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「時の流れ」のほんとう

日本人は時が経つことをよく「時が流れる」と言ったりしますね。英語でもflow of time, current of the times といったように、やはり時を流れと捉えた表現が使われます。人は時間というものを、なにか動きのあるもののように感じています。


時は過去から未来へと流れている。




大抵の人は、そう思っていると思います。

私達は一歩一歩、過去から未来へと進んでいる。

そんなイメージでしょうか。


しかし宇宙エネルギーの世界では、実は時間というのは未来から過去へと流れています。


(視点を変えると「今・過去・未来」は同時に存在すると言えるのでしょうが、ここでは少しそれは置いておきます。このお話は現代物理学とは別のものとなりますのでご承知おきくださいね(^^))。




よく考えたら、当たり前なんですよね。



何故なら「今がなければ過去は存在しない」訳ですから、


「今は過去よりも常に先にある」、とも言える訳です。

昨日があるから今日がある訳ではなく、今日があってはじめて昨日があるのです。



では、どうして私達は時間の流れを過去から未来だと感じてしまっているのでしょうか?





実は明治以前の日本人は、時間は過去から未来へと流れるものではなく、未来から過去へと流れるものだと感じていました。



私たちが普段使っている時計は西洋のものですが、針が左(過去)から右(未来)に向かって動き、1、2、3、4と過去→未来へと時間が流れているように見えます。


ところが江戸時代の和時計は、西洋の時計と違って針のほうが固定されていて文字盤が動くため、九、八、七、六と右(未来)から左(過去)に向かって時間が流れている感覚があります。


当時は今のような二十四時間制ではなく、一日を夜と昼の二つに分け、更にそれぞれを六つに区切っていました。
和時計は季節によって夜と昼の長さが変えられており、より自然に近いリズムで時を刻んでいました。

西洋から入ってきたものを日本人の感性に合わせてカスタマイズしたものが、和時計なのです。

当時は三十分以下の時間単位がなかったため、人々の感覚ものんびりしていたようです。
一分一秒に縛られている現代の私達からするとちょっと羨ましい氣もしますね。

和時計の簡単な動画を貼っておきます。


日本人の時の流れの感覚は漢字からも分かります。

未来というのは「未だ来ず」で、過去は「過ぎ去ったもの」です。

来年というのはこれからこちらに向かってやってくる年で、去年は過ぎ去った年ですね。

時間が【未来→過去】へと流れている感覚を持っていることが分かります。


日本人というのは本来、宇宙エネルギーの流れを自然と感じとっていたのではないでしょうか。



そして、この意識の違いというのはとんでもなく大きなものです。



なぜなら、時間が未来から過去へ流れると感じるということは、過去の積み重ねが未来を創るのではなく、未来が現在と過去を創っていると感じる感性を持っていたと言えるからです。


分かりやすいように3次元での川の流れに例えると、上流の未来に投げた意識を、川の中流、つまり未来と過去の接続点である「中今」にいる自分が受け取るようなイメージです。

この例えでいくと現在の私達というのは、下手をすると川の中流で下流の過去を見つめながら後ろ歩きしているような感じでしょうか。想像するとなかなかシュールですね、、。



日本人はすぐに”水に流す”という国民性がありますよね。西洋では先祖代々、脈々と語り継がれていくような根深い恨みでも、すぐに忘れて水に流してしまうといったころがあります。

この感覚というのは日本人が本来「時は未来から過去へと流れる」ことを無意識のうちに感じているからなのではないだろうかという氣がします。


時間が未来から過去へと流れる感性を持っていたならば、自ずと未来こそ今を創るのに大切なものであると分かるからてす。

過ぎた過去に捉われていても仕方がないのてす。


未来の上流に向かって意識を投げたとすれば、投げ上げられた未来を中流で受け取るのは自分自身です。


大きな意識が投げ上げられれば、やはり大きな形で中流の私達に還ってくるでしょう。



そしてここで大切なのは、過去の延長線上に捉われるのではなく、全く新しい意識を未来に投げ上げることです。



もしかしたら未来を見つめて生きていた我々の祖先達も、大きな意識を投げてくれていたのかも知れませんね。


未来に意識を投げるのは常に今の自分なので、今の自分の意識の在り方が最も大切な事だという話でもあります。



どんな未来を投げ上げ、どんな今を受け取るのかは、自分次第です。






あなたは、どんな意識を未来に投げ上げますか?




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