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「後生です」

クリスマスといえば「ホームアローン」。
毎年恒例ですが。昨夜はホットワインを飲みながらの、ながら鑑賞をしていました。クリスマスといえば「グレムリン」もあるのになぁ。と思ったり。ただ、このときのマコーレー・カルキン君の可愛さと本場クリスマスの映像美は、やっぱりクリスマス映画としてはチャンピオンなのかな。

ケビンを家にひとり置いて来てしまったことに、旅の途中で気づいたケビンのママは、なんとかシカゴに帰ろうとするけれどなかなかうまくいかない。空港で品の良いご婦人に、チケットを交換してくださいと頼み込むシーン。
「この指輪と、腕時計、イヤリングも差し上げますから」
そのご婦人の旦那に断られるのだが、それでもケビンのママはあきらめない。
「後生です。お願いします」

酒を飲みながらだったので、そこらへんのセリフをはっきりとは覚えていないが、とにかく「後生です」である。「後生です」という言葉を使っている映画って、古い映画だなぁと思う。
子どもの頃に見た映画で大好きなのがある。「Return to OZ」(1985)。
そのワンシーンでホイーラーズがティックトックに取り押さえられ、仕方がなくモンビの居場所を吐く、というシーンがあるのだが、捕まったホイーラーズの一人が
「後生だよ、ねぇ、頼むから離して」と言う。
この映画はVHSがのびてしまうほど何度もみたが、「後生だよ」の意味を理解したのは大人になってからだった。

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※例のVHSをDVDにダビングして保存している。画質が悪すぎてもはや絵画。


一生のお願いですから。哀願。
それを「後生です」「後生だよ」って、大人っぽい。
「Return to OZ」はディズニー製作だけど、首のないダンサー達とか石にされた人々、初めて見た時は本当に恐ろしかった。内容は、ファンタジーの皮をかぶったシリアス映画だと思っている。今見てもおもしろい。
幼い頃みた「ホームアローン」の泥棒退治は楽しかったが、あれはドリフを見て楽しかった感じと似ている。あの映画を見て心を揺さぶられるのは大人、特にケビンのママと同じ、世のお母さんたちなのではないかと思う。
メリークリスマス。

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