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【ショートショート】デスマッチ【記憶冷凍】

   デスマッチ

 博士は記憶冷凍の技術を用いて記憶を冷凍した。
「これで何も忘れずに済むぞ」
「すごいですね」
 博士は微笑んだ。昨日読んだ本も食べた飯もすぐ思い出せる。
「いい技術だ。さあ、昼ご飯にしよう」
 博士の言葉に助手は目を丸くした。
「待ってください。昼ご飯はさっき記憶冷凍を終えた後に食べたじゃないですか」
「何?」
 博士と助手は顔を見合わせた。どう考えても原因は記憶冷凍だ。
「記憶が冷凍されているせいで新しい記憶が入らないんだ!」
 助手は博士をしょっぴいて、無理矢理記憶を解凍しようとした。
「待ってくれ助手君、私の記憶を解かさないでくれ。覚えたいことより忘れたくないことが多いんだ」
「だからって日常生活に支障が出てしまいます。我慢してください!」
「くっ、こうなったら君の記憶も冷凍してやる!」
 取っ組み合いの喧嘩が始まる。その間も装置は稼働している。助手も博士も記憶が凍り付いた結果、後には酷く荒らされた研究所だけが残ったという。


 毎週ショートショートnote
 お題「記憶冷凍」
 文字数408字


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 人生で初めてnote記事の販売をします。
 ファンタジー創作「ナナシノ魔物退治屋」ができるまで、の制作過程をまとめたものです。よろしくお願いします。

気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)