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ジョシュアレッドマン ライブレポート

YouTubeでジョシュアレッドマンのOn The Sunny Side Of The Streetを初めて聴いたとき、なんてとぼけた演奏だろうと思った。そのとぼけた感じに不思議と引き込まれていって、ちょこちょこ聴くようになったのがコロナ禍の最中だった。それから数年後の昨晩、やっと生でライブを聴く機会を得た。

ボーカルにはEmmet CohenのYouTubeチャンネルに出ていたGabrielle Cavassaという物憂げでセクシーで柔らかくて美しくてハリのある声の女性。ついでに言うと容姿は美しく、スタイルはとても良い。衣装もシンプルな水色のワンピースで派手に主張しない感じでよかった。変拍子ありまあくりのリズムや曲のアレンジに、気だるげに、しかしメリハリをきっちりつけて絡み合っていくのが素敵だった。あらゆる意味でバンドにぴったり馴染んでいた。

ベースはこちらもEmmet Cohenとの共演でおなじみのPhilip Norris。最初のうちはとても堅実に控えめに弾いていたんだけど、4曲目くらいで冒頭でソロをとってからは、もうガンガンいってた。音がとても粒だっていて張りがあって、しかも音程にぴたっとはまっていた。Youtubeで聴くよりずっと恰好良かった。

ピアノのPaul Comishはとにかく個性的。ソロを弾かせると終わらない。いつまでもどこまでガンガンいく感じ。不協和音なんかとても印象的で、なんとも癖になるピアニストだった。
ドラムはNazir Ebo。ちゃんと音は出てるし耳に届くし的確にリズムをキープするんだけど、決して主張しすぎないドラム。そんなの一流のプロなんだから当たり前かもしれないけど、それでもやっぱりドラムの音ってともすると耳につくから、それがまったくないのだからやっぱり凄い。

そして主役のジョシュアレッドマン。物腰や話し方が優しくて、なんだかとても好い人そうだった。演奏は静かに始まったがしだいにアグレッシブにになっていき、身を捩じらせ熱演。高音から低音まで幅広く展開させていた。スキンヘッドに照明があたってきらきらと輝いていた。

そういえば昨晩は黄色とオレンジを主体としたような照明の作りで、大人っぽい黄昏の雰囲気が醸し出されていた。音響はいうまでもなく素晴らしかった。お安くはないお値段だけれど、最高のライブでした。次は誰を聴きに行こうかな。

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