌や髪のケアをどうするか?という問題がありますよね。
ノンケミカルな製品を探すのも良いですが、手っ取り早いのは水だけお掃除ブランドのENJOです。
ENJO=エンヨーと読みます。
オーストリア発祥で30年以上前から愛されています。
何が優れているかって、水だけでお肌のお手入れができちゃうことです。
洗顔料、クレンジング、ボディソープなどがなくてOK!
髪もまあまあ洗えます。(先にブラッシングしておくとより効果的)

OK→浄水シャワーヘッド

あとは、風呂ですね。
最近はPFAS問題もかなり深刻だとわかってきています。
塩素、トリハロメタン、PFAS、赤さび…
こうした有害物質は皮膚や呼吸を通して入ってきます。
こうした物質を除去しておいたほうがよいでしょう。

シャワーヘッドにもいろいろありますが、確実なのはカートリッジ式のタイプ。
浄水機能が貧弱なウルトラファインバブル系は、塩素までミスト化して吸い込んでいるようなので、NGです。

お湯はりもしたいなら、風呂用の浄水器(Bubbyがレンタルできて◎)もアリでしょう。

5:食~とにかくデトックスが一番!

ここまで、体の外側について話してきました。
ここからは内側についてです。

2方向からのアプローチをお勧めします。
まずは毒素を出す意味でデトックス

次に血流を促す意味で温活

両方同時並行でやっていきましょう。

NG→酵素的なデトックス法

デトックスなら何でも良いわけではありません。
化学物質過敏症の方は、陰性/陽性でいうと陰性体質の人がほとんど。

酵素ドリンク的な甘みを含むものは陰性なので、ますます陰性体質に傾いてしまいます。
酵素ジュース、酵素ドリンク、酵素サプリ…みたいな製品は避けましょう。
(甘いやつはNGと覚えておいてください)

OK→酵素玄米

究極のデトックス食です。
主食をちゃんとした酵素玄米に変えるだけで、アレルギー数値が下がった!なんて話はざら。
悪玉菌の餌になる小麦を減らし、酵素玄米にするのがおすすめです。
酵素玄米といっても色々あって、酵素玄米風の食べ物だと本来のパワーがないので、詳しく知りたい方は炊き方教室に来てください。
(札幌市内で酵素玄米を謳っているお店は10件弱ありますが、半数はNGなんだよなぁ。それほどに我流や似非な酵素玄米は多いです)

OK→電解還元水

手間がかからずデトックスに役立つのが、アルカリ水素水です。
といっても、ボトルやパウチの製品は、お高いうえに添加剤の問題があるのでNG!
おすすめは、自宅の流しに電解還元水のサーバーを取り付けることです。
この時間違えないでほしいのが、「必ず医療機器認定されているサーバー」を選ぶこと。
活性酸素を除去できるので、全身が毒だししやすい体質に変わっていきます。
買うと30~50万円してしまうので、レンタルできるメーカーがおすすめです。
プランビーという会社がアフターフォローも素晴らしく、最高にお勧めです。

食については他にもたくさんポイントがあります。
徐々に追記していこうと思います。

6:温活&ミネラル補給で血流を取り戻す

化学物質過敏症の人は脳の血流が、健康な人より40%も少ないことがわかっています。
CS,ESは血流悪化→体温低下→免疫低下→より毒素の排出がしにくい体に
という循環で悪化していきます。

と、いうことは、逆のアプローチ
つまり血流を促すアプローチをすることで、改善させることができるんです。
要は温活を頑張りましょう!ということです。

NG→冷え取り
温活しようと思って引っ掛かりがちなのが冷え取り。
靴下を数枚重ねるとか、ウールのパンツをはくとかいろいろあるんですが、コスパが悪いのでやめましょう。
冷静に考えて、靴下を数枚重ねたら足先を圧迫して血流が悪くなりますよね。
実際、「冷え取り歴7年だけどまだ冷え性です」な~んて方とも出会ったことがあります。
それだけ取り組んでだめなら、アプローチが間違ってますよね。

OK→ちゃんとした温活

じゃあ効果的な温活は?
まずはマクロビオティックでいう陰性な食品を減らし、陽性な食品を増やすことが基本になります。
甘いもの、南国系のフルーツ、夏野菜(真夏に食べるのは良いよ!年中トマトやナスを食べるのはどうなの?って話です)
こうした陰性食品は減らしましょう。
そして、根菜や肉魚をしっかり取りましょう。
味付けはみそ、塩、しょうゆを中心に。

裏技→梅醤番茶と玄米コーヒー

さらに陽性のパワーを取り入れたいなら、梅醤番茶を強くおすすめします。
これは塩漬けにした梅干と本醸造のお醤油を混ぜ合わせエキスにしたものを番茶で溶いていただく飲み物。
血流アップ、内臓強化の妙薬として知られています。

また、黒焼きにした玄米を粉末にしたコーヒー風飲料=玄米コーヒーもおすすめ。
極陽性なうえに、デトックスパワーも高いです。
コーヒーが癖になっている人は、少しだけでも玄米コーヒーに置き換えると良いですよ。

裏技→植物性ミネラル

過敏症の方に試してもらって、これまでで最も効果的だったのは植物性ミネラルです。
「フルボ酸」や「ヒューミックシェール」という種類のミネラルで、人間の体との相性抜群!
97%吸収できるので、速やかにミネラル不足を補えます。
(市販のミネラルサプリや塩、ミネラルウォーターに含まれるのは鉱物性ミネラルで30~40%しか吸収できません)

そもそも、あらゆる体調不良、病気の根本原因はミネラル不足といわれていますよね。(ライナス・ポーリング博士がこの研究の第一人者。ビタミンや酵素もミネラル無しには働けないことがわかっている。ビタミンACEを取りなさいと指導されたりするんだけど、それより先にミネラルなんだよね)

植物性ミネラルを取り入れるコツは半年間徹底的に続けること!
錠剤、カプセル系ではなく、液体がおすすめです。
あと、香料や甘味料が入っている製品には注意してください。
本来の意味をなしません。


まとめ

ちょっといろいろ書き過ぎました。
口が悪い点、言いすぎな点も多々あったと思います。
でもねぇ、これぐらい言っておかないと、誤解したままの状態が続いてしまいますからね。
ダメなものはダメ!
良いものは良い!
はっきりしておきたかったんです。

私が一番強調したいのは、「無知は悪だ」ということです。

過敏症の当事者仲間や工事関係者、健康に良い製品の愛用者やディストリビューター、医者や過敏症対策窓口の方。
様々な人が、その人なりの視点から「良いもの」を勧めています。
が、医・衣・食・住をトータル的に理解していないと、片手落ちのアドバイスしかできないものなんです。
優先順位がまるで違ったり、コスパが悪かったり…
たとえ善意で勧めていたとしても、効果的じゃない方法はプラスにはなり得ません。。

相談している相手は適切なのか?
トータル的に考えられているか?
コスパ的に正しいアプローチなのか?

上手に判断してくださいね。

最後に…もう1つだけ。
これはすでに過敏症だという方に向けて。

「反応するかしないか」で対策を取り入れていては何も進みません。
どんな対策を取り入れるにしても、それは、今、暮らしの中に無いものなんです。
体にとっては「新しい刺激」になります。
それがたとえ良いものでも、何らかの反応が出るものなんです。

ですが、「反応が出たから」と言って、そこでやめてしまっては、何も好転しません。
今この瞬間の反応に止められず、未来を見据えて、腹をくくって対策を取り入れられることを強くお勧めします。


あとがき

気づけば7千文字をこえてました汗
しかも字ばっかり汗

徐々にイメージ画像、お勧めの対策の詳細などを追記して、どこから取り入れてもプラスになるマニュアルにしていきたいと思っています。

もし少しでも役に立ちそうであれば、シェアしてもらえると嬉しいです。
正しい対策を広げていきたいです。

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