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美しさ+味=美味しい(any cafe)


その日の札幌は、4月にあるまじき25℃という気温だった。
ちなみについ先月までは氷点下だった。30℃弱の気温差がひと月の間に起こるってもはや砂漠。
しかし暖かい、温かい、それだけで人間の心にはなんとなく余裕が生まれる。
肩を縮こませて、早足で寒さから逃げるように歩かなくて良い。両手をポケットから出してのんびり、流れるように、散歩という言葉がぴったりなように、服の裾をなびかせて自信たっぷりに闊歩できる。
春の匂いがしてどこかしらから桜の花びらがぴらぴら落ちてきて、なんだか祝福の紙吹雪のように。よく冬を耐えたねえ、生きたねええらいねえというような。
どこかに行かなきゃ損だな、というそんな春の陽気の中。



北18条の「any  cafe」は、先日訪れた「allee cafe」の姉妹店のようで、
繊細でスタイリッシュな店内の雰囲気や見目美しいスイーツは確かに似ている。
こちらもインスタで人気のお店で、平日にも関わらず開店30分後には既にテーブルは満席でカウンター席のみの案内だった。こういう時1人行動は強い以下略。

桜のパンケーキと桜のプヂン
周囲に散る桜パウダーがあざやか。

可愛らしい桜のパンケーキ。
料理やお菓子にハマる前までは、食べ物の見た目や彩りというものはあまり気にしていなくて。「胃に入ったら一緒」というよく聞く文句だが本当にそう思っていた。
けど今は、勿論味が良いというのは大前提として、見た目や彩りも「美味しい」という要素に含まれると思っている。綺麗なものを見て、わあ、となる感覚。
料亭の料理や和菓子が彩り豊かなのは目でも楽しむためだし、高齢者のミキサー食だって少しでも食欲が湧くように彩ることだってある。
このパンケーキはもう見た目が美味しい。春っぽい。綺麗でかわいい。

玄米粉を使用しているらしいこちらのパンケーキはグルテンフリーなおかげか、もちもちしゅわしゅわ。口に入れてサッと溶けるというスフレパンケーキともまた違う、不思議な味わいのパンケーキ。
甘さが無く周囲のトッピングで味を追加するタイプなので、しょっぱい系もイケるだろうなと思ったら、案の定、食事になりそうなトリュフ塩を使用したメニューもあったり。
桃色の求肥が枝垂れ桜のようで可愛らしく、添えられた桜ホイップはフワフワ。
杏仁ソースが付属していて、途中で味変可能。かなり杏仁がしっかりしていて、一気に甘みが押し寄せる。

プヂンとはなんぞや。


こちら、もうひとつ気になっていた「桜のプヂン」。
プヂンってなんぞや、と調べてみたら、ブラジルのお菓子だそうで、暑い地域でも扱いやすい練乳を使用したプリン風のスイーツ、とのこと。
レトロな硬めプリン、よりもう少ししっかりした、ぶりんとした弾力の生地。プリンとババロアの中間のような。甘みは控えめだけど、底面がクッキー生地になっていて無味ではない。

食べ終わると、食品の体積自体はそれほどでもないはずなのに比較的満腹感があった。やはりパンケーキ、それなりに戦闘力がある。
ということで、腹ごなしに北18条から札幌駅まで歩き、さらに買い物をして大通駅まで歩き地下鉄に乗るというお散歩ルートへ。



これでパンケーキのカロリーはゼロです。


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🚩 札幌市北区北18条西3丁目2-24
地下鉄北18条駅より徒歩2分

🕐営業時間
11:00〜18:30
不定休
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