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No.1 pick 人 up? pick up 人?【教えて!ゆずぽん】

Hello Japan from Australia!
この記事では、SNSでいただいた質問にお答えします👍

”pick up 人”と”pick 人 up”の使い分けを教えてほしいです🥺同じ感じでputとかturnとかも毎回、どっちだ…?ってなっちゃうんですが😭
長年pick人upが正しい語順と思ってたんですが、特に話し言葉で逆をよく聞くのでわからなくなってしまって💦

twitterより

level1:「人」が代名詞なら前、そうじゃないなら後ろ

一番簡単に結論だけお伝えすると、この情報で終了です。

…とはいえ、これでは記事にならない(し、多分この方が知りたいのはそう言うことじゃない)のでもう少し補足しましょう。

アイマイミーマインという呪文に、聞き覚えはありますか?

はい、そうですね。中学1年生の時に覚えさせられたこの一覧。

謎の呪文あいまいみーまいん

こいつらが代名詞の代表格です。
(正しくは「人称代名詞」と呼びます)

今回の「人」の部分には、この表の3行目、me, you, him, her, itなどの代名詞が入ります。
これらが使われるときは、pickとupの間に挟みましょう。

そうではない場合、例えば個人の名前などの場合は、pick upの後にその単語を置きましょう。

level2:旧情報なら前、新情報なら後ろ

さあ、レベル2に入りましょう。

ここでは、「なぜそんな違いが起こるのか」を説明します。

突然ですが、以下の2文を日本語に訳してみてください。

  1. My friend gave me a present.

  2. My friend gave a present to me.

どちらも、
私の友達が私にプレゼントをくれました。
となりますね。

中学英語でも、書き換え問題に出題されるように、「同じ意味の文」として説明されます。

でも、本当に「同じ意味の文」なら、2通りの言い方はいらないはずです。
この2文には、微妙なニュアンスの違いがあります。

この違いのニュアンスを理解するために、英語のルールを1つ抑えておく必要があります。

英文は旧情報→新情報の順に並ぶ

実は英語には、こんなルールがあるのです。

新情報:話し手が聞き手に伝えたいこと。新しく出す情報。
旧情報:話し手と聞き手がすでに共有していること。古い情報。

これを踏まえて、もう一度上の例文を見てみてください。

1の文では、a present「プレゼント(をくれた)」が 伝えたいこと、
2の文では、me「私に(くれた)」が伝えたいことです。

画像で表すとこんな感じになります。

1. My friend gave me a present.
2. My friend gave a present to me.

この知識を踏まえて、今度はa presentを代名詞it(=旧情報)に置き換えてみましょう。
1と2のa presentを、itにして考えてみてください。

  1. My friend gave me it.

  2. My friend gave it to me.

1の文は使えないことが分かったでしょうか。
発音上も、代名詞は弱く発音(弱化)するので、むりやりカタカナにすると「ギヴィットゥミー」となります。

さて、少々遠回りになりましたが、これと同じことが"pick 人 up"と"pick up 人"でも起こるのです。
pick it up「ピッケラッ」 check it out「チェッケラ」も同じですね。ラッパー大好き「チェケラ」です。

こんな風に、代名詞が弱化してしまうのが、英語を聞き取りにくい理由のひとつでもあります。

level3:副詞は「人」を前に置ける、前置詞は「人」を前に置けない

さて、level3です。タイトルからわかる通り品詞の話です。みんな頑張れ。

熟語・コロケーションと呼ばれるものたちの話です。
listen to, look at, turn on, pick up のように、動詞と短めの単語1,2語でコンビとして使われます。

このコンビの中に、実は2派いるのです。

後ろの単語が前置詞:in, on, at, with, to, fromなど
→代名詞を挟めない ex)🙆‍♀️listen to it  🙅‍♀️listen it to

後ろの単語が副詞:up,down,in,on,offなど
→代名詞を挟める ex)🙆‍♀️pick it up  🙆‍♀️pick up it

前置詞。副詞。これほど皆さんを苦しめる品詞もないでしょう
……各品詞の役割などはここでは語りきれませんので、ひとまずこの二つの違いだけをざっくりと説明すると、

前置詞:後ろにもの(名詞)がないと使えない。(片割れ・付属語)
副詞 :単独で使える(一匹狼・自立語)

こんな感じです。
I'm off.ってフレーズも紹介しましたよね。offは後ろに何も置かなくても文が作れるので副詞です。
やっかいなのは、inやonのように、どちらとしても使える奴がいることですが、この区別を知っておくと、より違和感のない英文が作れます。
品詞や文構造と聞くと気絶しそうになる方は、まず「ピッケラッ」「ターニナッ」のような、よく使われるフレーズを、きちんとスペルまでセットで覚えてしまうといいでしょう。

ちなみに、「ピッケラッ→pick it up」「ターニナッ→turn it up」ですよ!

キーペラッ!はこちら。

と言うことで、今回は少々専門的な話も取り入れつつ解説しました。
質問の答えにしては冗長もいいところですが、参考になりますように!

Today's lesson is over. Thank you for reading!
My manager normally "drops me off" after work. I wish I could buy a car and "pick up my coworkers"!
Have a nice day with Ponglish٩( ᐛ )و!

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