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【ショートショート】超漫画的洋琴【オノマトペピアノ】
超漫画的洋琴
「すごいピアノが入ったんですよ。その名もオノマトペピアノ! 最近話題のAIが演奏をフォロー、評価します」
「そんなにすごいのか」
N氏は早速オノマトペピアノを試してみることにした。まずはベートーベンの運命を弾いてみる。
「ジャジャジャジャーン」
続いてパッヘルベルのカノン。
「チャンチャカチャンチャカチャカチャカチャカチャカ」
ラ・カンパネラ。
「パンポンポン、パンポンポン、パンポンポンポォーン」
「なんじゃこりゃ!」
叫ぶN氏に店員は涼しい声で答えた。
「オノマトペピアノが聴き手にも分かりやすいようにアレンジしてくれます」
「いや……しかしこれでは演奏がチープでは」
歯切れが悪い。確かにN氏のピアノの腕前はそれなりではある。その時、ピアノから「ブー」という音がした。
「演奏してないぞ」
「これは演奏評価ですね」
「評価」
「もう少し頑張りましょう、の意味です」
N氏は憤慨した。オノマトペピアノが再び勝手にメロディーを奏でた。
「ちゃんちゃん」
毎週ショートショートnote
お題「オノマトペピアノ」
文字数409字
気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)