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「人との出会い」で価値観が広がり、フリーランスに

近年、世の中の働き方は多様化しており「フリーランスとして働きたい」と思う方は増加しているように思われます。「自由」な働き方ができる一方で、「大変」と聞くフリーランス。実態はどのようなものなのでしょうか。

今回取材させていただいたのは、POOLO JOB1期生のゆーすけさん。フリーランスとして、多方面でご活躍されています。お仕事の内容や、どのようにフリーランスになったのかを伺います。


フリーランスとしての仕事とは

ーーまずは直近、何のお仕事をされているのか教えてください。

1つ目は、『摩周バスサウナ』(以下、「バスサウナ」)というサウナの運営です。北海道弟子屈町で、業務委託として携わらせていただいています。

2つ目は、ライターをしています。ライターとして業務を始めた当初は、固い文章のビジネス案件が多かったです。現在はジャンルが広がり、様々な記事を書いています。

3つ目は、インスタグラムの運用代行。これは、弟子屈町に引っ越したことによって、獲得した案件なんです。『弟子屈なび』というアカウントの運用代行を行っています。投稿は週1回、ストーリーは週2、3回です。

4つ目は、2泊3日を無人島で過ごす『無人島プロジェクト』のスタッフ。担当している主な業務は、別日に開催されるイベントの設計と運営です。100人〜150人ほどの規模で、今年は「音楽フェス×キャンプ」を考えています。

現在の仕事はバスサウナが中心ですが、常に複数の仕事を掛け持ちしています。時々、自分が何屋さんなのか分からなくなってしまいますね。

摩周バスサウナ

ーー様々な業務をされているのですね!中心業務のバスサウナでは、どのようなことをされているのでしょうか?

オープンした直後ということもあり、主な業務は集客ですね。弟子屈町は北海道の東にあり、繁忙期以外は観光客が少なめです。なので「オープンしました」だけでは来ていただけません。いいサウナは無数にあるので。

そのため、どうすればお客さんを呼ぶことができるのかを考えています。最近の事例であれば、「BBQ×サウナ」で呼びかけました。
今は夏の繁忙期に向けて対策を練っています。ホテルへ営業を行い、「ホテルご利用者は割引します」というチラシを配らせていただきました。また知名度を広げるために、SNSへのメンションキャンペーンをすることもあります。

サウナの運営としては、予約対応をしつつ、準備から後片付けまでを行います。色々なアイディアを出し、運営も基本は全て一人でやっているので、ぎりぎりの状態ですね。バスサウナの運営を優先しつつ、合間に他のフリーランス業務をしてバランスを取っています。


「ゲストハウスめぐり」でフリーランスへ

ーーなぜフリーランスになられたのでしょうか?

結論としては「自分で稼ぐ力を身につけたかったから」です。

フリーランスになる前は、商社で働いていました。当時は、フリーランスになるとは少しも思っておらず、考えてもいませんでした。フリーランスのフの字も知らなかったですし。

ですが、「残業が多い」「業務内容が面白くない」といった細かいネガティブな理由が重なり、就職して1年で辞めるという大きな決断をしました。

辞めたにもかかわらず、やりたいことがなく悩んでいました。そんな時、親友にぽろっと言われた言葉が心に刺さったんです。
「そのまま転職活動をしても、同じこと繰り返すんじゃない?」

そこで、一度立ち止まることにしました。世間をもっと知りたいと思い、東京でゲストハウスをめぐることに。そこで様々な方と出会ったおかげで、今はフリーランスとして働いています。

ーーフリーランスのきっかけにもなった「ゲストハウス」。なぜ、めぐることになったのでしょうか?

送別会での1枚

ずっと愛知に住んでいたので、実家を出たかったんです。あとは価値観を広げるために、色んな人に会いたいなとも思っていましたし。

でも一番のきっかけは、知り合いの送別会がゲストハウスで開催されることになり、参加したことです。その方が南アフリカに2年間移住することになっていて。送別会の日程が退職した1週間後だったこともあり、「せっかくだし行こう」と思ったんです。

プチニート期間中で、「暇だし、ゲストハウスに泊まろ」との軽い気持ちで。「宿泊した場所で、おすすめの宿泊先を聞く」を繰り返して、気づけば多くのゲストハウスをめぐっていました。

ーーフリーランスになるためにどのような準備や勉強をされたのでしょうか。

ゲストハウスをめぐっているときに、webスキルの学習ができる『ワークキャリア』を知り、通うことに。『ワークキャリア』で一ヶ月間、ライターとしてのスキルを学びました。

フリーランスになって、実感しましたがライティングは全ての基礎になります。書くときに使う論理的に伝える力構成作りは、どのような仕事でも必要。フリーランスの先輩方がよく話されていますが、「フリーランスの原点はライティング」なんです。

ーー『ワークキャリア』を卒業後、どのように過ごされたのでしょうか?

学んだライティングがメインではなく、『絆家シェアハウス』(以下、「絆家」)でアンバサダーをすることになります。

ゲストハウスをめぐっているときに出会った一人が絆家で運営、管理をされている方でした。シェアハウス系フリーランスという方にに出会って、「なんじゃそりゃ」と衝撃を受けたのを覚えています。

興味はあったので、SNSで繋がっていました。『ワークキャリア』が終わるころに、その方から「アンバサダーをしてみないか」と連絡があって。アンバサダーとは、実際にシェアハウス生活をしながらその良さを投稿をすることです。その代わりに家賃と光熱費が無料。
まだライターだけでは生活するのは難しかったので、二つ返事で「やります」と言って引き受けました。


フリーランスとしての楽しさと厳しさ

ーーフリーランスとして軌道にのったのはいつ頃でしたか?

2021年の9月頃ですかね。人生が変わったなと思う時期でした。
嬉しいことに2つの仕事をいただけたんです。

1つ目は、ディレクターです。
ディレクターというのは、ライターからもらった記事を添削して、編集、掲載する仕事です。

以前からアウトドアメディア『.HYAKKEI』のライターとして、記事を月10本ほど書かせていただいていました。これもまたご縁で。プチニートのときに色々な方が集まるキャンプに誘われました。そこでキャンプに来ていた編集長とたまたま仲良くなって。初めは単価3000円から書かせてもらうことになったんです。

頑張って記事を書いていたら、「ディレクターやってみないか」とお誘いをいただきました。週3で恵比寿にあるオフィスに勤務するのが条件だったので、東京近郊で家探しをすることに。

SNSを駆使して無料で住ませてくれる場所を探しました。すると絆家の社長から連絡をいただいたんです。
「絆家で仕事やらないか」と。

そうなんです。
2つ目は、絆家でシェアハウスの運営をしていました。

100人シェアハウスと呼ばれる大規模なシェアハウスに住み、運営をすることに。大阪でアンバサダーをしているときに、社長とは焚火を囲みながら仲良くなりました。「実は2、3ヶ月前に仕事を辞めて、稼げてないんですよ」と話をしていましたね。

ーー絆家では、どのような時間を過ごされましたか?

不動産業は初めてで、毎日が新しいことばかりでした。ディレクターの仕事も新しく始めていたので、常に頭がパンクしそうで。

ですが、赤の他人と暮らすシェアハウスでの時間は貴重でした。全ての方に体験してみてほしいと思っています。

血は繋がってないけど、同じ家に帰るという体験は、深い繋がりにしてくれます。楽しいというより、たまらなく幸せで、すごく愛おしい時間でした。今でも自分にとっては大事なコミュニティです。また絆家に住みたいなと思いますし。

絆家のみんなとは今でもよく連絡を取っていて、「人生において大事にしたい方達と出会えたな」と思っています。シェアハウスが「ちょー大好物」になりました。

ーー素敵なフリーランス人生をお伺いしましたが、辛かったこともあるのではないでしょうか?

めちゃめちゃあります。実は何回も「就職しようか」と頭をよぎりました。フリーランスは、自分が稼働した分のみの収入になります。社会保険もないですし、研修もない。「フリーランス=自由」のイメージがありますが、そうではありません。

実際、ディレクターとしての業務は3ヶ月で終わることに。諸事情があったのですが、自分の力不足を感じる出来事でした。フリーランスの厳しい世界を身をもって体感して、様々なことに貪欲にならなければと学びました。

ですが会社員の時には積めなかった経験ができ、会いたい人にいつでも会いに行ける環境になり、全く後悔はしていません。

次は、「価値観を広げる」場の提供を

ーーフリーランスとして、将来はどのようなことをしたいですか?

「フリーランスで居続けたい」と強く思っているわけではないんですよね。やりたいことを追って、気づいたらフリーランスになっていただけ。なので将来はもしかすると会社員に戻っているかもしれません。

夢としては自分のサウナを作ってみたいですね。サウナは好きで、昔は週に1度通っていたほど。ですが、ただサウナ施設がやりたいわけではありません。

バスサウナを運営して、「コミュニティに携わりたいんだ」とより強く思うようになりました。無人島プロジェクトにも関わっているのもその理由。人生が動き出す、変わる瞬間に立ち会いたいんです。

なので、私自身がめぐったゲストハウスでも同じことができますね。様々な大人と会って、価値観を広げる、そういう場を作りたいなって思っていて。そこに好きなサウナがあれば面白いんじゃないかと。裸の付き合いと言いますが、サウナ室でも人の出会いを作りたいと考えています。

なのでサウナに限定せず、コミュニティを作っていきたいです。
「感情はナマモノ」。
やりたいことや夢を見過ごさずに、追いかけていきたいと思います。

ゆーすけさんのSNS
『Instagram』https://www.instagram.com/yusuke758/
『Twitter』https://twitter.com/yusuke758writer
『note』https://note.com/yusuke758

関連サイト
『摩周バスサウナ』https://www.mashu-bussauna.com/
『弟子屈なび』https://www.masyuko.or.jp/
『無人島プロジェクト』https://mujinto.jp/
『絆家シェアハウス』https://kizunaya-s.com/property/hash196-kashiwa/
『.HYAKKEI https://hyakkei.me/



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