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透明化される平凡既婚男性

結論から言おう。既婚者のほとんどは”ごく平凡なモテない男”たちだ。

白か黒か、0か100かの話が大好きなツイッターでは男性は黒髪キノコヘアーDV男や褐色ツーブロックゴリラのような陽キャモテ男たちと、それ以外の弱者男性やチー牛のような陰キャ非モテ男たちで構成されている、という前提でモテや結婚について議論されることが多い。モテ男たちやその取り巻きの女性が非モテチー牛たちを嘲り、非モテ男性たちも負けじと彼ら彼女らの傲慢さを攻撃する。

そんな終わりのないバトルの中でひっそりと存在している男性たちがいる。そう”平凡既婚男性”だ。

女性がいくらでも寄ってきれそれを簡単に落とせるようなイケメン、コミュ力お化けのモテ男たちは男性の中の上位1割、多く見積もっても2割程度だ。高校のクラスの男子20人のうち、女に引く手あまたのモテ男が何人いたか思い出してみてほしい。せいぜい2~4人程度ではなかっただろうか?

もしツイッター民のいう通り恋愛市場は勝者総取り、それ以外の男は女と付き合えない非モテ弱者、ということが事実であれば既婚者の割合も2割程度が頭打ちになるはずである。しかし実際の統計では40歳以下の男性のおよそ6割が結婚している。

そう、上位2割の女を侍らせているモテ男たちの倍近い数の非モテであるはずの男たちが40歳までに結婚しているのだ。これはどういうことなのか?

女をとっかえひっかえできるモテ男と、女性に全く縁がない童貞真正非モテ男性の間には、片手で数える程度の女性と恋愛し、結婚適齢期になるとその時付き合っている彼女と何となく結婚する男性、というマジョリティ平凡男子が存在しているのだ。しかしこの層は多数派にもかかわらずツイッターでは透明化されている。それは彼らは恋愛や結婚についてあまり発信する姿勢がないからである。正確には”語れるほどのことがない”といった方が正しいのかもしれない。

何となく学校で仲良くなった女性と恋愛し、部活やサークル、バイト先で近しい距離になれた女性と恋愛し、飲み屋やで知り合った女性と恋愛し、友人に紹介してもらった女性と恋愛する。決してモテるわけではないので振られてしまうことも多いが、気合でアタックしOKが貰えた3~5人程度の女性との恋愛の末、なんとなくの流れで結婚に至る。多くの既婚者はこのように特別なメソッドも大恋愛も経験しないまま家庭に入り、父親になっていく。

一時ツイッターで”既婚の非モテ男性”というミームが話題となり「既婚者が非モテって矛盾してるだろ」とごもっともな突っ込みが多くなされていたが、女が寄ってくるレベルのモテ男と自分から女にアタックしないと付き合えない非モテ男、というツイッターモテ二元論で考えれば、この一見意味不明なミームも読み解くことができる。

そう非モテ男性が目指すべき地点は上位2割のモテ男ではなく、マジョリティの平凡既婚男性の方なのである。しかしネットではPUAなど強いオスを目指すメソッドは山ほど目に入るが、この平凡既婚男性になるメソッドはほとんど見かけないのである。なぜか?すごく地味だからである。しかし今回はあえてそれについて説明していこうと思う。なぜなら筆者も平凡既婚男性だからである。

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