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「明け方の若者たち」を観て

懐かしい。

※Filmarksより

大学入って、なんとなく就活して、いつの間にか社会人になっていて。
自分自身のことを振り返ってもまさにこの映画のまんま。大学卒業して名の知れた会社には一応入ったけど、やっていることはというと全然その会社じゃなくても出来ることだったりして。分かる。分かりすぎる。でも、親に働く姿を見せられることにとりあえずホッとしていたりしていました。
あの頃の、なんとも言えない感じ。

このお話の舞台なんですが、明大前、下北沢、高円寺etc。若者や学生と言えば、の街ですよね。わたし、大学生から社会人の数年間東京に住んでいまして。特に下北沢はほど近く、あぁヴィレヴァン。あぁスズナリ。そしてやっぱり“餃子の王将”。チャーハンの鍋を振るおにいさん(の背中)が、なぜかかっこよく見えたもんだ。

今思えば。もっと芝居とか演劇とか、もちろん映画や本も含めて、もっともっとカルチャー的なものごとに触れられる機会がたくさんあったはずなのに、イーガーコーテル時代のわたしときたら、稼いだお金はほぼ服と飲み代に消えてましたからね。バカバカバカ!今さら、そういうことに使う時間が欲しくてたまらないというのに。

今思えばあの頃って、なんとなく大人になった気はしているんだけど、漠然と「?」がついていたような感じ。
だからといって、わたし自身はなんにも考えていなくて。そんで見た目にだけは気を遣っていたりして。髪の毛巻いたりして。ヒールだけは履きたかったりして。んでも結局店入ればイーガーコーテルするんだから。笑ってしまう。

漠然と「?」なまま、騒ぐだけ騒いで。今思えば「バカだなー」って思うこともあるんだけど、結局そのなにも残らなかった時間こそが、この映画で言う「マジックアワー」ってやつだったのかな。わたしにとっても。




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